
在来線で台湾東部最大の都市花蓮へ
「台湾高鐵」、いわゆる新幹線が走るのは台湾の西岸です。平地が開けている西岸と比較すると、東岸は海と山が近接しているため平地が少なく、街は小規模な印象でちょっとのんびりとした雰囲気です。前日に宿泊した基隆から、台湾鉄道の在来線に乗り途中で乗り換えて2時間30分ほど。のどかな地方都市花蓮に到着しました。

日本の特急に相当するのが「自強号」。古い車両のこともありますが、今回はモダンな列車でした。
きっちり整備された広大な東大門夜市で串揚げを!

こちらの写真が東大門夜市の複数ある入り口の一つです。花蓮駅から歩くこと30分ほど。市内にあった複数の夜市が集結して2015年にオープンした大型夜市です。4つのエリアがあり、整備された歩行者専用の通りには400以上の店舗が軒を連ねます。

台湾の各地でよく見る屋台料理や、台湾東岸に住む原住民料理のお店なども並びますが、まずは「炸串」をいただくことにしました。串に刺した鶏肉や豚肉にソーセージ、干し豆腐、野菜やキノコなどの他に、炒め物などの具も並んでいて、そこから好きなものをオーダーします。

するとすぐ後ろの鍋で揚げてくれます。再加熱といった感じで、最終調理と、温めと衛生が目的かと思われました。

こちらができあがった料理です。豚肉、エビ、鶏皮の串に、小魚のフライ、それに蟹と野菜の炒め。どれもビールによく合います。串は各25元で115円ほど。炒め物は110元で490円くらいです。

もう一つ「米血」もいただきました。豚の血と米を使って固めた餅のようなものです。「米血」と漢字で書かれていたのでちょっとひるみましたが、まったく血の匂いもなく、揚げてあるので少し香ばしく、もちっとした口当たりも楽しい一品でした。35元で155円ほど。

さて、市場内の通りに面した屋台の後ろ側には、屋根付きのテーブル席が並んでいます。夜市というと「食べ歩き」というイメージですが、東大門夜市ではイスとテーブルでゆっくりと寛ぐことができます。そして清潔なトイレも整備されています。
「大腸包小腸」っていったい何!?

他の地域の夜市などでも見たことがあった「大腸包小腸」の文字。ずっと気になっていたので食べてみることにしました。ケースの中には何やらホットドッグのようなものが。これはたぶん、パンに台湾の腸詰「香腸」を挟んだものに違いないと思ったのですが。。。

手渡された大腸包小腸はずっしりと重くって、よく見てみるとパンだと思ったのはごはん。聞いてみると、ごはんを詰めた大きな「ごはんの腸詰」(大腸)に、それと比べると小さい「肉の腸詰」(小腸)を挟んだものということだったのでした。
腸詰にしたごはんは崩れることなくホールド感もばっちり。一般的なパンのホットドッグと比較するとかなり食べ応えがあります。そしてしっかりとカロリーも摂れそうです。肉の腸詰からの肉汁が、ごはんの腸詰にちょっと浸みておいしいのでした。60元で270円くらい。
原住民料理の「焼きトウモロコシ」が絶品だった!

日本でもお祭りの屋台に登場する焼きトウモロコシ。しょうゆが香ばしくって、トウモロコシはみずみずしくって、1本丸ごと食べれますよね。台湾東岸に住む原住民のみなさんも焼きトウモロコシをよく食べるそうです。

弱火でじっくりと焼くので、表面には焼き目はつきません。そして、全体にもっちりとした仕上がりになっています。このおいしさは日本の焼きトウモロコシとは全く別物です。たかが焼きトウモロコシ、されど焼きトウモロコシ。おすすめです。55元で245円ほどです。
広大な夜市をひやかして歩く!

この広大な夜市には4つのブロックがありますが、それぞれが全く異なる食べ物を出しているということではなく、少しづつ特徴が異なるお店もあるといった感じです。歩いて見て回るだけでも楽しめます。

様々な台湾料理をまるでレストランのように提供するお店もあります。

オープンサンドのお店には長い行列もできていました。注文して、できあがると電光掲示板に番号が表示される仕組み。

他の地域の夜市同様、寿司の屋台もあります。

新鮮な生絞りジュースもやっぱり夜市の定番です。

子ども向けのアミューズメントも充実。これなら家族みんなで、夕方からちょっと遅めの時間まで楽しい時間を過ごせるというわけです。
施設として新しくて整った東大門夜市は、夜市の新しい形でした。
台湾夜市探訪、明日4日目は西岸の嘉儀へ。「文化路觀光夜市(ブンカロヨイチ)」で火鶏肉飯を味わいます。
東大門夜市(トウダイモンヨイチ)
住所:970台灣花蓮縣花蓮市重慶路415號
営業時間:月~日 18:00~23:00(店舗により異なる)
[All photos by Atsushi Ishiguro]
※店舗や時期により商品の仕様や品揃え、価格が変わる可能性がありますので、ご注意ください。
※店舗営業については最新情報をご確認ください。
Atsushi Ishiguro ライター&フォトグラファー
旅するフードフォトグラファーです。そして、食生活について考えて、レシピを開発して料理もします。「おいしいものをおいしく伝えたい」をテーマに、世界のおいしいものを食べ歩き、写真におさめて、日本で再現し、みなさんと一緒に食べたいというのが、私のビジョンです。
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