
交渉なしでは、昇給はない

フランスでは、基本的に年に一度昇給があります。ただ、昇給は自動的に上がるものではなく、交渉しなければならないと言われています。働きぶりを評価され、勝手に昇給していたという話も稀に聞きますが、基本は年に一度の上司との面談で昇給率を交渉しなければなりません。
交渉の際は、いかに自分がこの一年貢献したか、自分の実績をアピールして話さなければならないのです。会社によっては、交渉しなかったために、昇給がなかったという厳しいケースもあります。
定時で帰る人も多い

フランスでは、小学校であってもある程度の年齢までは、親が子どもを学校まで迎えに行かなければなりません。意外ですが、父親が学校の迎えに行くというケースも多いのです。フランスのサラリーマンは、定時で帰るという人も少なくはなく、残業しないからといって、問題になる訳でもありません。仕事が立て込んでる時にも定時で帰って、家で仕事を終わらせるというサラリーマンも多いのだそうです。
必ずしもスーツ着用ではない

職種にもよりますが、フランスのサラリーマンの多くはスーツは着用していません。ワイシャツにズボンというオフィスカジュアルなスタイルがほとんど。また、会社によってはジーンズでもOKなところもあります。ただ、クライアントと会う場合は、スーツ着用することは多いようです。
有給は消化すべし

日本のサラリーマンは有給を消化しきれないという話を聞きます。フランスでは、基本的に有給は消化しなければなりません。有給を消化しなければ、会社は有給未消化の分を給料で払わなければならないからです。年末になると、有給が残りすぎて、慌てて有給を取らなければならなくなったなんて話も聞きます。
フランスの休暇について詳しくは、『このままでいいの?日本人〜日本とフランスの休暇、4つの違い〜』をどうぞ。
名刺交換にマナーがない

以前フランスのサラリーマンが日本のサラリーマンと名刺交換した時の話をしてくれました。「物凄く丁寧すぎてびっくりしてしまった」と。フランスでは、日本のような名刺交換のマナーはありません。フランスでは日本ほど名刺に重要性がないからです。
上司との飲みがない

日本のサラリーマンは、上司に飲みに連れて行ってもらうということは、普通のことですが、フランスでは上司との飲み会はありません。気が合うのであれば飲みに行くこともありますが、そうでなければ、仕事が終わった後プライベートでの付き合いはしないのだそうです。
以上、フランスと日本のサラリーマンの6つの違いをお話しましたが、いかがでしたか。こうして比べてみると、フランスと日本のビジネスマナーの違いがよくわかりますね。
フランスのビジネスシーンについてさらに詳しくは、以下の記事も必読ですよ。
『フランスの転職に年齢のリミットはない〜日本とフランスの転職事情の違い〜』
『フランスには新卒採用がない〜日本とフランスの就職活動事情、6つの違い〜』
『フランス人は就業後上司と飲みに行かない〜フランスと日本のアフター5の違い〜』
[All Photos by shutterstock.com]

