今や動物カフェ、ブックカフェ、和カフェなど、様々なコンセプトカフェが存在していますが、今回は少し不気味な雰囲気を保ちながらも、どこか懐かしい雰囲気を醸し出す、その名も「廃墟カフェ」についてご紹介します。
廃墟カフェって何?
廃墟カフェとは、昔利用されていた建物をほぼそのまま再利用しながら新しく生まれ変わった、またはあえてノスタルジックな雰囲気の建物を利用した新しいコンセプトのカフェです。それぞれにオーナーのこだわりが輝いているのが特徴で、廃墟カフェの大きな魅力でもあります。
40年前に建てられた鉄工所がカフェバーとしてお洒落に大変身
東京の二子玉川で廃墟と化した鉄工所を半年かけてリノベーションし、カフェバー、デザインスタジオ、工場として生まれ変わったのが「Soul Tree」。元工場の広々とした空間を生かし、オーナーこだわりのアンティークと手作りの家具を集めた空間で料理とお酒が楽しめます。
建物の一部は家具や店舗什器、その他様々な小物を製作する工場スペースとなっています。Soul Treeで使われているものの多くがここで生み出されているとのこと。また2階にはデザインスタジオもあり、こちらでもお店で使う手作りの小物を製作している、まさにハンドメイドのカフェなのです。
【米国】廃墟から生まれたアートの街!モザイクに囲まれたストリート
日本にもラピュタがあった!和歌山の無人島「友ヶ島」が別世界
ラピュタのように緑に包まれた神秘的な漁村
食器も家具もそのまま!青空のなかに突如現れる美しき「ゴーストタウン」
京の都、 旧毎日新聞社京都支局の地下がノスタルジックなカフェに変身
お次は味のあるビルが並ぶ京都の三条通で昭和3年に建てられた旧毎日新聞社京都支局の地下を再生したCafe Independands(カフェアンデパンダン)。
こちらのお店では食事からお酒まで1日を通して楽しめる空間を提供することをコンセプトとし、地下の独特な雰囲気の中でゆっくりとした時間を過ごすことができます。また 店内では各種イベントも開催し、ライブ演奏や美術学生、若手映像作家の作品楽しむこともできます。
日本のサグラダファミリア? 未完成がテーマの手作りカフェ
こちらは徳島県阿南市にある大菩薩峠というカフェ。なんと1966年からオーナー自らがレンガを積み上げ、50年経った今も建設が続いているというまさに「廃墟カフェ」と呼ぶにふさわしい佇まいなのです。「大菩薩峠」という店名は世界一長い小説を目指して連載されていた同名の新聞小説から取ったものだそうで、小説が未完のまま終わってしまったのと同じく、カフェのテーマも「未完成」だそう。
(C)まった〜り〜♪
味のある煉瓦造りの建物は全てオーナー手作りとは思えないほどの立派な作りで、このカフェを目的にわざわざ訪れる人も多いそう。
(C)まった〜り〜♪
店内は撮影禁止ですが、内装もとっても素敵な作りだそうです。ここを訪れた人にしか味わえないゆっくり時間が楽しめそうですね。今後もどんな進化を遂げていくのか楽しみなカフェです。
[大菩薩峠]
ここは中世ヨーロッパ? こだわりのコーヒーを楽しめる専門店
お次は八王子御殿山に1991年にオープンしたコーヒー専門店パペルブルグ。お店の外観は中世南ドイツ騎士の館をモチーフにして建てられたそうです。
(C)Pappelburg
内部も細部まで細かいデザインが施されており、自家焙煎コーヒーをゆっくりと楽しむことができます。また、館内には1948年製のスタンウェイ&サンズのグランドピアノを常備し、音楽会なども開催しています。
(C)Pappelburg
[パペルブルグ]
廃校をそのまま再利用したカフェ&ゲストハウス
最後は徳島県三好市の祖谷の入口にある、ハレとケデザイン舎。こちらは廃校をそのまま利用してカフェ兼ゲストハウスとして営業しています。
懐かしい学校の雰囲気が漂う中で、地元の素材を使った軽食も楽しめます。広い校舎を探検することもでき、幼少期を思い出させてくれる素敵な空間を提供してくれます。また様々なイベントや青空教室も開催されており、カフェ以外でも楽しむことができます。
(C)ハレとケデザイン舎
いかがでしたか。オーナーのこだわりを感じつつ、独特のレトロな雰囲気に浸りながら過ごす時間は、いつものカフェタイムとはちょっと違った刺激的な時間になりそうですね。
[A photo by Shutterstock.com]