留学先やバケーション先として人気が高まりつつあるマルタ。夏はハイシーズンでヨーロッパ諸国から多くの観光客がバカンスにやってきます。この先、マルタに旅行や語学留学をする予定の人もいるでしょう。そこでマルタに行く前に知っておきたい11のことについてご紹介。
物価について
日本よりもやや物価が安いと紹介されていることが多いマルタですが、実際は日本とあまり変わらない印象です。確かにパンや交通費、ビール、水は安いですが、その分、レストランで食事をすると日本以上の会計になることも少なくありません。基本的に外食すると(日本のように吉野家や立ち食い蕎麦屋などがないため)高くなる傾向があります。
ちなみに交通費はバスのチケットは1.5ユーロ(夏は2ユーロ)です。ビールはマルタの地ビール、チスク(CISK)がジョッキで1.5ユーロほど(バーで飲んだ場合)。ボトルワインはスーパーで5ユーロ程度から購入できます。また、タバコは日本よりも高く4.5〜6.0ユーロくらいでした。喫煙者の場合は、空港の免税店でタバコを購入した方が安いと思います。
治安について
ヴァレッタの路地
マルタの治安は良いとは聞いていましたが、本当に良かったです。スリや置き引きなどには気をつける必要がありますが、昼間なら日本と変わらない治安の良さでした。ただし、セント・ジュリアンズにあるクラブでは、財布をスラれた人が多いと聞きます。そのため、夜の繁華街に行く場合は、十分に注意する必要があるでしょう。ナイトライフを楽しむときは、お金は必要最低限だけ持ち歩くようにした方がいいかもしれませんね。
バスの乗り方
マルタを移動する際、便利なのがバスです。前方から乗車して、運転手に乗車料金を払い、バスチケットを発行してもらいます。バスはどこまで乗車しても同じ料金で、チケットを購入してから2時間以内であれば、乗り換えも無料です。しかし、混み合っていることも多く、たまに乗車拒否されることもあるので注意。通勤ラッシュ時にバスを使う場合は、時間に余裕を持って行動した方が安心です。さらに、お札を出すとお釣りがない場合もあるので、小銭の用意は忘れずにしておきましょう。
マルタに1週間以上滞在するのなら、深夜バスも含めて乗り放題の「7 day ticket」、「12 day ticket」をバスターミナルなどで購入するといいかもしれませんね。詳しくは下記URLをご覧ください。
マルタにはシェアの文化がない
マルタには料理をシェアするという文化がありません。レストランでは驚くほどの大盛り料理を出されますが、基本的にマルタの人たちは一人で食べるようです。ですが、日本人には厳しい量なので(一皿平均2〜3人前)、複数人で食事するなら、あらかじめ取り皿をもらっておくといいでしょう。食べきれない場合は、テイクアウトすることも可能ですが、日本のようにビニール袋を用意してくれないため、エコバッグがないと持ち帰れません。そのため、エコバッグを持っていくと便利です。
マルタのグルメについては、『地中海沿岸で味わう、マルタのストリートフード』『甘さ控えめで男性にもおすすめ!小さくて可愛らしいマルタスイーツ』などの記事も合わせてどうぞ。
猫はいるけど、そこまで頻繁には遭遇しない
インディペンデンスガーデンにいた猫
マルタは猫がたくさんいる国としても有名ですが、実際はそれほど遭遇しませんでした。日本での遭遇率と同じくらいの印象です。ただ、スリーマの海岸沿いにあるカラフルな猫のオブジェが目印の「インディペンデンスガーデン」に行けば、おそらくいつでも猫に会えます。筆者はマルタに着いた初日に猫ちゃんたちと遊んできましたよ。
ゴキブリや蚊、ハエが多い
マルタの3大害虫はゴキブリと蚊、ハエです。マルタの家には網戸がありません。そのため、害虫が部屋に入りやすいのが難点。マルタは地中海性の温暖な気候のため、12月でも路上にゴキブリがいたり、部屋に蚊がいました。ハエに関しては、カフェのテラスでお茶をしていると、どこからともなく現れます。しかもしつこい。何度手で払っても、寄ってきます。もし虫が苦手なら、虫除けスプレーを持参した方がいいでしょう。
住宅のシャワーの水圧は弱め
マルタの家のシャワーは日本と比べると水圧が弱いです。雨があまり降らないマルタでは水は貴重なのです。住宅の水はタンクに入っていて、それを温めてシャワーにする仕様になっていますが、タンクの水がなくなると、冷たい水になってしまうことがあるので注意してください。
マルタ人同士はマルタ語で会話していて英語をあまり使わない
マルタの公用語はマルタ語と英語です。マルタの人たちは英語で話しかければ、もちろん英語でこたえてくれます。ですが、マルタ人同士はマルタ語で会話していることがほとんど。筆者はマルタに行く前にいくつかのマルタ語を身につけようと思いましたが、難しかったです。どうやらマルタ語はアラビア語から影響を受けているらしく、日本人にはあまり馴染みのない言語で習得が大変なようです。
英語の「check please」が通じない
イギリス領だった過去があるマルタでは基本的にイギリス英語を使います。ただ、アメリカ英語が通じないかと言えば、そうでもなく、ちょっとした会話をする分には問題ありませんでした。ただし、レストランでの会計時にアメリカ英語で「Check please」と言っても伝わりません。イギリス英語の「Can I have the bill, please?」と伝える必要があります。旅行時によく使うフレーズだと思うので、ご紹介させていただきました。
薬局:(アメリカ)drug store(イギリス)pharmacy
テイクアウト:(アメリカ)to go(イギリス)take away
公共のトイレ:(アメリカ)restroom(イギリス)toilet,bathroom
エレベーター:(アメリカ)elevator (イギリス)lift
マルタ人の気質
マルタの人たちは基本的に穏やかで優しく、親切です。バーに行くと、向こうから声をかけてくれることもしばしば。目が合えば笑顔を向けてくれたり、「Hi!」と挨拶してくれるフレンドリーな人も多いです。中にはぶっきらぼうな印象の人もいましたが、マルタ滞在中に差別的なものを感じることはまったくありませんでした。
中国人観光客が少ない
マルタに行って驚いたことのひとつに中国人観光客の少なさがあります。今はどの国を旅行しても中国人観光客であふれていますが、マルタではほとんど見かけませんでした。マルタはヨーロッパ諸国からの観光客が多く(フランス語やスペイン語が飛び交っていて国際的なムード)、イギリスやイタリアと比較すると、日本人や韓国人もそれほど多くない印象でした。
ヴァレッタにある老舗カフェ「カフェコルディナ」
美しい海、世界遺産の町、古代遺跡などが点在するマルタの景色はどこを切り取っても美しいです。「次はどこの国に旅行しよう」と考えているようなら、マルタを選択肢のひとつに加えてみるのもいいかもしれませんね。日常を完全に忘れて、快適な旅ができますよ。
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