自動車よりも気軽に、電車よりも手軽に、そして徒歩よりも遠くまで、わたしたちをいろんな場所に連れて行ってくれる自転車。特に、東京のような都会では自転車はとても便利な交通の足になってくれます。今回は、一番身近なマイクロモビリティ、自転車について語ってみたいと思います。
最近は自転車を利用する人が増えている
コロナ禍の中で、自転車利用が増えていると言われている日本。2022年5月に共栄火災が行った意識調査では、自転車の利用は33.7%という割合で、前回調査時の28.8%よりも増えているとか。自転車を利用する理由は、「密を避けた移動のため」や、「交通費の節約」、「運動不足の解消」などさまざまなようです。
自転車利用が増えている中で、最近問題になっているのが自転車のルールを守らない人が多いということ。時には、ルール違反をした自転車との接触による死亡事故などが起きることも。
ここで、「自転車安全利用五則」を紹介します。
- 自転車は、車道が原則、歩道は例外
- 車道は左側を通行
- 歩道は歩行者優先で、車道寄りを徐行
- 安全ルールを守る
飲酒運転・二人乗り・並進の禁止
夜間はライトを点灯
交差点での信号遵守と一時停止・安全確認 - 子どもはヘルメットを着用
この五則以外にも、安全に運転するために守らなくてはならないことはたくさんあります。例えば、片手運転の禁止。スマホ操作をしたり、傘を差したりすることなどによる片手での運転はNGです。
また10月31日からは、東京都内で自転車取締りが強化されることになりました。悪質な交通違反は検挙になることもあるそうです。楽しく、安心・安全に自転車を楽しむためにも、きちんと交通ルールは守りたいところです。
詳しくは、警視庁の「自転車に係る主な交通ルール」もあわせてチェックしてみてください。
どんな自転車があるの?
気軽に遠くまで遊びに行くことができる自転車ですが、街中のサイクリングに向いた自転車にはどんな種類があるのかいくつか紹介しましょう。
シティサイクル
いわゆる「ママチャリ」と言われている自転車です。カゴ、スタンド、ライトが標準で装備されていて乗り降りしやすいのが特徴。種類によってはギアがついたものもあります。安価で入手しやすいので、最初の1台にはぴったりな自転車です。
折りたたみ自転車
小さく折りたためてどこにでも持ち運びができる自転車です。専用の袋に入れて電車内や車の中などに入れて移動することも可能なので、旅行にも持っていくことができます。ただ、折りたたんで小さくはなりますが重量があるところが難点。
電動アシスト自転車
モーターが搭載された「電動アシスト自転車」。ペダルをこぐ力をアシストしてくれるため、長距離や坂道なども軽々と運転することができます。デメリットは価格と重量。電池が切れた時には普通の自転車よりペダルが重くなってしまうので注意。
ミニベロ
MyPixelDiaries / Shutterstock.com
「ミニベロ」はタイヤが小さい自転車です。タイヤが小さく小回りが効くので、狭い道などでは活躍してくれます。重量も軽く扱いやすいので、自転車置き場のないマンションなら、部屋に持ち込むこともできそうです。
マウンテンバイク
タイヤが太く、頑丈なフレームでできた「マウンテンバイク」。その名の通り、山道などの凸凹とした舗装されていないオフロードでも走りやすい自転車です。舗装された道路の多い都会では、そのメリットはあまり享受できないかもしれませんね。
ロードバイク
自転車レース用につくられた「ロードバイク」は、とにかくフレームが軽いのが特徴。スピードを出すために設計された自転車なので、交通量の多い場所で走る場合は注意が必要。長時間走っていても疲れにくいので、長距離を本格的に走りたい時にはおすすめです。
クロスバイク
「マウンテンバイク」と「ロードバイク」の中間くらいの自転車。通常使いも長距離の移動も得意なので、「ママチャリより本格的な自転車が欲しい」という人にはおすすめです。最近では、電動アシスト付きのクロスバイクも登場し、さらに遠くまで気軽にサイクリングができるようになりました。
サイクリングをするのにおすすめのグッズ
ここではサイクリングをするのに用意しておいたら便利なグッズを紹介します。どれも手軽なお値段で入手できるので、ぜひ参考にしてくださいね。
スマートフォンホルダー
実は、一番最初に入手して欲しいのが、この「スマートフォンホルダー(スマホホルダー)」。スマホのナビを使うなら、絶対に取り付けたほうがいいです! 今までは首からかけたりして道がわからなくなったら自転車を止めて確認していましたが、スマホホルダーをつけてからはその煩わしさはなくなり、スムーズにサイクリングができるようになりました。ただし、ながら運転はNGなので気をつけましょう。
ボトルホルダー
サイクリング時の水分補給は必須です。そういうときに便利なのがボトルホルダー。ペットボトルをそのままセッティングできるものや、専用のボトル用のものなどあります。自分の自転車や、用途に合わせて購入しましょう。自転車に乗ったまますぐに取り出せるのがとても便利です。
撥水加工ポンチョやレインコートなど
急な雨が降ってきたときに用意しておきたいのが、撥水加工をしたポンチョやレインコートでしょう。できればバッグごと入るようなタイプのもの便利です。撥水加工なら水を弾いてくれるので、思った以上に濡れることもありません。コンビニでも販売されているので、購入してバッグの中に忍ばせておくといいでしょう。
ボディバッグやリュック
自転車の種類によってはカゴがないものもありますよね。その場合はバッグは必須になるかと思います。その場合、できれば体にフィットするタイプのボディバッグやリュックが便利です。しっかり身体にくっついてると疲れにくいですし、両手も空くので安心感があります。
関東のおすすめ公園サイクリングコース!
