恐竜の足跡が続く博物館への道のりも気分がアガる!
世界三大恐竜博物館て知ってますか? カナダの「ロイヤル・ティレル古生物学博物館」、中国の「自貢恐竜博物館」、あとひとつは、なんと日本の「福井県立恐竜博物館」なんです!
そんな、世界に誇る博物館へ福井駅から車で向かう途中で、恐竜と思われる足跡を発見! その向こうに白く輝く(実際は銀色)ドームが、目指す「福井県立恐竜博物館」です。
足跡からさらに進むと、いきなり現れたのは、全長約17mの「ホワイトザウルス」。ちょっと気分がアガります! もしかしたら、この地を恐竜がノッシノッシと歩いていたのかもしれません。
博物館も近づいてきましたが、自然に包まれた中にある白いタマゴのような人工物は強烈なインパクト。博物館までの道のりも楽しめるのは、さすが“恐竜王国ふくい”。ぜひ、フォトジェニックな1枚を撮影してください。
予約必須!リニューアルされた「福井県立恐竜博物館」
「福井県立恐竜博物館」に到着! 右側に見える小タマゴはリニューアルで新設された新館。本館である大タマゴは建物の後ろに広がっています。
エントランスでは、「フクイラプトル」がモデルの恐竜博士がお出迎え! ぜひ恐竜博士と一緒に来館の記念写真を撮りましょう。
入館にはインターネット予約が必要
福井県立恐竜博物館の入館には、原則インターネットの予約システムでの予約が必要です。電話での予約、販売は行っていません。
観覧券は、日時指定の事前購入(事前決済)で、60日前から購入可能となります。
- 常設展
- 化石研究体験
- 野外恐竜博物館
【観覧券販売期間】
- 常設展は各入場時間の終了15分前まで販売
- 常設展以外は前日23時59分まで販売
観覧券購入・予約はこちら
https://www.dinosaur.pref.fukui.jp/guide/ticket.html
真っ白いタマゴの中には太古の恐竜世界が広がっている
うひゃ~、エントランスを入ると4層吹き抜けの眩しいほど白い空間。全長約33mのエスカレーターが一直線に地下に続きます。
下から見上げれば、どうやらタマゴの中に入ってきてしまったようですよ。
美しい化石標本が並ぶ「ダイノストリート」
真っ白な大空間からは一転、灯りの落とされた「ダイノストリート」には、美しい化石標本が並び太古の世界に誘われていくよう。その中でも注目は、「死の舞踏」と意味深なタイトルが付いたカブトガニの化石。
よ~く見てください。カブトガニが這ってきた足跡が数mに渡り続き、ココで命が絶えた化石なんです。しかもその時代は、中世代ジュラ紀というから驚き。
前に現れたのは、カマラサウルスの産状化石の実物大レプリカ。全長は約15m。アメリカ・ワイオミング州で発見されたもので、恐竜1体の全身骨格が埋まり、その様子を間近で見ることができます。
ティラノサウルスのロボットや実物の化石もある「恐竜の世界」ゾーン
アレ、気づかれたかな? 博物館のメインスポットもいえる「恐竜の世界」ゾーンに入ってきました。その中央で待ち受けるのは、実物の4分の3の大きさで再現されたティラノサウルスのロボット。
動きます!
吠えます! 体表の質感といい、その動きといい、まるで生きているかのような滑らかさ。今回のリニューアルでは口元が変更されたそう。実はティラノサウルスはぴったりと口を閉じることができ、大切な歯が乾燥しないようになっていたとか。もちろん、これも学術的な研究により判明したことで、細部に渡りこだわりぬいてつくられています。
こちらは、ティラノサウルスの左側にある肉食恐竜「タルボサウルス・バタール」の複製。全長は9.4m。
右側には草食恐竜「サウロロフス・アングスティロストリス」の複製。全長は10.6m。
なんと大空間には、恐竜の全身骨格が50体も展示され、そのうち10体は実物の化石なんです!
実物の化石の恐竜はというと、アロサウルスやカンプトサウルス、エドモントサウルス、メドゥーサケラトプスなど。ぜひ、お目当ての恐竜を見つけてください。
こちらは、全長15mにもなるカマラサウルスの一種の実物の化石。
ここで、実物とレプリカの見分け方を伝授! 実物の化石は写真手前のように、化石に傷が付かないようにフレームで支えている構造になっています。レプリカは、そのビジュアル的要素なども考慮して骨の中に支柱を通した構造。
「日本とアジアの恐竜」福井の恐竜コーナー
もちろん、福井で発見された6種類の恐竜も展示されています。上の写真は草食恐竜「フクイサウルス」で全長は約4.7m。下の写真は恐竜博士のモデルにもなっている肉食恐竜「フクイラプトル」。全長は約4.2m。
博物館には、骨格や化石、標本など約4万1,000点を収蔵。そのうち展示されているのはほんの一部なのですが、館内は広くてどこから見ようか迷ってしまうほど。気の向くまま恐竜世界を彷徨うのもいいけれど、“実物骨格” “○○サウルス” “福井の恐竜”など、ある程度テーマをもって見学するとより一層、恐竜世界を楽しむことができます。
ココに注目!リニューアルで新設された恐竜スポットを見逃すな!
