【実はこれが日本一】下りは877m!時速30kmも出る「日本一長い滑り台」

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Mar 7th, 2023

日本一高い山は「富士山」、日本一大きな湖は「琵琶湖」、日本一高いタワーは「東京スカイツリー」など、有名な日本一はいろいろありますが、あまり知られていない、ちょっと意外な日本一を紹介するシリーズ「実はこれが日本一」。今回は、公園に関する日本一を紹介します。

奥日立きららの里わくわくスライダー
[NEWSCAST]
 


 

日本一長い滑り台「わくわくスライダー」

公園の遊具というと何を思い浮かべますか? 滑り台にジャングルジム、ブランコなどでしょうか。滑り台に関して言えば距離も形状もさまざまで、トンネル型滑り台だとかローラー型滑り台だとか、いろいろ存在しています。

では、日本で最も滑走距離が長い滑り台は、どの程度の長さがあると思いますか? 日本一長い滑り台は「わくわくスライダー」という名前で、茨城県日立市の大規模アウトドア施設「奥日立きららの里」にあります。

その長さは、なんと全長1,188m。滑走部分(下り)は877mで、滑り終えた後の登坂部分(上り)が311mもあります。『小学館の図鑑NEO+もっとくらべる図鑑』によると、877mといえば、11両編成の山手線の4倍くらいの長さ。

東京の人であれば、ホームに立って山手線を待っている時の感覚を思い出してください。あの車両の4倍くらいの長さを下る滑り台が茨城県には存在するのですね。

4カ所の急カーブを含めて877mのコースを滑走


しかも、この滑り台はボブスレータイプです。ボブスレーとはご存じのとおり、氷上のコースを滑走して速さを競う冬季五輪の種目です。

もちろん「わくわくスライダー」は氷上のコースを走るわけではなく、ステンレスでできたコースを滑走します。

しかし「ボブ(bob)=上下に動く」「スレー(sleigh)=そり」の言葉どおり、「わくわくスライダー」も、スピードが増すにつれて体が前後左右に振られるそりに乗るタイプの滑り台になっています。

「きららの里」がYouTube上にアップしてくれている公式ガイダンス動画がわかりやすいです。スレッドと呼ばれるレバー付きの滑車に乗り、4カ所の急カーブを含めて、877mのコース上の滑走が楽しめるのですね。

最高時速は30km

スピードを出そうと思えばかなりの体感速度まで速くなります。日立市によると最高時速は30kmです。そもそも人間の速度感覚とは、

<視覚だけでなく,身体方向,体性感覚などのさまざまな感覚からの情報が結合されて生起する>(直進運動知覚と身体方向が速度感覚に与える影響の研究より引用)

らしいです。

振動や風切り音をもろに感じるからでしょうか。目線が低い方が体感速度が速くなる、車線が狭くなる・視界が迫っている状況も体感速度が上がるといわれているからでしょうか。

「わくわくスライダー」では、自動車を時速30kmで走らせている時とは全く異なるスリルを楽しめます。ただし、そのスリルを求めて、大型連休などは待ち時間が発生するほど人が集まるので、訪れるタイミングは見計らいたいですね。

[参考]
わくわくスライダー – 奥日立きららの里
奥日立きららの里 わくわくスライダー – 日立市
トラックの体感速度と乗用車の体感速度 – ワイズトラック
東京ドーム10個分の大型アウトドア施設「奥日立きららの里」に駄菓子屋がオープン!? – @Press
新周遊バス発車オーライ 茨城・奥日立きららの里 電動、園内ゆっくり走行 – きたかんナビ
カーブを安全に曲がるには… – 東京海上日動
体感速度を疑おう ! – 東京海上日動火災保険

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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