最後は、関東の筆者おすすめ公園サイクリングコースを紹介します。公園内のコースなので、車の往来もなく、自然も楽しめるのが◎!
代々木公園
渋谷という都会のど真ん中にある公園「代々木公園」。とっても広い代々木公園には、中央広場北側にぐるっと設置された約1.8kmのサイクリングコースがあります。また、サイクリングセンターもあり、レンタサイクルも行っています。貸出の自転車には2人乗りタンデム自転車もあるので、親子や友達、カップルでサイクリングを楽しむことができます。
料金:大人用(最初の1時間)210円/子供用(最初の1時間)100円/タンデム(最初の1周)210円
営業時間:9:00~16:30(貸出しは16:00まで)
定休日:月曜日(但し、祝日にあたる場合は翌日)
12月29日~1月3日
※10月1日(都民の日)が月曜日にあたる場合は営業し、翌日休み
問い合わせ:03-3465-6855
https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/facilities039.html
駒沢オリンピック公園
「駒沢オリンピック公園」は、名前の通り1964年の東京オリンピック開催時に第2会場として使用された場所です。公園内には約2kmに及ぶサイクリングコースがあります。レンタサイクルは現時点(2022年11月)では子供用しか行っていません。7時からオープンしているカフェ(平日は8:00から)もあるので、朝早くからサイクリングに訪れてもいいですね。
料金:チリリン広場 3歳まで(最初の1時間)100円/ チリリンコース 4~6歳(未就学児)(最初の1時間)100円(土・日・祝のみ)
営業時間:9:00~16:30(貸出しは16:00まで)
定休日:月曜日(但し、祝日にあたる場合は翌日)
12月29日~1月3日
※10月1日(都民の日)が月曜日にあたる場合は営業し、翌日休み
問い合わせ:080-5898-5132
https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/facilities040.html
国営ひたち海浜公園
茨城のひたちなか市にある広大な公園「国営ひたち海浜公園」。ネモフィラやコキアなどの四季によって移り変わる美しい景色が見られることでも有名ですね。この公園にはなんと約11キロにもなるサイクリングコースが広がってるんです。歩くと1日では回り切れないくらい広い公園も、自転車なら簡単に回れてしまいます。レンタサイクルも約1,400台と充実してるので、サイクリング目的で訪れてもいいかも。
料金:大人(基本料金 3時間)450円/ 小人(基本料金 3時間)250円/アシスト付(基本料金 3時間)750円/一日券(2022/9/23~11/6の土日祝を除く)大人 650円、小人 350円
営業時間:開園~閉園の30分前まで(季節によって閉園時間が異なります)
https://hitachikaihin.jp/spot-guide/cycling/
自転車でいろんなところにお手軽旅!
自転車の強みはやっぱり気軽にいろんな場所に行けることでしょう。自転車一台あれば、徒歩だと何時間もかかる場所も、数分で行けちゃったりするんです。また、車だと通り過ぎる場所も、自転車なら立ち止まって見ることができ、寄り道だってできちゃいます。自転車だからこその移動の楽しさがそこにあるのです。
ルールを守りながら自転車ならではの手軽な旅を楽しんでみませんか?
参考
[NHK NEWS WEB]
[All Photos By Kaori Simon]