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【実はこれが日本一】水量1万3,400t!日本最大の水槽は名古屋にあった

Posted by: 坂本正敬
掲載日: Oct 18th, 2022.

日本一高い山は「富士山」、日本一大きな湖は「琵琶湖」、日本一高いタワーは「東京スカイツリー」など、有名な日本一はいろいろありますが、あまり知られていない、ちょっと意外な日本一を紹介するシリーズ「実はこれが日本一」。今回は、日本で最も大きい水槽はどこになるのか、そんな話です。

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名古屋港水族館のシャチ
©(公財)名古屋観光コンベンションビューロー
 


 


名古屋港水族館の野外水槽は日本一

名古屋港水族館
©(公財)名古屋観光コンベンションビューロー

皆さんの家に水槽はありますか? 金魚など水生生物を飼育している人の家には水槽があると思いますが、家庭用の水槽は大きさがだいたい知れていますよね。

日本一大きな水槽を持つ施設となると、やはりどこかの水族館になると思いますが、日本動物園水族館協会に加盟している水族館だけでも50カ所存在します。

筆者の暮らす北陸にあるいくつかの水族館は加盟リストに入っていないので、現実にはもっと数があって、水生生物を見学できる「水族館」のような場所を含めると、かなりの数に達すると予想されます。

その中で、どこの水族館にあるどの水槽が最も大きいのでしょうか?

ヒントは最近、ニュースで飼育中のシロイルカが遊泳中に岩に衝突して死んでしまったと報じられた水族館です。

泳ぎの得意な海の生き物が擬岩に衝突して死んでしまう意外さに、筆者はびっくりしてしまいましたが、たまたま調べていて目に留まったニュースなので、これだけのヒントでは、まだわからないかもしれません。

第2のヒントは、シャチを飼育している水族館です。こうなってくると、かなり大きな水族館だと予想ができますし、詳しい人であれば2択になったと思います。

答えは、名古屋港水族館ですね。

シャチの公開トレーニングが行われる巨大な野外水槽

名古屋港水族館のメインプール
©(公財)名古屋観光コンベンションビューロー

名古屋港水族館を訪れた人はわかるように同館は広いです。しかも、2001年(平成13年)に増設された北館の3階には、3,000席程度のスタンドに囲まれたメインプール(野外水槽)もあると記憶しているはず。

イルカのパフォーマンスやシャチの公開トレーニングが行われる巨大なプールが日本で最も大きな水槽になるのだとか。

名古屋港水族館の北館の工事を担当した鹿島建設の公式サイトには当時の様子を記録する文章が見られます。

巨大水槽のサイズは60m×30mで、最大の深さは12mもあるそう。12mといえば、キリンの身長が4mくらいですから、キリン3頭を積み重ねた感じですね。

メインプールの水量は1万3,400t。ちょっとピンときません。しかし、この巨大なプールを支える底板の厚みが最大で180cmだと聞けば、すさまじい水の重みがなんとなく伝わるかもしれません。

かつて、アクリル水槽の世界で日プラ(香川)という会社がすごいと、TABIZINEでも紹介しました。日プラは、名古屋港水族館の北館づくり(第2期工事)も実績として挙げていますので、メインプール(屋外水槽)のアクリルパネルづくりにも携わったのかもしれませんね。

いずれにせよ、さまざまな分野の専門家の技術と知恵を集結して、

<シャチの高度な知能や能力を、できるだけ自然の行動に近い形で見せたい>(朝日新聞より引用)

との願いが託された日本最大の水槽が誕生したのだと考えられます。同館を訪れた経験がまだない人は、次の名古屋旅行でぜひ立ち寄ってみてくださいね。

[参考]
水量1万3400トン 名古屋港水族館に日本最大の水槽(数字で知るナゴヤ) – 日本経済新聞
尾張名古屋のシャチプールは世界最大級 名古屋港水族館(2期工事) – 鹿島建設
500種5万点を飼育…名古屋港水族館のスタッフに聞いた人気者の“知られざる生態” ペンギンは足長かった – 東海テレビ
日本で唯一の水族館プロデューサーが太鼓判! この夏に行くべき水族館2選とは? – Tokyofm
名古屋港水族館を隅々まで解説 – 読売新聞
正会員名簿【水族館】(令和4年09月27日現在) – 日本動物園水族館協会
ベルーガ「タアニャ」の死亡について – 名古屋港水族館
館内案内 – 名古屋港水族館
CABIN
最近の工事実績表 – 日プラ
計画の概要と内田館長の見解

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター
翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。


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