北陸新幹線が開通以来、石川や富山の観光が好調です。富山最大の温泉街・宇奈月温泉も例外ではなく、宇奈月に新たにオープンした観光拠点もにぎわいを見せています。
そこで今回は富山県在住の筆者が、宇奈月温泉の新スポット『湯めどころ宇奈月 』を紹介したいと思います。
オープン10日で1万5千人以上が足を運んだ観光拠点
宇奈月温泉とはそもそも、大正時代に黒部川の電源開発とともに開湯した、北陸を代表する富山県の温泉地。
新幹線が開業してからは「宇奈月」というちょっとロマンティックな響きも手伝って、若い女性の観光客も大幅に増えたと地元の鉄道関係者が言っていました。
温泉地からは黒部峡谷鉄道も走っており、富山観光の目玉の1つである全長20.1kmのトロッコ電車にも乗れる楽しい観光地。その宇奈月の中心部に2016年4月27日、新たな観光拠点が誕生しました。『湯めどころ宇奈月』です。
地元の方と観光客が触れ合える新スポットとして、オープンから10日で1万5千人近くが訪れたと言います。
日帰り入浴もWiFi利用も何でもできる
『湯めどころ宇奈月』の魅力は、旅人にとっての使い勝手の良さ。
格子戸など木の表情を生かしたガラス張りの開放的な外観は、気軽に立ち寄れる印象がありますし、1階のロビーにはフリースペースや観光案内所、ベンチ、テーブルが用意されており、ちょっとした旅の疲れを癒やしたい場合には最適です。
2階と3階にはアルカリ性単純温泉の日帰り入浴施設・月美の湯、桃の湯もあります。誰でも500円を払えば、「美肌の湯」と呼び声の高い無色透明な温泉を楽しめます。アルカリ性単純温泉は高齢者や子どもにも優しいお湯。
見ていると、日帰り入浴のお客は続々と訪れている様子。例えばトロッコ電車に乗りに来ただけで、宇奈月の宿には泊まらないといった人も、気軽に温泉を楽しめるスポットになっているのですね。もちろん建物の入場口には足湯も完備。
ロビーの椅子に座っていると、観光案内所のスタッフと観光客が何やら楽しそうに盛り上がっている様子が聞こえてきます。
館の方によれば、地元の方が「観光客にもっと楽しんでもらいたい」「もっと地元の暮らしを知ってもらいたい」と願ってスタートしたという施設だといいます。
同行した富山県外在住の友人も「いい施設だね~」と声を漏らしていました。旅人にはうれしい点として、フリーWiFiも。周辺にはお土産屋や有名な喫茶店などもあります。ぜひとも宇奈月観光に訪れた際には、立ち寄ってみてくださいね。
[湯めどころ宇奈月 ]
[All photos by Masayoshi Sakamoto]
Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター
翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(
https://hokuroku.media/ )創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。
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