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絶景と秘湯に出会う山旅【48】あこがれの白馬岳・山頂の白馬山荘と白馬八方温泉

Posted by: 阿部 真人
掲載日: Aug 18th, 2022.

あこがれだった日本百名山の「白馬岳(しろうまだけ)」に登りました。登山道も整備されていて、山頂へと続く稜線は絶景に次ぐ絶景の連続。天気にも恵まれ、標高2,932mの山頂から360度の眺望にも大興奮。山頂直下の白馬山荘に宿泊して下山し、ふもとにある白馬八方温泉で癒やされました。

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山荘前から臨む北アルプス
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山頂直下にある白馬山荘

白馬岳の山頂直下、標高2,832m地点にある「白馬(はくば)山荘」。収容人数800人という日本最大の山小屋だそうです。ちなみに山の名前は「しろうまだけ」ですが、山小屋は「はくばさんそう」なのです。

山荘建物
遠くからでも目立つ赤い建物で、山の上にありますが巨大な船の印象なのです。個室もあります。宿泊はすべて予約制です。

ちなみに2022年夏の料金は相部屋だと1泊2食付き1万3,000円、個室の場合、宿泊料金に加えて個室料金がかかります。2名用個室が1部屋当たり8,000~9,000円、7~8名用個室1部屋当たり2万2,000~3万円、洋室ツインもあり1部屋当たり1万5,000~2万円とのことです。テント場はありません。もう少し下った白馬村営の白馬岳頂上宿舎にテント場があります。

山荘前から剱岳
いち早く明治38年(1905年)に建てられただけあって、絶好のロケーション。山荘からの眺望も見事です。晴れた日には山荘の入口前から北アルプスが一望できます。

ちなみに夏の5週間、昭和大学医学部の診療所も開設され、こちらは昭和6年(1931年)に開設されました。毎夏400人以上の登山者が受診するそうで、そのほとんどは高山病。

3,000m級となれば、高山病は仕方ないと思うかもしれませんが、体調の管理、特に睡眠不足や水分を取らなかったことにも影響されるそうです。十分にお気を付けください。

雲上レストランスカイプラザ
コーヒーとケーキ
上2枚の写真は宿舎棟横に建つ「レストランスカイプラザ」。こちらではコーヒーにケーキ、アルコール類もいただけます。売店では、手ぬぐいにピンバッジ、Tシャツ等オリジナルグッズが販売されていました。白馬山荘マスコットキャラクター「白馬らいぞう」のTシャツも数量限定で販売していました。

窓の外に剱岳
でもレストランの売り物で最も素晴らしいのは、窓からの眺望。お茶を飲みながら、遠く立山や剱岳を望むことができるのです。

電気と水は、太陽光発電と発電機を使っているとのこと。トイレ・廊下は24時間点灯しています。水については、シーズン初めは雪を溶かして使用し、夏期は400m下方の水源からポンプアップして使っているそうです。

白馬山荘の個室に宿泊しました

山荘の廊下
上の写真は宿舎棟の長い廊下。今回は個室を予約していました。この左右に個室が並んでいます。

トイレは汲み取り式トイレですが、きれいです。最近の山小屋のトイレは、たいていきれいですね。

泊まった個室
寝具
個室は3畳ほどの広さで、山小屋で2名なら十分の広さ。室内も寝具もきれい。人の声や視線を気にすることもなく、着替えもでき寛げます。電波状態は、ドコモは問題なく受信できました。auやソフトバンクは場所により入りにくいかもしれません。コンセントはありません。その代わり100円で携帯電話の充電ができます。混雑しているときは20分までだそうです。

資料室100年の歴史
先ほども書きましたが、明治38年に建てられた白馬山荘。古くからの信仰や修行登山ではない山小屋としては、日本最古といいます。116年もの歴史があるのですね。歴史を記した資料室もありました。とはいえ、現在の建物はそんなに古くありません。

そうそう、この白馬山荘は長野県と富山県の県境に立っているのです。筆者が宿泊した1号館とスカイプラザは長野県、食堂や資料室、自炊室などは富山県にあるのです。

山の楽しみは夕食と朝食

食堂へ行列
夕食
さて、山での楽しみは食事。夕食時間は17時から、そして朝食時間は5時からで先着順となっています。食堂はまた別棟にあり、座席数は120席だそうですが、宿泊客はその何倍も多いので大行列となります。

大皿のプレートに味噌汁、小鉢、ご飯がついてきます。メインはハンバークが多いようですね。もちろん、ごはんとみそ汁のお変わりは自由。山小屋ですから十分おいしいです。

朝食
朝食もまた行列ができます。だいたいこんな感じ。ごちそうさまでした。

白馬山荘
住所:長野県北安曇郡白馬村北城
公式サイト:https://www.hakuba-sanso.co.jp/yamagoya/hakubasanso.html

さらば白馬岳 名残り惜しいです

山頂から剱岳
翌朝も快晴が続いていました。名残り惜しいのですが、まもなく白馬岳とはサヨウナラ。

ところで、深田久弥「日本百名山」によれば、白馬岳山頂には祠がないのだそうです。確かに見渡してみても見当たりません。たいていの山では古くから修行や信仰登山が盛んに行われ、山頂には石の古い祠が建てられています。

