金沢の菓子文化を守ってきた老舗和菓子店
加賀百万石の城下町として発展し、古くから茶の湯が庶民にまで浸透していた金沢。和菓子文化も育まれ、創業100年を越すという老舗も珍しくありません。
江戸時代後期、嘉永2年(1849年)に創業した「落雁 諸江屋」もそんな歴史ある和菓子店のひとつ。看板商品である華やかな落雁は、古来より金沢の茶席を彩ってきたと伝えられます。
落雁以外にも多彩な和菓子を販売していて、お土産に人気なのが「オトギクヅユ」。一杯分ずつ小分けされた葛湯の素で、その名の通り、おとぎ話が描かれた小さな箱に入っています。店頭には4個セット(税込692円)が並びますが、1個(税込168円)から購入可能です。
おとぎ話のイラストは版画風。箱の小ささも相まって愛嬌たっぷりです。「桃太郎」「カチカチ山」「金太郎」「花咲か爺さん」の4種。
箱を開けると黄色の個包装がお目見え。きちんと紐も付いていて、細部まで老舗の粋な心意気を感じさせてくれます。
葛湯の素に加え、あられが2つ。あられもおとぎ話がモチーフとなっており、花咲か爺さんの「さくら」や桃太郎の「桃」など4種。ランダムに入っているので、開けるときのワクワク感も高まりそうです。
“あられ”は開けてみてのお楽しみ
熱湯を注ぎ、ていねいによくかき混ぜます。この作業がちょっとしたお菓子づくりのようで、なんとも楽しい! すっきりした甘味で、葛の上品な風味が豊か。身体のすみずみまで染み渡り、しみじみした気分に。
あられはほのかな香ばしさがあり、くず湯とも絶妙なハーモニーに。少なめのお湯でお餅のようなもっちり感を味わったりと、自分好みのとろみ感を楽しむのもまた一興です。
葛湯は身体もあたたまりやすいことから、古くから病気見舞いにも重宝されてきたとか。少し元気がない日、体調が思わしくないときに、頼もしい存在になることでしょう。次の金沢旅では、目と舌で味わう老舗の葛湯をお土産にしてみてはいかが?
住所 石川県金沢市木ノ新保町1-1-1
TEL 076-260-3750
営業時間 8:30~20:00
>>営業については施設サイトもあわせてご確認ください
https://moroeya.co.jp
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