
長野市松代町近辺
長野県が発祥!観光におすすめのスポットも
駅そば
駅そば ※画像はイメージです。
軽井沢駅は、日本における「駅そば」文化の発祥地のひとつとされています。その始まりは、1906年頃のこと。駅の待合室で立ち食いスタイルのそばを提供する、いわゆる「待合いそば」が登場しました。この形態は、函館本線の長万部駅や森駅などでも見られたことから、鉄道の発展とともに各地に広まっていったと考えられています。
当時、横川駅から軽井沢駅のあいだには、碓氷峠という急な坂道があり、蒸気機関車(SL)での運行には特別な工夫が必要でした。この急勾配を越えるため、途中の駅でより強力な機関車に付け替える作業が行われており、およそ15分の停車時間が設けられていたのです。その短い時間を利用して、乗客は手軽に温かいそばを味わうことができました。
現在、軽井沢駅では「峠の釜飯 おぎのや」が営業中。「かけそば」を楽しめるのはもちろん、併設する売店で名物の「峠の釜めし」も購入可能です。軽井沢を訪れたら、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
養命酒

駒ヶ根市の景勝地「千畳敷カール」
養命酒の発祥は、今から400年以上前、江戸時代初期の信州伊那の谷(現・駒ヶ根市大草)にさかのぼります。地元の塩澤宗閑という人物が、「世の人々の健康長寿に尺したい」という願いから、赤石山麓の薬草を組み合わせて作った薬酒が、養命酒のはじまりとされています。この酒は体調を整える効果があると評判を呼び、村人たちの間でありがたい存在として親しまれるように!
この伝統の薬酒は一子相伝で大切に守られ、1923年には「株式会社天龍舘」として法人化。1925年には東京・渋谷に販売拠点を構え、全国に広がっていきます。1951年には「養命酒製造株式会社」と社名を改め、本格的な製造販売がスタートしました。
養命酒の「駒ヶ根市工場」では、無料&予約不要で工場見学が可能です。製造ラインが間近で見られるほか、実物大の巨大タンクにプロジェクトマッピングで養命酒の知られざるアレコレを学べるコーナーも設置。薬用養命酒をはじめ、養命水や家醸本みりんといったオリジナル商品の購入もできますよ。
かっぱ寿司

※画像はイメージです。
かっぱ寿司は1973年に、創業者の徳山淳和氏が「回転寿司の魅力を海なし県で広めたい」という想いから会社を設立したことがはじまり。1979年には長野市に1号店をオープンしました。当時は、ベルトコンベア式の回転レーンではなく、水に浮かべた桶に寿司をのせて流していたそうです。その様子が「河童のお皿」に見えたことから「かっぱ寿司」と名付けられたといわれています。
その後、チェーン展開を開始。現在は、株式会社コロワイド傘下のカッパ・クリエイト株式会社が運営しており、全国に店舗を構える大手回転寿司チェーンとして知られています。
残念ながら1号店は現存しません。しかし、創業地と同じ長野市内では「かっぱ寿司 上高田店」が営業しています。長野市を訪れた際には、人気の「サラダ軍艦」やサーモン、マグロといったお寿司のほか、揚げ物、うどん、デザートといった多彩なメニューを堪能したいですね。
株式会社AOKIホールディングス

長野市篠ノ井の風景
AOKIグループは、1958年に長野市篠ノ井で創業した個人商店 「洋服の青木」がルーツです。創業者・青木拡憲(擴憲)氏が立ち上げたこの小さな店舗が、のちに全国展開するスーツ専門店チェーンへと成長していきました。
高度経済成長期を背景に、働く男性のスーツ需要が急増。青木は着実に店舗数を拡大し、1976年には「アオキファッション販売株式会社(現・株式会社AOKIホールディングス)」を設立、その後も出店を重ね、ビジネスウェアの専門店としての地位を確立しました。
そして、1990年代以降、カラオケやブライダル、不動産、保険代理業などに進出し、暮らし全般を支える企業グループへと成長。多角的な事業展開を進めています。
1号店の「篠ノ井駅前店」は現存しませんが、1986年に開店した当時は首都圏最大店舗だった「横浜港北総本店」は存在。売り場だけでなく本社も入居するまさにAOKIホールディングスの総本山。気になる方は訪れてみてください!
スキーリフト

志賀高原 丸池スキー場/丸池Aコース
日本で初めてスキーリフトが設置されたのは、1947年のこと。アメリカの進駐軍によって、志賀高原の中でも特に知られる急斜面・丸池スキー場のAコースにリフトが架けられたといわれています。当時は、スキーリフトの使用が進駐軍に限られており、日本人は利用することができなかったそうです。
現在、丸池スキー場は、初心者から上級者まで楽しめるスキーコースが充実。キッズパークも併設されていてファミリー層にも人気です。リフトを利用すれば、隣接する蓮池スキー場やサンバレースキー場への移動もスムーズ。志賀高原全体を満喫できる拠点のひとつとして、多くのスキーヤーに親しまれています。
森林浴

赤沢自然休養林
長野県木曽郡上松町の「赤沢自然休養林」は、日本における森林浴発祥の地として知られています。樹齢300年以上の天然木曽ヒノキが広がる美しい森で、1970年に国内初の自然休養林に指定。1982年には林野庁主催による全国初の森林浴イベントも行われ、森林浴という概念が本格的に広まりました。
森が放つフィトンチッドには、ストレスの緩和や免疫力向上の効果があるとされ、この地から始まった森林浴文化は、全国へと普及していきました。
園内には「森林浴発祥の地」の石碑があり、四季折々の自然を楽しめる複数の散策コースが整備されています(冬期は閉鎖)。また、赤沢森林鉄道に乗れば、木曽ヒノキの森や渓流を眺めながら、ディーゼル機関車の心地よい揺れに身をゆだね、ゆっくりと森林浴が可能です。心身を癒したくなったら、訪れたいスポットといえます。
長野の始まりは文化や健康と多種多様!
長野県は「駅そば」や「養命酒」、「森林浴」など、多様な文化や健康にまつわる発祥地が集まる地域です。いずれも自然や地域資源を活かし、人々の暮らしや健康を支えています。この先も長野の始まりに注目していきたいですね。
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