「福井県立恐竜博物館」の魅力は、まだ、まだ、あります! そこで、2023年7月にリニューアル&新設された、見逃したらもったいない施設やスポットを大紹介!
リアルな化石研究の臨場感にドキドキする「化石研究体験」
博物館を訪れたら絶対体験してほしいのは「化石研究体験」。新設された小タマゴ内には、化石を研究する本格的なラボが存在。その3室ある研究室で、化石研究の最前線をリアルに体験できちゃいます。
所要時間は約2時間、料金は常設展観覧券とセットで一般2,200円(高・大学生1,800円、小・中学生1,100円、70歳以上1,100円)。かなりの人気なので事前予約は必須です。
3種類の研究体験をラボを移動しながら行っていくのですが、参加者同士チームを組んで行う体験(T.rex頭骨復元)もあります。第1ラボで行われるのは、実際に発掘で使われる用具を使いながら化石を見分ける“化石発掘プラス”。4月下旬~11月上旬はティラノサウルスの頭骨を組み上げる“T.rex頭骨復元”に変更されます。
第2ラボでは、岩石などから恐竜の歯を取り出す“化石クリーニング”。第3ラボではCT画像を使い化石を壊さずその中を観察する“CT化石観察”。どれも実践に沿ったものばかりで、あたかも研究員の一員になったよう。大人もですが、特に子どもは目をキラキラと輝かせ夢中になること間違いなしの臨場感です。
圧倒的な迫力の美しいCG映像「3面ダイノシアター」
眼前に迫りくる大迫力映像に圧倒されるのは「3面ダイノシアター」。コの字に囲まれた高さ約9m×横16mの3面巨大スクリーンには、映像も美しい実物大の恐竜が動き回ります。しかもその舞台は、この福井!
太古の昔にタイムスリップしたこの地には、本当に恐竜たちが闊歩していたのかもしれません。だって、実際に6種類もの恐竜化石が発見されているんですから。あれ~、この光景どこかで見たような? ココで気づいた人はかなりの恐竜フリーク!
実は、「フクイラプトル」と「フクイサウルス」の対決は、福井駅西口広場でも再現されています。高層ビルが乱立する現在と過去が頭の中を駆け巡り、恐竜ロマンを掻き立てるストーリーになっているんです。
ただし、「3面ダイノシアター」は特別展示室でもあるので、特別展を開催している場合は上映がないのでご注意を。
博物館の裏側が見える!?ガラス張りの「収蔵庫」
骨格や化石、標本など約4万1,000点を収蔵している「福井県立恐竜博物館」ですが、常時展示されているのは、ごくわずかなのです。
そこで、収蔵庫もガラス張りで透明に! 中が見えちゃう!!
通常の展示スタイルではない、博物館の裏側を見られるような、どこか秘密めいている演出が素敵です。
2023年に発表された新種「ティラノミムス・フクイエンシス」の化石
2023年に発表された一番新しい恐竜「ティラノミムス・フクイエンシス」は、県で6種類目となる新種。その化石も2024年1月9日(火)まで新館に展示されています(※2024年1月以降常設展示となる予定)。こんな姿をしていたみたいですね。
福井で発見された恐竜が大集合「恐竜の塔」
最後に紹介するのは、小タマゴのホールにそびえる高さ13mのシンボルモニュメント。福井で発見された5種の恐竜と1種の鳥類が配されています。下から「フクイティタン」「コシサウルス」「フクイサウルス」「フクイベナートル」「フクイプテリクス」「フクイラプトル」の順番。新発見された「ティラノミムス・フクイエンシス」は、これから加わるのかな。
住所:福井県勝山市村岡町寺尾51-11 かつやま恐竜の森内
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで。夏期は8:30~18:00)
休館日:第2・4水曜(祝日の場合は翌日・夏期は無休)・年末年始
※臨時休館あり。詳しくは公式サイトをご確認ください。
料金:大人1,000円(70歳以上は500円) 高校生・大学生800円 小・中学生500円
アクセス:電車/えちぜん鉄道「勝山駅」より直通バスで約15分 車/中部縦貫自動車道「勝山IC」より国道416号線を経由して約10分
公式サイト:https://www.dinosaur.pref.fukui.jp
[Photos by ©︎tawawa]