キャンピングカーでなくても、バンライフはできる
前回はキャンピングカーでのバンライフについてお伝えしましたが、キャンピングカーでなくても、バンライフはできてしまいます。極端なことを言えば、車があればバンライフは実現可能です。
キャンピングカーからはじまった筆者のバンライフでしたが、キャンピングカーの次なる相棒は、1990年代に生産されたホーミー(日産自動車)。寝泊りできる設備は備わっておらず、購入当時、使い古されたボロボロの車内には埃臭さがたちこめていたほど(笑) 。
ですが、シンプルな走る箱でのバンライフには、キャンピングカーとは異なる魅力がつまっていますよ!
バンの魅力
「バン」にはキャンピングカー同様にさまざまなモデルがあり、海外と日本とでは、バンという言葉からイメージする車が異なるようですが、筆者がここでお伝えしたいのは「バン」の定義や車種云々ではなく、“キャンピングカー以外の車でバンライフをした場合の魅力や弱点”。ですので、それを前提として話しを進めたいと思います。
先に紹介したバン(車)で、筆者がバンライフに感じた魅力は以下の通り。
その1:ミニマムライフを体験できる
最小限の持ち物で暮らす、ミニマムな暮らし。第一回で紹介したCyrus Sutton(サイラス・サットン)氏のリヤライフ(リヤカーライフ)ほど究極ではありませんが、持てる荷物の量が限られ、家電や家具の使用も制限されるバンライフは、ミニマムライフそのものではないでしょうか。
いろいろなものをそぎ落とすことで見えてくる内なる世界。そこへ連れていってくれるのが、シンプルなバンでの暮らしだと思います。
その2:運転中のストレスが少なく、行動しやすい
キャンピングカーからバンに変えて感じたのは、運転の気軽さ。細い道やダートロードでのストレスはなく、よけいに風にあおられることもありません。駐車スペースの狭さから駐車を断念することがないのも、大きな利点です。とにかく、行動しやすい。バンの良さはこの点にあると思います。
その3:素人でもDIYしやすい
車内のDIYにチャレンジしたい人の場合、 筆者が購入したようなボロボロのバン(車)であれば、 素人でも心おきなく、DIYができます(筆者にはピカピカの新車をDIYするという勇気はありません)。トライ&エラーを繰り返しながらのモノづくり。完成時の達成感はひとしお。
その4:車内に引きこもることがない
前編でもお伝えしましたが、キャンピングカーは快適すぎて、油断すると引きこもってしまう場合も(筆者談)。旅に出たのに、旅先で車に籠りっぱなしでは本末転倒です。そんなインドアなキャンピングカーライフから脱出させてくれるのが、ふつうの車の素晴らしさ。(筆者の)バンには広くて快適なリビング空間ないため、旅先では外を探索したり、カフェでゆっくりしたりと、おのずと外界に意識が向きます。
バンの弱点
このように、キャンピングカーとは一味違ったバンライフの良さを与えてくれたバン(車)。弱点は?と聞かれれば、(個人的には)あまり思い浮かびませんが、あえて言うならば、以下です。
その1:DIYが必要
キャンピングカーの仕様になっていない車の場合、快適なバンライフを目指すのであれば、少なからず車内のDIYが必要です(DIYをせずとも快適だと思えるならば、それに超したことはありませんが・・・)。
筆者の車は、断熱材と思われるものも入っていなかったため、そこから改装をスタート。2度のDIYを経て、ようやく安眠できる空間が完成しましたが、正直なところ、DIYを面倒に感じる場面が多々ありました。
その2:車検の際にひと手間かかる
車内をDIYすると、車検の際にもひと手間かかります。簡単に言うと、車検に合格できる構造にしなくてはなりません。筆者の場合は、改装前の状態に戻してから車検を受けています。以前に乗っていたキャンピングカーは、特種用途自動車(8ナンバー)として登録されていたので、そういった手間は必要ありませんでした。
その3:たまに窮屈に感じる
車内で長い時間を過ごさなくてはならない場面に遭遇すると、窮屈さからフラストレーションを感じることもしばしば。例えば、連日の雨天で車内で過ごす時間が長くなると、家のように広く、快適に過ごせる空間がとても恋しく思えます。
その4:食材の長期保存ができない
(筆者のバンは)充分な冷蔵庫がないため、食品の長期保存が困難。冷蔵保存が必要な食材の購入や、おかずの作りおきが制限されます。そのため、まめにスーパーマーケットで買い物をしたり、毎食ごと調理をしたりと、大した自炊をしているわけではありませんが、こういった切り盛りが大変です。(外食中心であれば、このような悩みはないのかもしれません・・・)。
さて、前編と後編を通して、バンライフにおけるキャンピングカーとバン、それぞの魅力や弱点について本音でお届けしてきました。
どちらにも良さがありますが、実際に体験してわかることも多いもの。ですので、最初から完璧を求めずに、変わりゆく自分の旅に応じて、相棒(車)も軌道修正していけばいい、と筆者は思います。 あなたのバンライフが、素晴らしいものであることを願って!
[All Photo by YONEVANLIFE]
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SAWA
ときに、バン(車)暮らし。地味に夫婦ふたりでバンライフを実践して早数年。当初、キャンピングカーでバンライフを始めるも、行き着いたのはバン(VAN)。素人ながらも車内を自力で改装して、家と同様に車内で自炊し、仕事をし、眠りにつく。長期にわたるバンライフに満腹感を得た現在は、車暮らしと家暮らしのバランスをとりながら、人生の旅路を歩んでいます。波を求めて旅をするサーファーでもある(ヘタレだけれども)。
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