「芸能人は歯が命」という懐かしいフレーズがテレビで流れていたのはいつの時代のことやら。今や日本でも一般的に歯のホワイトニングや美容歯科といった言葉を耳にするようになりました。しかしアメリカでは昔から「キレイな歯はその人の印象を大きく左右する」という考えのもと、日本よりも遥かにキレイな歯を持つことへの意識が高いのです。歯の美しさにそこまでこだわる理由とは、一体何なのでしょうか?
白くて綺麗な歯は自信をもたせてくれる
初対面の人と話をするとき、あるいは仕事の面接の際に、笑顔で接することが大切と云う考え方は日本と共通です。しかしアメリカでは、その笑顔が白くて綺麗な歯並びの笑顔であればなおさら印象が良いと考える人が多いのです。無論歯並びだけでその人の人となりを見極めることはできませんが、印象作りに綺麗な歯が貢献するところが非常に大きいと考えるのがアメリカ流のようです。
白くて綺麗な歯を持つことはステータスの象徴
歯並びがその人の印象に影響するという考えのもと、アメリカでは多くの人が若い時から矯正をし、綺麗な歯並びを手に入れています。しかし綺麗な歯は1日にしてならず、また治療費も決して安くはありません。それでも多くの人が歯並びを整えるのには理由があります。それはアメリカ人同士の暗黙の了解として、「歯並びが悪い=歯を矯正するお金がないほど貧乏な環境で育った(あるいは今もその環境にいる)」と捉えられるからです。大人になってから見ず知らずの人に無意識のうちに育った環境のイメージを与えないためにも、小さい時から歯を綺麗に整えておこうとする親が多いのです。
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日本では考えられない! 親知らずの対処法
思春期を過ぎる頃から生え始める親知らず。まっすぐに生えてくれるなら問題ないですが、真横から生えてきた場合などには磨き残しや虫歯を防ぐためにその歯を抜歯する、という方法は日本でも一般的だと思います。しかしアメリカの場合は全ての親知らずがまっすぐに生えていない限り、全ての親知らずを抜いてしまうことが多いのです。
その理由は1本だけ抜くと全体の歯のバランスに影響が出てくるからだとか。そして驚くのはその治療法。日本なら数週間かけて1本ずつ抜いていきそうなものですが、アメリカではなんと全身麻酔をし、1回の治療で4本全ての親知らずを抜くのがメジャーな方法です。歯の治療で全身麻酔なんて、日本では考えられないですが、効率主義のアメリカらしくずいぶん大胆な方法ですね。
アメリカではテレビに出ているような人のみならず、一般人も歯が命! と言わんばかりに綺麗な歯並びの人が多いです。文化が違うとここまで歯に対する意識も異なるとは、興味深いですね。アメリカ人との文化ギャップの面白さが気になった人は、「母国と違う!アメリカ人が日本で驚いたこと10選~お日様の香りって何!?~」や「母国と違う!アメリカ人が日本でヒッチハイクして感動したこと5選」も合わせてお楽しみください。
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