広さ2,000平方メートルの公園がある空港【旅に関する面白いギネス記録】

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Jun 24th, 2023

1955年に書籍から始まった「ギネス世界記録」。人間が達成した記録や、自然界で起きた「世界一」など、さまざまな世界記録を認定・登録しています。その中から、旅行に関するギネス世界記録を紹介していきます。今回は、オランダの憲法上の首都アムステルダムにある国際空港の記録を紹介します。

オランダ・アムステルダム・スキポール空港
©️PLOO Galary / Shutterstock.com
 


 

軍用飛行場として干拓地の北端に設置された空港

オランダ・アムステルダム・スキポール空港内部
©️Z. Jacobs / Shutterstock.com

オランダの首都アムステルダムの玄関口といえば、スキポール(「船の墓場」の意味)空港です。TABIZINEでも過去に何度か、スキポール空港の話題を取り上げています。

小学館『日本大百科全書』に、もともと海だった場所を干拓し、最初は軍用飛行場として干拓地の北端に1916年(大正5年)に開設された場所だと書かれています。

そのスキポール空港のターミナル内にある一部スペースが、ギネス世界記録に認定されています。一体、何の施設がどんな意味で認定されていると思いますか?

空港内にある世界最大の公園

オランダ・アムステルダム・スキポール空港エアポートパーク
©️Alexandre Rotenberg / Shutterstock.com

ギネス世界記録の登録名は「Largest park within an airport」です。日本語にすると「空港内にある世界最大の公園」といった感じでしょうか。

空港ターミナルというと一般的に「直線の構造物で組み立てられた、合理的で機能的な箱」といった印象を筆者は受けます。大自然(nature)の対極にある存在(art)と言えばいいでしょうか。

より自然に近い、緑の多い公園のイメージと空港のイメージは、どうしてもかけ離れてしまいます。

しかし、スキポール空港のターミナル内には世界で初めて公園が設けられた歴史があり、その広さは2,000平方メートルと世界一なので「空港内にある世界最大の公園」という記録を獲得できたのですね。

子ども連れが楽しそうに遊んでいた記憶

オランダ・アムステルダム・スキポール空港内の木
©️alessia_penny90 / Shutterstock.com

空港内に公園が誕生した時期は2011年(平成23年)です。子どもや自転車などから発せられる自然音がBGMとして流れる公園内には本物の木も植えられています。

思えば、2017年(平成29年)に筆者が同空港を訪れた際にも、この公園には気付いていました。なぜか公園っぽい空間が空港内にあると知って関心を抱いたからです。

子ども連れが楽しそうに遊んでいた記憶もあります。しかし、その時は、目の前の空間が、世界的に見てもかなり珍しく、ギネス世界記録にまで登録される空港内の公園とは知らずに、スルーしてしまいました。

旅の予習はやはり大事ですよね。やりすぎると感動が薄れますが、何も知らない状態で訪れると現地では、反応できる物事が減ってしまいます。

その意味で、オランダ旅行を計画している人は、世界一のスポットが空港内にもあると、事前に頭に入れておいてはいかがでしょうか。飛行機の待ち時間に、ちょっとした楽しみが増えるはずですよ。

[参考]
Largest park within an airport – Guinness World Records
Airport Park – Schiphol
Back to nature at Amsterdam’s Schiphol airport – NEWS
Amsterdam opens world’s first Airport Park – Future Travel Experience
これなら待ち時間もリラックス!アムステルダム国際空港が世界初の緑あふれる空港公園に。 – greenz.jp
Airport Park – Schiphol

[All photos by Shutterstock.com]

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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