
美しい白樺の森、青く澄んだ湖、透明感あふれる空気。豊かな自然に包まれたフィンランドは、心に清涼感を与えてくれるエッセンスがたっぷり。今年国連が発表した世界幸福度ランキングで1位に輝くなど、そのライフスタイルや文化にも注目が集まります。
ヨーロッパ最大の湖水地方には森と湖の国を象徴するフィンランドの原風景が広がり、フィンランド人の生活に欠かせないサウナも充実。今回の特集では、筆者が湖水地方を旅して出会った、“フィンランド式幸せになるヒント”をお伝えしましょう。
第2回は、豊かな自然と共存したフィンランドのローカルライフを体験できるツアーをご紹介。
森の恵みを体感!気軽に参加できるショートツアー

筆者が参加したのは、ヘルシンキから電車で約1時間のラハティ市郊外で開催される、Cosy visit at Finnish homeというショートツアー。ラハティ観光局主催のツアーで、現地ガイドと森のピクニックを楽しんだ後、地元の民家を訪問してブルーベリーパイ作りを体験するというもの。
木漏れ日が差し込む森は空気が澄んでいて、深呼吸するとカラダ中に清々しい心地よさがめぐります。(天候や季節によりツアー内容は変更になる場合があります)
ランチにはフィンランド人大好物の焼きソーセージ!

森を散策した後はランチタイム。フィンランドでは定番の焼きソーセージ「グリッリ・マッカラ(Grillimakkara)」をいただけますよ。

直径4cmはありそうな極太のソーセージ。焼きソーセージは夏のフィンランドのキャンプやピクニックに欠かせない存在なのだそう。

焚き火で豪快にグリルされるソーセージ。辺り一面に香ばしい香りが漂い、食欲が一層刺激されます!

焼き上がったソーセージは皮がパリッとしていて中はふっくらジューシー!彩り豊かなサラダやライ麦パンなども用意され、至福のランチに。ガイドさん手作りのベリージュースは甘酸っぱさが引き立った贅沢な味わい。森の澄んだ空気、風で揺れる葉の音が大変心地よく、五感で体感できるフィンランド式ピクニックでした。
ピクニック後はブルーベリーパイ作り

ランチ後は再び森を歩いて地元の民家を訪問。絵本に登場しそうなレンガ作りのかわいらしいお家です。

キッチンにてフィンランド名物のブルーベリーパイ作りを体験。まずはボウルで小麦粉と卵、バター、お砂糖などをミックスします。

パイ皿に生地を入れて手でなじませます。めん棒で伸ばす必要もないので簡単!

続いてブルーベリーをたっぷり投入。なんとこのブルーベリーは近くの森で摘んだもの。フィンランドの森にはブルーベリーやリンゴンベリーなど様々なベリーが自生し、夏の間に収穫するのが習慣なのだそう。
フィンランドでは自然享受権(Everyman’s Right)という権利が法律で認められていて、私有地、国有地を問わず誰でも自由に森の中へ入ってベリーやキノコを収穫することが許されているのだとか。森や自然と共存した暮らしはなんとも魅力的ですね。

敷き詰めたブルーベリーの上にパイ生地の一部を振りかけてオーブンで焼きます。

パイが焼かれている間にお家の中を案内していただけました。白を基調としたインテリアに爽やかなブルーのテーブルクロス。ARABIAのマグカップなど北欧テイストたっぷり。思わず女子ゴコロをくすぐられてしまいます…。
贅沢すぎる甘味と酸味のハーモニー

焼き上がったブルーベリーパイ。バターの甘い香りがたまりません!

ブルーベリーはじっくり焼かれることで甘味と酸味がギュッと凝縮され、極上の味わい!サクサクした食感のパイ生地とも絶妙にマッチし、森の恵みを体感できる幸せのブルーベリーパイでした。
森ピクニックや、天然ブルーベリーを使ったパイ作りなど、自然の魅力たっぷりのショートツアーは1人85ユーロ(2人から開催)。
次のフィンランド旅では、豊かな自然と共存するライフスタイルを体験してみてはいかがでしょうか?
『【特集】フィンランド式幸せになるヒントを探して』では、この他にもたくさんのフィンランドの知られざる魅力を現地ルポ!ぜひチェックしてみてくださいね。
取材協力/
[Visit Finland]
[Visit Lahti]
[All photos by Nao]
Do not use images without permission.
Nao ライター
メーカー、ITベンチャー勤務を経てフリーランスに。
学生時代から旅を続け、渡航国は現在50カ国。
特技は陸路国境越え。グルメレポート翌日に大学の最先端研究を取材したり、ロシア州知事にインタビューしたり。幅広い対応力とフットワークの軽さが自慢。日本ソムリエ協会認定資格ワインエキスパート保有。
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