一度味わえば、その複雑なフレーバーに魅了されそうなミャンマー料理。塩気と甘み、酸味と辛さが口中に広がり、五感を刺激する味わいです。かく言う筆者も、ミャンマー出身の友人が作ってくれた家庭料理を食べて以来、そのおいしさの虜に。
でも、グルメの激戦区でもある東南アジアにおいては、その魅力が語られることって少ないかも? これは非常にもったいない! というわけで、今回はミャンマー料理についてお伝えすることにしましょう。
ミャンマー料理って?
西側をインド、東側を中国、南部をタイ・・・と、食で名高い国々に囲まれているミャンマー。食文化もこれらの国々の影響を受けているとあれば、そのおいしさは想像がつくのではないでしょうか?
ミャンマーの主食はアジアの多くの地域と同じように米。麺料理やもち米もよく食べます。毎日の食事は、ご飯とおかずとスープが定番。おかずは、カレーに似た煮込み料理、サラダ、揚げ物、スープ、豆や豆腐を使った料理など。レモングラスやコブミカンの葉などのハーブ類、唐辛子やショウガにニンニクなどの香辛料を使用した風味豊かなものが揃います。
脂っこいと言われるミャンマー料理ですが、肉料理ばかりなど偏食せずにサラダや豆料理なども食べれば、バランスの取れた食事になります。
代表的な料理はコチラ!
ミャンマーには、人口の約7割を占めるビルマ族のほか、たくさんの民族が暮らしています。このため、地域ごとに特色があるのですが、ここでは代表的な料理をご紹介します。
・えんどう豆「ピオッ」のご飯や副菜
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「ピオッ」と呼ばれるえんどう豆は、ご飯に混ぜ込んだり、もち米に乗せてたべたり、サラダや炒め物にしたり・・・と現地の人たちがよく食べる食材です。ミャンマー人の友人によると「ピオッは朝食の定番」だとか。
・グリーンマンゴーのサラダ
グリーンマンゴーの漬物に、玉ねぎと青唐辛子、ピーナッツやゴマなどを和えたサラダ「Thayet chin thohk」。ミャンマー語で「 thoke/(ア)トゥ」はサラダという意味だそうです。
・緑茶のピリ辛サラダ「ラペットゥ」
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お茶の葉の漬け物と豆(yellow beans)や干しエビ、ピーナッツ、ゴマ、ニンニクなどを辛く炒ったものをサラダ仕立てにしたもの。
ラペットゥにはイラストのように、さまざまな食材が入ります。ミャンマー語で茶葉を意味する「 Lahpet/ラペッ(ユェッ)」と、サラダという意味の「 thoke/(ア)トゥ」でラペットゥ。
副菜としてだけでなく、お茶請けにも。
・スパイスの効いた炊き込みご飯「ダンパウ」
インドやパキスタン料理の炊き込みご飯「ビリヤニ」を思わせるダンパウ。スパイスの効いたご飯にチキンを乗せて炊き上げた、ミャンマースタイルのビリヤニです。
・日本人ファンも多い汁麺「モヒンガー」
魚で出汁をとったライスヌードルの汁麺に、卵やさつま揚げ、ハーブ類をトッピング。
・魚のピリ辛スープ「モウンラ・ウ・チン・イェイヒン」
魚と大根などの野菜を、タマリンドを入れて煮込んだスープ。タイ料理のトムヤムクンや、中華料理の酸辣湯を思わせる味。
・鶏肉の煮込み料理「チェッターヒン」
鶏肉をニンニクやショウガ、玉ねぎなどで炒めて煮込んだカレー風味のおかず。
ミャンマーの友人が披露してくれた料理の数々
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グリーンマンゴーのサラダ、豆のサラダ、卵とトマトのカレー風味の煮込み料理(※通常は肉で作るそうです)、青菜とニンジンの中華風の炒め物、魚のすり身入りと豆腐入りのスープにご飯。
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おかずをご飯に乗せていただきます!
奥深い味わいのミャンマー料理。機会をみつけて、ぜひみなさんもミャンマー料理を味わってみてくださいね。
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