Nanako Kitagawa ライター
2007年よりフランス在住。パリ第八大学大学院を卒業。専攻は文化コミュニケーション。趣味は映画、読書、写真、雑貨、料理、街歩き、カフェ巡り。初めて訪れたその日からすっかりパリの街に魅了され、今日も旅をするようにパリの街を歩き回る。
エッフェル塔やルーブル美術館に長蛇の列!観光客が戻りつつあるパリの今
Jun 25th, 2022 | 北川菜々子
2022年6月10日より、日本ではツアー限定で外国人観光客の受け入れが再開されました。ウィズコロナ・アフターコロナにおいて、このように多くの国では入国制限が緩和され、観光客が以前のように渡航することが可能となっています。最近のニュースによると、世界有数の観光都市「パリ」でも、観光客がようやく戻ってきたと話題に。今回は、そんなパリの様子を現地からレポートします。
【フランスなるほど雑学13】シャンプーすると髪がパサパサに !?フランス
Jun 20th, 2022 | 北川菜々子
現地の人には当たり前なことでも、日本人からするとあっと驚いてしまうような雑学が世界にはあります。気がつけば在仏歴13年になる筆者も、びっくりしてしまうようなフランス人の行動や習慣、文化などに日々遭遇しています。理由や文化背景を知れば「なるほど、そうだったのか」と思わず納得してしまうフランスの数々の雑学。今回はフランスの「水」事情をお伝えします。
【フランスなるほど雑学12】サバイバルなフランスの「宅配事情」とは?
Jun 1st, 2022 | 北川菜々子
現地の人には当たり前なことでも、日本人からするとあっと驚いてしまうような雑学が世界にはあります。気がつけば在仏歴13年になる筆者も、びっくりしてしまうようなフランス人の行動や習慣、文化などに日々遭遇しています。理由や文化背景を知れば「なるほど、そうだったのか」と思わず納得してしまうフランスの数々の雑学。今回はフランスの「宅配便」事情をお伝えします。
フランスでクラフトビール醸造工房が人気の理由とは?現地から実情をレポート
May 26th, 2022 | 北川菜々子
フランスと言えば「ワイン!」とすぐに思い浮かべるぐらいのワイン大国ですが、実は近年、ビールの人気が高まってきています。スーパーにも大規模なクラフトビール売り場があるぐらいの流行りっぷり。そして最近では出来立てのビールが飲めるクラフトビール醸造工房で、バーのように飲むスタイルが定着しつつあります。実際にパリの近郊にあるクラフトビール工房を訪れてみたので、現地からレポートします。
【フランス歴史遺産探索6】美しいステンドグラスに魅了される「シャルトル大
May 19th, 2022 | 北川菜々子
ヨーロッパの中でも、有数の世界遺産を誇るフランス。ユネスコに登録されているような有名な世界遺産から、地元の人の間で有名な歴史遺産まで、フランスには紡いできた歴史が至る所に詰まっています。そんな歴史のロマンを目の前にすると、胸の高鳴りを感じられるほど。歴史遺産好きの筆者が紹介する歴史遺産探索シリーズ。「シャルトル大聖堂」をご紹介します。
【フランスなるほど雑学11】洗車もあまりしないし傷だらけでもOK!?フラ
May 4th, 2022 | 北川菜々子
現地の人には当たり前なことでも、日本人からするとあっと驚いてしまうような雑学が世界にはあります。気がつけば在仏歴13年になる筆者も、びっくりしてしまうようなフランス人の行動や習慣、文化などに日々遭遇しています。理由や文化背景を知れば「なるほど、そうだったのか」と思わず納得してしまうフランスの数々の雑学。今回はフランス人の「車」事情をお伝えします。
お花見はHANAMIというフランス語に!パリジャンも愉しむフランスの花見
Apr 25th, 2022 | 北川菜々子
最近フランスのメディアを見ていたところ、「HANAMI」という言葉を見つけました。その記事ではパリでお花見ができる場所を紹介していました。フランスでも、日本の花見が根付きつつある模様。丁度桜が満開だったパリ郊外のソー公園でのお花見の様子をレポートします。
パリでととのってみた!アラブの銭湯「ハマム」体験記
Apr 13th, 2022 | 北川菜々子
パリジェンヌの休日の過ごした方として、昔から定番の「アラブの銭湯ハマム」。近年、パリには多くのハマムができて、ちょっとした休日の贅沢として人気があります。フランスにはバスタブがない家も多く、ゆったりと身体を癒すことができません。筆者宅も例外にもれず……。最近疲れた身体を休めるべく、ハマムに行ってきました。
【フランス人の不思議な生態10選】コロナ過で変わった習慣やあっと驚く家事
Apr 11th, 2022 | 北川菜々子
現地の人々には当たり前なことでも、日本人からすると、あっと驚いてしまう雑学が世界にはあります。コロナ禍でなくなった習慣や家事の違い、食文化など、在仏歴13年の筆者が日々遭遇する、びっくりするようなフランス人の行動や習慣、文化をまとめて紹介します。
【フランスなるほど雑学10】なぜ?フランス人のお家にはゴミ箱は少ない !
Apr 7th, 2022 | 北川菜々子
現地の人には当たり前なことでも、日本人からするとあっと驚いてしまうような雑学が世界にはあります。気がつけば在仏歴13年になる筆者も、びっくりしてしまうようなフランス人の行動や習慣、文化などに日々遭遇しています。理由や文化背景を知れば「なるほど、そうだったのか」と思わず納得してしまうフランスの数々の雑学。今回はフランス人宅のゴミ箱ついてお伝えします。