ドイツでプレーする日本人サッカー選手も多数
uslatar / Shutterstock.com
昨年、カタールで開催されたサッカーワールドカップで、日本は惜しくもベスト16でクロアチアに破れましたが、ワールドカップ4回の優勝を誇る強豪ドイツを下しました。近年では、多くの日本人選手がドイツ・ブンデスリーガでプレーをするなど、日本とドイツはサッカー界でもつながりを深めています。
そして、海外渡航が再び活発化しようとする中、ドイツを訪れようとする日本人も多いのではないでしょうか? 特に、お城やクリスマスマーケット、ビールにソーセージなど、ドイツには観光客を魅了する観光資源がたくさんあります。
また、日本社会ではベンツやBMW、フォルクスワーゲンなど多くのドイツ車が走っていますが、車愛好家のドイツ渡航も近年増えているそうです。
敗戦国から経済大国まで上りつめた日本とドイツ
では、なぜ日本とドイツは政治的に仲が良いと言われるのでしょうか? そこには歴史的にいくつかの共通点があります。まず、歴史を辿れば、第2次世界大戦で日本とドイツは敗戦国であり、ドイツは周辺各国への侵攻、日本も朝鮮や台湾などへの侵攻、植民地化で多くの悲劇をもたらしました。
結局、戦争の敗北者となることで、共に戦争は2度としない、世界平和を希求するという気持ちから再スタートしたのです。そして、両国とも戦後直後から高度経済成長を成し遂げ、今日では日本は世界3位の経済大国、ドイツは長年、欧州トップの経済大国の地位を維持しています。焼け野原から再び国家運営が始まり、その後、経済大国にまで上りつめたという立場は全く同じです。
国連安全保障理事会の常任理事国になろうと努力
lev radin / Shutterstock.com
また、上記とも関連しますが、日本とドイツは長年、国連安全保障理事会の常任理事国になろうと外交努力を続けています。世界の問題を扱う国連、その中でも安全保障理事会は最高意思決定機関であり、国力をつけ世界平和を主導したいという日本とドイツの想いは一緒です。
米国、英国、フランス、ロシア、中国で構成される常任理事国に入ることは決して簡単なことではないですが、多くの発展途上国はそれを支持しており、日本とドイツがいつの日か常任理事国になることが期待されています。
このように歴史や外交における立場は、日本とドイツに共通しています。こういった視点からも、ドイツが親日的な背景を理解することができるでしょう。
[All photos by Shutterstock.com]