「ウェブサイト」と「ホームページ」の違いって?【正しい日本語解説Vol.12】

Posted by: 熊本沙織

掲載日: Aug 18th, 2022

社会人になると、新しい言葉を使う機会が増えますよね。使い慣れていない言葉を無理に使い、大事な場面で恥をかいてしまった……。なんていう人も少なくないのでは? そこでTABIZINEでは、知っているようで意外と知らないビジネスシーンの頻出ワードを徹底解説! 今回は、なんとなく似たイメージのある「ウェブサイト」と「ホームページ」について、日本語に関する著書も多数手がけている、国語講師の吉田裕子さんに解説してもらいます。

 

「ウェブサイト」の意味


「ウェブサイト」はインターネットの情報提供システム、WWW(ワールドワイドウェブ)で公開されるウェブページの集まりのこと。略して「サイト」ともいいます。

【例】
詳細は、大使館のウェブサイトを確認してください。

「ホームページ」の意味


「ホームページ」は、インターネットの情報提供システム、WWW(ワールドワイドウェブ)で表示されるウェブサイトで、最初に表示されるページのこと。「HP」と略されることもあります。また、「トップページ」とも呼ばれます。

ただし、日本ではウェブサイトのことや、ウェブサイト内にあるトップページ以外のページをホームページと呼ぶ場合も多く、これを誤用とするかは見解の分かれるところです。

【例】
ウェブサイトにはしばしば、ホームページに戻るための「HOME」ボタンが設置されている。

「ウェブサイト」と「ホームページ」の簡単な覚え方


「ウェブサイト」と「ホームページ」は本に例えて考えると覚えやすいでしょう。「ウェブサイト」は一冊の本全体のことをさします。「ホームページ」は、本の表紙と目次のことをさします。

ちなみに、「ウェブページ」は本の中の各ページのことをさしています。

【クイズ】より適切なのはどっち?

【答え】
1→ウェブサイト
2→ホームページ

1の正解はウェブサイト。「何ページにもわたって」と書いてあるので、ウェブページのまとまりを表すウェブサイトが適切です。ただし、ホームページと言っている人がいても目くじらを立てるほどではありません。

2の正解はホームページ。「ウェブサイト」でも意味が通じる文ですが、各コンテンツのリンクが用意されているのはホームページと考えるのがより自然です。また、「戻る」は一度はいたことがある場所に対して使う言葉。このことからも、最初に表示されるホームページから、ウェブサイト内の別のウェブページに遷移し、その後またホームページに戻る…というストーリーが想像できるでしょう。

監修:吉田裕子先生
国語講師。都内大学受験塾・カルチャースクールで講師を務める他、書籍執筆、講演、企業研修、三鷹古典サロン裕泉堂の運営などの活動に取り組んでいる。NHK Eテレ『知恵泉』、NHK‐FM『トーキングウィズ松尾堂』など、テレビ・ラジオにも出演。著書に『大人の語彙力が使える順できちんと身につく本』(かんき出版)や、『大人に必要な読解力が正しく身につく本』(だいわ文庫)など多数。

>>>吉田裕子先生の(株)裕泉堂 公式サイトはこちら

PROFILE

熊本沙織

saori-kumamoto

編集プロダクションと出版社での勤務を経てフリーの編集者・ライターに。ウェブメディア・書籍・雑誌・広報誌などで幅広く活動中。隙あらば航空券をウェブ検索し、旅のプランを練っている旅行好き。自宅に3台のたこ焼き機を所有する関西人。

編集プロダクションと出版社での勤務を経てフリーの編集者・ライターに。ウェブメディア・書籍・雑誌・広報誌などで幅広く活動中。隙あらば航空券をウェブ検索し、旅のプランを練っている旅行好き。自宅に3台のたこ焼き機を所有する関西人。

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