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人口1,000人の限界集落に、なぜ「未来コンビニ」が?

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「未来コンビニ」は、限界集落と言われている「徳島県那賀町木頭地区」の買い物難民を救うべく、同地区出身である実業家・藤田恭嗣氏によってプロジェクトされ、2020年4月にオープンしました。木頭地区には日常の買い物ができる場所が限られており、同店ができる前は、最寄りのスーパーまで車で約1時間以上かけて行っていたそう。スーパーへの買い出しに往復約2~3時間……。未来コンビニの誕生で、住民の利便性が向上したことは言うまでもありません。中には保冷ボックスを持参して買い物に来るお客さんもいるそうですよ。
近未来的デザインに秘められた想い

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未来コンビニは木頭地区の入り口にあり、高知県との県境までは車で約10分。徳島阿波踊り空港からは車で約2時間30分、高知龍馬空港からは車で約1時間30分の場所に位置しています。同店は、「子どもは未来からやってきた未来人」というコンセプトのもと、子どもが未来の可能性や選択肢に興味を持つきっかけになってほしいとの想いが込められ、「未来コンビニ」と名付けられたそう。
実際に現地に訪れると、自然豊かな集落に突如現れる近未来的な建物に驚きます。それもそのはず、未来コンビニのコンセプトは「世界一美しいコンビニ」。その優れたデザインは、世界三大デザイン賞「レッド・ドット・デザイン・アワード」リテールデザイン部門最優秀賞をはじめ、国内外のデザイン賞や建築賞10冠を受賞しているのです。

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夜間の未来コンビニもまたフォトジェニックで、思わず写真に収めたくなります。
個性的なデザインにも惹かれて、県外から車で数時間かけて訪れる人や、わざわざ飛行機で来る人も。未来コンビニの前の道路は、決して交通量は多くありません。そんな中、1日の最多来店者数は400人以上、これまでには延べ57,500人が未来コンビニを訪れており(2022年3月現在)、新しい観光の目的地としても機能しているのです。
木頭地区の名産である柚子を取り入れたデザインと品ぞろえ

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「世界一美しいコンビニ」をコンセプトとしている同店は、トラス形状のネオンイエローの柱がアクセント。同地区では、香りと酸味の強さが特徴の木頭ゆずが名産なので、この形状・カラーリングとされているそうなのです。


また、店内には木頭ゆずが使われた商品がずらりと並べられています。「一番しぼり柚子果汁」や「きとうゆずサイダー」などのドリンクから、「ゆずこしょう」「柚子ドレッシング」「柚子ポン酢」「ゆず茶」まで。

木頭ゆずが使われた「寒さば」も。3種類のフレーバーがあります。

こちらは木頭ゆずの赤とうがらしソースとオリーブオイル。どんな味なのか気になります。

木頭ゆずが使われた「ゆず石鹸」や「ゆずハンドジェル」「ゆずリフレッシュスプレー」などもありました。パッケージも素敵なので、お土産にしても喜ばれそうですよね。
店内には他にも、未来コンビニオリジナルTシャツやパーカーなども販売されています。

店内奥には「YUZU CAFE」として、木頭ゆずを使ったオリジナルメニューが楽しめるスペースもあります。

なかほら牧場のソフトクリーム(税込450円)も濃厚で絶品!
自然豊かな限界集落にある近未来的なデザインの建物が興味深い「未来コンビニ」。全国から観光客が訪れるというのも納得のお店でした。
[Photos by Chika]

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Chika
都内在住、京都をこよなく愛する、コテコテの大阪人。飛行機好きが高じて航空会社のグランドスタッフとして勤務していた経験も。海があるところに行くと癒される。
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