五箇山や金沢はもちろん、「普通の場所」でも昔ながら暮らしや文化、風習が今も多く残っている北陸地方。同地は立山や白山、能登や越前・加賀の海岸などの大自然も魅力的です。
壮大な山脈、山地、高地もあり、秋は言うまでもなく紅葉が素晴らしいのですが、逆に見どころが多過ぎて迷ってしまうケースも・・・。
そこで今回は、北陸3県の観光連盟の情報を参考に、この秋訪れたい紅葉スポットをまとめます。どこも10月末から11月初め、中旬に掛けてが見ごろですよ。
1：富山県の黒部峡谷の紅葉
(C) 富山県観光協会
最初に紹介する絶景は、富山県東部の中部山岳国立公園内、黒部峡谷の紅葉になります。日本で最も深い峡谷をトロッコ電車で進んでいく有名な観光地ですが、壁のない車窓から見る大自然の紅葉が文句なく絶景です。
(C) 富山県観光協会
全長20.1kmのルート中でも、鐘釣（かねつり）駅を過ぎて、終点の欅平（けやきだいら）駅に着くまでの小屋平駅周辺の紅葉は特に美しいと評価されていますので、見ごろの11月初めから半ばを目指して足を運んでみてください。
2：石川県の白山白川郷ホワイトロードの紅葉
(C) 石川県観光連盟
石川県にも有名な紅葉スポットが数多くありますが、中でも見逃せない光景は霊峰である白山国立公園の北側、世界遺産の白川郷合掌村から白山市の国道360号線を結ぶ白山白川郷ホワイトロード（有料）の紅葉になります。
東海北陸自動車道の途中、岐阜県の白川郷I.C.から白山白川郷ホワイトロードに入り、曲がりくねった観光道路を進んでください。
途中に白川郷展望台、三方岩、ふくべの大滝、日本の滝100選の姥ヶ滝など立ち寄りスポットが次々と現れ、その移動中には車窓から山地の紅葉を楽しめます。
(C) 石川県観光連盟
特に姥ヶ滝の目の前にある親谷の湯（露天の混浴風呂、足湯可）から眺める紅葉は格別です。ただ、気力をそぐような急な階段を上下しなければいけませんので、覚悟を決めて向かってください。
国道360号線を抜けて、瀬戸野の交差点で手取湖の方へ向かっても美しい紅葉に出会えます。時間がある場合は足を延ばしてみてください。
3：福井県の九頭竜湖の紅葉
(C) 福井県観光連盟
最後は福井県の紅葉スポットです。福井にも名所はたくさんあるのですが、中でも人気の場所が白山国立公園の南側、岐阜県との県境に近い九頭竜（くずりゅう）湖になります。
こちらの湖は、大きな岩と砂でダムを作った人造湖になりますが、そのサイズは青森と秋田の中間にある十和田湖と同程度の広さを誇ります。衛星写真を見ると龍のような姿に見える湖で、湖畔の紅葉が見事です。
ルートとしては東海北陸自動車道の白鳥I.C.で下車後、中部縦貫道の大きな曲線を通過して、国道158号線（美濃街道）に入ってください。
(C) 福井県観光連盟
白鳥から美濃街道を進むと、途中に夢のかけ橋（正式名称は箱ヶ瀬橋）と呼ばれる大橋が見えてきます。その橋の近くに駐車場がありますので、自動車を停めてカメラを持参し徒歩で橋に向かってみてください。橋の上から湖面が一望できますし、湖を縁取るように盛り上がる山の色付く様子を楽しめます。
そのまま美濃街道を進むと九頭竜峡という景勝地も現れます。珍しい形をした大岩が連続する面白い場所で紅葉も見事ですので、足を延ばしてみてくださいね。
[ふくいドットコム]
[とやま観光ナビ]
[ほっと石川旅ネット]
[Photo by Shutterstock.com]
PROFILE
Masayoshi Sakamoto 翻訳家／ライター
翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書（TABIZINEライターとの共著）に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸３県のWebマガジン〈HOKUROKU〉（https://hokuroku.media/）創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。
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