コーヒー豆選びから焙煎まですべて自社で行う
びっくりドンキーのコーヒーが豆選びから買い付け、そして焙煎まで行っているということを、筆者自身も今回初めて知りました。よりよい豆を求めて、工場長自ら海外まで出向き、買い付けを行うというからびっくりです。
間に商社を介さず直接仕入れることで、コストも削減できるうえ、「これは!」と思ったよい豆を調達できるメリットがあるのだとか。グアテマラ、エチオピア、ペルー、ブラジルなど、少し危険な場所でも臆さず現地を訪ね、実際に品質を確かめたうえで調達するというこだわりもスゴいです。
焙煎工場を見学!コーヒーができるまで
今回、一般には公開されていない、2002年に立ちあがったという焙煎工場を訪れました。ここでは、1日約900㎏の豆を焙煎しているのだそう。焙煎から袋詰めまでの工程は、すべて同じ空間で行われています。

焙煎機にかける前のコーヒー豆。普段、焙煎された黒いコーヒー豆しか見かけないのでなんだか新鮮です
焙煎する前に、機械でコーヒー豆の色を選別し、色がよくない豆を除く作業が行われます。
選別が終わった豆を焙煎機に入れ、焙煎が行われていきます。当然ですが、焙煎直後の豆はアッツアツです。焙煎は深煎りと中煎りを基本に、そのときの豆の状態を見極めながら調整していくのだとか。
焙煎の加減を変えれば当然味も変わるので、おいしいコーヒーを作るためには、豆のコンディションを見極めることが大事なポイントなのです。
焙煎が終わり、5分ほど冷ました豆を「石取り機」という機械にかけていきます。こちらは、焙煎後のコーヒー豆から不純物を取り除いてくれるのだそう。
色の選別や不純物を取り除く作業……一見そこまでやるの? というような細かいことも、チリも積もればやはりコーヒーの味に違いが生まれるようで、おいしいコーヒーを作ろうという真摯な姿勢が感じられます。
その後、計量し袋詰めされたコーヒー豆は、X線検査機で異物混入がないかどうか調べた後、品名や生豆原産国、内容量、賞味期限、製造者などが書かれたシールが貼られます。
コーヒーは鮮度がとても大切であるというこだわりのもと、焙煎後は速やかに発送を行うのだとか。びっくりドンキーの各店舗に、ハンバーグパティなどの食材とともに毎日届けられます。
びっくりドンキーのコーヒーは2種類ある
メニュー表を見ればわかりますが、びっくりドンキーのコーヒーは、ホットとアイスから選べて、さらに豆の種類もシングルオリジンとブレンドの2種類が用意されています。飲食チェーンのお店で、シングルオリジンのコーヒーが飲めるって珍しいですよね。
今でこそ、シングルオリジンのコーヒーをいろいろなお店で飲めるようになりましたが、びっくりドンキーで登場した当初は、まだ馴染みがないコーヒーの味にお客さんから戸惑いの声もあったとか。現在は、ブレンドとシングルオリジンの人気は、だいたい半々くらいで大きな差はないそうです。
ちなみに、ブレンドはブラジルベースの豆、シングルオリジンは2カ月ごとに豆を変えているので、味の違いも楽しめますよ。
これだけこだわって作られたコーヒーが、360円から飲める(新宿靖国通り店の場合。一部店舗では価格が異なる)というのも、かなりポイントが高いなあと感じました!
コーヒーカップも可愛い
ホットコーヒーやカフェラテのカップを右手に持ち、口に近づけるとヒゲが生えてるように見えて可愛いんです。ちょっとした遊び心も素敵。
コーヒーに対する情熱がアツい
びっくりドンキーといえばハンバーグのイメージが強いかもしれませんが、実はコーヒーにもここまでのこだわりが詰まっていたとは驚きでした。豆の選定から焙煎、管理まで一貫して自社で行う姿勢は、まさに本気のコーヒー。そんな一杯を、食事とともに気軽に楽しめるのはうれしい限りです。
次回びっくりドンキーを訪れた際には、ぜひその味わい深さと背景に思いを馳せながら、コーヒーを楽しんでみてください。
取材協力:びっくりドンキー