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【離島暮らしのリアル】直島移住はじめて雑記~第3回:直島に住んで驚いたこと

Posted by: 春奈
掲載日: Jan 23rd, 2022. 更新日: Jan 31st, 2022

「瀬戸内のアートの島」として知られる、香川県の直島。フリーランスライターの筆者は、夫の仕事の都合で思いがけず直島で暮らすことに。人気の観光地でもある離島での生活とは、いったいどのようなものなのでしょう。直島の魅力や離島ならではの苦労話など、住んでみたからこそわかった「離島生活のリアル」を連載形式で綴ります。今回は、直島に引っ越してきて驚いたことをご紹介。「離島あるある」のエピソードもあれば、「直島だからこそ」の意外な驚きもありました。

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直島の屋外アート


 


物価が高い

直島生協
一般に「地方は東京より物価が安い」と思われていますが、その法則は離島には当てはまりません。

直島には小さなスーパーとコンビニがあり、最低限の生活必需品は島内である程度そろえることができます。ところが、いざ直島のスーパーに行って驚いたのがその値段。

ものによっては、地方都市の一般的なスーパーの3割以上高いことも。お肉や加工食品などは特に高く、しゃぶしゃぶ用の豚ロースが200gで680円、バラ肉であれば550円ほどです。直島に住んでから、「豚肉は気軽に買えるもの」というイメージではなくなりました。

プロパンガスなのでガス料金も高く、気温が下がる冬場には2人暮らしで月1万5,000円を超えることもあるほど……。

実際に住んでみて、離島暮らしは思いのほか基本的な生活コストがかさむことを実感。夫の仕事の都合で直島に住んでいるため、夫と「離島手当ほしいよね」なんて、冗談交じりで話しています。

「ラッシュアワー」がある

朝の宮浦港

「離島」と聞くと、車はもちろん人の往来も少ない、のどかでひっそりとした光景を想像しませんか? ところが平日の直島には「ラッシュアワー」があるのです。

もちろん都市部とは比べものにはなりませんが、朝早い時間に宮浦港に行くと、大勢の人や大型トラックがフェリーから降りてくる光景を目にします。

朝のフェリーで直島にやってくる人や車の多くが向かうのは、島の北部にある精錬所。1917年に設立された直島精錬所は、100年以上にわたって直島の経済基盤であり続けてきました。最近では、「直島=アートの島」というイメージが強くなりましたが、実は古くからの「精錬の島」なのです。

精錬所の関係者は直島に住んでいる人も多いですが、島外から通勤してくる従業員の方や、島外からやってくる関係者の方も少なくないため、朝の港周辺は離島とは思えないほど賑やか。離島のラッシュアワー、なかなか珍しい光景ではないでしょうか。

立派な家が多い

本村の街並み

離島というと、なんとなくつましい生活を送っているようなイメージがあるかもしれませんが、直島に引っ越してきて、思いのほか立派なお宅が多いことに驚きました。建築資材の運搬にコストがかかり、建設費もかさむだろうに、「豪邸」と称しても差し支えのない家が何軒もあるのです。

直島の公共施設
直島ホール(手前)と町役場(奥)

それに加えて、町役場や学校などの公共の建物も離島とは思えないほど立派で、デザイン性にもこだわって造られていることがわかります。

直島に堂々たるお宅が多いこと、公共施設にお金がかかっていることも、直島が精錬の島であることと無関係ではありません。少し古いデータになりますが、2000年時点で町の税収の6割は精錬所関連の税金が占めており、個人所得も香川県内では3番目に高かったといいます。(四国新聞:島びと20世紀第3部「豊島と直島3 運命共同体」より)

過去には、香川県で最も裕福な自治体だったことも。直島は、離島のわりには「お金持ちの自治体」なのです。

役所の窓口に発券機がない

直島町役場

直島に住むまで、「役所の窓口では、まず順番待ちの札を取るもの」と思っていました。これまで住んだ場所では、県庁などの大規模な役所はもちろん、地方都市の小さな支所でもそうだったので、それが当たり前だと思っていたのです。

ところが、直島の町役場に行くと、そもそも発券機がありません。「手続きや相談をしたいときは、用がある窓口に声をかければいい」という、これ以上ないほどシンプルなシステム。

「そんなんで大丈夫なのかな?」と思ったのですが、筆者が手続きをしていた1時間ほどのあいだ、同じ窓口を訪れた人は1組だけ。発券機がないことに納得です。

町役場で働く男性職員が、みんな作業着を着て仕事をしていることにも驚きました。働く人にしかわからない気苦労もあるのかもしれませんが、直島の町役場の職員さんは自然体で人間らしく働いている感じがして、役場に行くのがちょっぴり楽しみになりました。

こうして直島で驚いたことを挙げてみると、多くの離島に共通するであろうエピソードもありますが、「精錬の島」であるがゆえに、直島が小さな離島としては特異な存在であることがわかります。次回は「精錬の島」としての知られざる直島の顔について、もっと詳しくお話したいと思います。

[All photos by Haruna]

春奈

Haruna ライター
和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。


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