
最後の最後で、やらかした女
いろいろあり過ぎたケアンズ旅行もついに終了。飛行機に乗り込み、あとは日本に帰るだけ。流石にここまで来ればもう何もないだろう。

シートベルトを締め、忘れ物はないかバックの中を最終確認する筆者。「パスポート、OK」「財布、OK」「携帯、OK」「ホテルの鍵……!?」「ちょっとあんた!何でそんなもん持ってんのよ!?」と絶叫する友人。あろうことか、ホテルの鍵を持ってきてしまったのです。一体なぜこんなことが起こり得るかというと……?
日本と違う、チェックアウトのシステム

最近ではスマートロックなど、鍵の受け渡しが不要なホテルも増えていますが、なにせ時は2006年。筆者の泊まったホテルはシリンダー式、いわゆる鍵穴にギザギザのキーを差し込むタイプ。通常、日本であればチェックアウト時にロビーでスタッフに返却となりますが、今回は勝手が違いました。鍵返却BOXに入れなければならなかったのです。
罰金大国オーストラリア
そんな訳で飛行機まで持ってきてしまった筆者、一気に顔が青ざめます。なぜこんなにも焦るのかというと、オーストラリアは泣く子も黙る罰金大国だから。

以前「新婚旅行でグレートバリアリーフを訪れたカップルが、砂を記念に持ち帰ろうとしたところ、数十万円もの罰金が課せられた」という話を聞いていたのです。ホテルの鍵を持ち帰ったら、一体いくら請求されるんだ(終わった……)。
オーストラリアは、優しさでできている

フライトアテンダントさんめがけ、離陸直前の機内を駆け抜ける筆者。ホテルの鍵を差し出しながら、「あ、あ、あの、コレ、コレ、コレ……」焦りすぎて言葉が出てきません。すると「あ、持ってきちゃったんですね。大丈夫ですよ、僕返しておきますから」と笑顔で対応してくださったのは日本人クルー。
「え、いいんですか!?」声が裏返る筆者。聞けば「よくあるんですよ。こういうのはね、誰かが返しておけばいいんです」とのこと。心優しきフライトアテンダントさんのおかげで、ことなきを得たのでありました。
ハプニングだらけのケアンズ旅行

「もう、オーストラリアはいいや」これは今回旅を共にした友人が、ケアンズ去り際に放った一言。一方筆者は、これがきっかけでオーストラリアに移住したわけですが……。友人曰く「本当に理解できない」のだそう(ま、それもそうか)。
次回は、オーストラリア移住までの半年間についてお話しします!
[All photos by Shutterstock.com]
Please do not use the photos without permission.