しかし、この白馬岳には江戸時代以前にひとが登頂した痕跡が残っていないのだそうです。かつては遠い地であり、奥深い山だったせいかもしれません。

稜線を下る人びと
朝食を終えると、三々五々登山客が列を作って下りていきます。名残り惜しい気持ちでこの稜線を下っていきましょう。とはいえ、下りなのでずいぶんと気が楽なのです。

白馬三山さらば
振り返ると、白馬岳がもうあんなところに。そして少しずつ雲が上ってくるようでした。この日、栂池まで5時間半ほどで一気に下っていきます。

ふもとの「白馬八方温泉」で疲れを癒やす

白馬アルパインホテル
この日の宿は、ふもとにある白馬八方温泉の「白馬アルパインホテル」です。まさに山の宿、ロッジといった雰囲気の大人の宿。白馬の中心街からも、八方ゴンドラリフトからもわりと近いのです。白馬で評判のよい宿のひとつ。

ロビーラウンジ
廊下と階段
中規模の宿で、ロビーラウンジや建物の造りがゆったりとしています。廊下のガラス窓も大きく取られ、北アルプスの山々と日差しが飛び込んでくるので、開放感があるのでしょうね。

ちなみに受付など接客をしていただいたのはご主人だったでしょうか。とても丁寧できちんとされて、しかも心遣いが温かいのです。とても気持ちの良い宿です。

古い山小屋
廊下に古い写真が展示されていました。昔の宿の建物なんでしょうか。

こちらの創業者、丸山勇次郎氏は白馬岳山頂近くにある、もう一つの山小屋「白馬岳頂上宿舎」の支配人を長く勤めた方で、その後ふもとで旅館を始めたといい、それがこの宿の前身。だからいまも山小屋の雰囲気が残っているんですね。

客室
客室も広いのです。室内に下る階段付きのツインの部屋でしたが、ベッドの脇に2段になった空間もありました。上の写真の右側の空間です。

実は1998年冬季長野オリンピックの時に、この宿はノルウェーチームの宿泊施設となったそうです。宿の玄関前に掲揚されていた国旗がどこの国かと思ったらノルウェーだったのですね。この部屋は選手たちの4人部屋として使われたのかもしれません。北欧の方々は大柄ですから、このくらい広くないと落ち着かないでしょう。

ツルツル度合いが凄い 白馬八方温泉

内湯
そしてお風呂は温泉。白馬八方温泉を引湯しているといいます。強アルカリ性単純泉で、pHは日本一という11.4。美人の湯といいツルツル度合いがすごいのです。山歩きでずいぶんと汗をかいたので、温泉はとてもありがたいですね。

露天風呂
決して広くはありませんが、半露天風呂もあります。

ちなみに山深いこの地での温泉掘削は大変だったようです。白馬鑓ヶ岳直下の南股川右岸標高960mの地点で1982年(昭和57年)に掘削が開始され、翌年10月に湧出。1986年(昭和61年)に源泉から2km弱引湯して、日帰り施設「おびなたの湯」を、さらに3km引湯して日帰りの「八方の湯」を開業。

その後、宿泊施設への給湯を望む声が高まり、1992年(平成4年)に第3号井の湧出に成功し、翌年11月に5ブロックに分けて約100戸に温泉の給湯が開始され、有数の温泉地となったそうです。

ごはんが進む「白馬アルパインホテル」の食事

囲炉裏と食堂
食事はこの囲炉裏の向こう、食堂でいただきました。食事も評判がよいのです。

夕食
イワナの柚子味噌焼
豪華な料理、特別な料理はありませんが、地元で採れた野菜や川魚などを使った家庭料理が並びます。上の写真はイワナの柚子味噌焼き。柚子味噌は、ごはんが進みます。

揚げ出し豆腐茄子
茄子と豆腐の揚げ出しもうれしい一品。夏場はナスが旬ですから。このほかに鶏手羽先焼きにお刺身も。

信州豚陶板焼き
ごはんがさらに進むのが、信州ポークでしょうか、豚肉と野菜の陶板焼き。ニンニク風味がきいていました。こちらもごはんが進むおかずなのです。

信州豚陶板焼き
出発時間を早くしたいとご主人にお願いしたら、朝食時間を早めてくれました。ありがとうございます。こちらもごはんが進みます。これで1泊2食の料金がなんと1万2,000円ほどですので、とてもリーズナブル。また次もお世話になりたい白馬の山の宿でした。

今回は3泊4日、絶好の天気にも恵まれた白馬となりました。こんなラッキーな山旅はあまりないのでしょうが、ぜひもう一度白馬は訪ねたいものです。

白馬アルパインホテル
住所:長野県北安曇郡白馬村八方5706
公式サイト:https://www.alpia.co.jp/

[All Photos by Masato Abe]

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阿部 真人

Masato Abe 還暦特派員
大学を卒業後、およそ30年間テレビ番組を作ってきました。57歳の時に、主夫となり、かつ自由人として旅に生きることを決意して早期定年退職。登山を始め、東京の街歩きガイドや温泉めぐり、豆大福探訪などなど60歳の還暦を迎えて好奇心が高まっています。


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