あなたが知りたかったことが、この記事で参考になりましたか?
Ai Kaneko 暮らし旅ライター
【オーストラリア】役者として映画やミュージックPVなどに出演。現地撮影コーディネーターとしても様々な作品に携わる。【日本】TV番組制作や旅メディア運営を経験 【現在】「暮らすように旅して、旅するように暮らす」をモットーに、”暮らし旅ライター”としてフリーで活動中。
【豪華客船クルーズ最前線】クイーン・エリザベスに乗ってみた!クルーズ新様
Feb 28th, 2023 | kelly
2022年12月、豪華客船の代名詞であるクイーン・エリザベスに初乗船する機会を得ました。パンデミック下で止まっていたクルーズ各船の運航再開以降、私にとっては初めてのクルーズです。今回は、シドニーからメルボルンまで、2泊3日のクルーズでした。3回のレポートになりますが、まずは乗船までのプロローグ編です。今ならではの、クルーズの新様式についてもご紹介します! どうぞ、お付き合いくださいませ。
【オーストラリア現地取材】世界遺産グレートバリアリーフの真ん中に浮かぶ楽
Aug 2nd, 2022 | 窪咲子
この夏、ケアンズやゴールドコーストへの直行便が再開し、オーストラリアがますます身近に! オーストラリア東海岸、世界遺産グレートバリアリーフの中央に浮かぶハミルトン島は、世界屈指のリゾートアイランド。「ハモ(Hamo)」の愛称で知られ、長期休暇で訪れるオーストラリア人も多いといいます。憧れの絶景としても人気のホワイトヘブン・ビーチ、ハート・リーフ、グレートバリアリーフを見るツアーの拠点にもなっています。今回、クイーンズランド州のプレスツアーに参加し、ハミルトン島を訪れたので、その魅力をご紹介します。新型コロナウイルス感染症に関連するオーストラリア出入国の状況も。
【旅するように暮らす】私のオーストラリア物語 〜 Vol.12 慣れとい
Jul 2nd, 2022 | 金子 愛
夢を抱いて日本を飛び出した24歳。泣きながらブリスベンを去った33歳。引き寄せられるように舞い戻った36歳。どうしてこの国は、こんなにも私の心を掴んで離さないのだろう……。暮らし旅ライター金子 愛がつづる、美しくも苦いオーストラリアでの日々。第12回は、「ときめきを維持するヒント」をお伝えします。
【旅するように暮らす】私のオーストラリア物語 〜Vol.11 理想のシェ
Jun 25th, 2022 | 金子 愛
夢を抱いて日本を飛び出した24歳。泣きながらブリスベンを去った33歳。引き寄せられるように舞い戻った36歳。どうしてこの国は、こんなにも私の心を掴んで離さないのだろう……。暮らし旅ライター金子 愛がつづる、美しくも苦いオーストラリアでの日々。第11回は、「極楽シェアハウス生活」の巻。
【旅するように暮らす】私のオーストラリア物語 〜Vol.10 シェアハウ
Jun 18th, 2022 | 金子 愛
夢を抱いて日本を飛び出した24歳。泣きながらブリスベンを去った33歳。引き寄せられるように舞い戻った36歳。どうしてこの国は、こんなにも私の心を掴んで離さないのだろう……。暮らし旅ライター金子 愛がつづる、美しくも苦いオーストラリアでの日々。第11回は、「シェアハウス探しでショックだった出来事」をご紹介します。
【旅するように暮らす】私のオーストラリア物語 〜Vol.9 所変われば人
May 14th, 2022 | 金子 愛
夢を抱いて日本を飛び出した24歳。泣きながらブリスベンを去った33歳。引き寄せられるように舞い戻った36歳。どうしてこの国は、こんなにも私の心を掴んで離さないのだろう……。暮らし旅ライター金子 愛がつづる、美しくも苦いオーストラリアでの日々。第9回は「環境が変わると、キャラも変わる」というお話。
【旅するように暮らす】私のオーストラリア物語 〜Vol.8 人生初のバッ
May 7th, 2022 | 金子 愛
夢を抱いて日本を飛び出した24歳。泣きながらブリスベンを去った33歳。引き寄せられるように舞い戻った36歳。どうしてこの国は、こんなにも私の心を掴んで離さないのだろう……。暮らし旅ライター金子 愛がつづる、美しくも苦いオーストラリアでの日々。第8話は「生まれて初めてバックパッカーズに泊まる」の巻。
【オーストラリアの不思議&驚き14選】UFO・オーロラ・ヌーディストビー
May 6th, 2022 | 金子 愛
「世界最古のアレ」や「世界一コレが多い国」などなど……、さまざまな ”世界一” を持つオーストラリア。今回は、在豪11年の暮らし旅ライター金子 愛が、そんな知られざるオージートリビアを大公開! 明日、友達にちょっと自慢したくなること請け合いです。
【旅するように暮らす】私のオーストラリア物語 〜Vol.7 迷いは突然に
Apr 30th, 2022 | 金子 愛
夢を抱いて日本を飛び出した24歳。泣きながらブリスベンを去った33歳。引き寄せられるように舞い戻った36歳。どうしてこの国は、こんなにも私の心を掴んで離さないのだろう……。暮らし旅ライター金子 愛がつづる、美しくも苦いオーストラリアでの日々。第7回は、「ブリスベンに暮らし始めたものの、突如迷いに襲われる」の巻。
【旅するように暮らす】私のオーストラリア物語 〜Vol.6 ブリスベンと
Apr 23rd, 2022 | 金子 愛
夢を抱いて日本を飛び出した24歳。泣きながらブリスベンを去った33歳。引き寄せられるように舞い戻った36歳。どうしてこの国は、こんなにも私の心を掴んで離さないのだろう.....。暮らし旅ライター金子 愛がつづる、美しくも苦いオーストラリアでの日々。今回は、ブリスベンの魅力についてお話しします。