広島といえば、京都などと並んで修学旅行先としておなじみで、原爆ドームや広島平和記念資料館、安芸の宮島の嚴島神社といった誰もが訪れたい観光地や、牡蠣や穴子といったグルメに、もみじ饅頭はお土産にと食べ物も魅力的。
でも広島県の北部、県北の山間部にどんな地域があるのかというとあまり具体的なイメージがないかもしれません。
まだ見ぬ広島の魅力に出会う旅へ。
1日目|そばを打ちリースを作って神楽を鑑賞
【道の駅 豊平どんぐり村】そば粉でそば打ち体験!
「大人」の憧れの一つ、それはそばを自分で打つこと。でも、いいそば粉を手に入れて、道具を準備して、そして肝心の打ち方を勉強してとなるとハードルが高い印象があります。それなら旅先でそば打ち体験に参加するのが手っ取り早いかもしれません。
「道の駅豊平どんぐり村」は、北広島町にある「遊んで、泊まって、体験して」という施設。スポーツ、温泉、そしてそば打ちも楽しめる道の駅です。
「そば処どんぐり庵」は地元産のそば粉を使った手打ちそばを味わえる店。そして奥には「豊平そば道場」が併設されています。
そば道場にはずらりとそば打ちの台が並んでいました。ここで地元のそば打ち名人から手取り足取り教わりながら自分でそばを打ちます。
粉と水を混ぜて、練り、生地を広げて四角く延ばして1.2㎜の厚さにしたら3回折りたたみます。
そしていよいよ包丁で「切り」。初心者でもどうにか形になるのは優しいそば名人が教えてくれるから。一緒に参加したほかの生徒さんたちとわいわいと完成までこぎつけました。
こちらがお店でゆでていただいた自分のそば。名人によれば、「最初は自分で打って嬉しいからおいしいよ」とのこと。2回目以降からだんだんはまっていくそうです。
この地域の郷土料理「角寿司」もいただきました。ごぼうやにんじん、干しシイタケを甘辛く炊いたものが中心に入っています。(1個税込140円)
体験代金:1人3,800円(講師料、そば打ちテキスト代込)
所要時間:約60分(原則10時30分、14時~ ※予約優先)
※8月からは10時30分~、14時30分~に変更
試食:1人280円(持ち帰りも可)
道の駅 豊平どんぐり村|遊べる・泊まれる・体験できる-広島の道の駅。
https://donguri.gr.jp/ (donguri.gr.jp)
【天意の里ハーブガーデン】リースを手作りしてお土産に!
緑のアーチが可愛らしい「天意の里(あいのさと)ハーブガーデン」では、リースを手作りして持ち帰ることができます。
物語に出てきそうな小さな建物に癒されます。この左側にあるスペースでリースを作るんです。
敷地の奥にはカモミールの畑が広がっていました。カモミールは5月下旬から6月下旬が最盛期。その後夏が本格的になるとラベンダーの季節になります。
リース作りは通年実施されています。丁寧に作り方を教わりながら、自分だけのリースを作り上げることができますよ。
こちらが筆者の作品です。リースというには非対称なできあがりになりそうですが、先生からは「生け花のようですね」と優しい言葉をいただきました。
ハーブティーやハーブランチ、大麻(おおあさ)うどんなどもいただけます。
売店ではドライハーブや木の実、リースやスワッグ、ハーブソープやハーブソルト、それにスイーツなども販売されています。
体験料:1,650 円(税込)
※持ち帰り用の袋付
※季節によって使用する草花が変わる可能性があります。
天意の里ハーブガーデン
https://www.instagram.com/aino_sato/
【神楽門前湯治村】湯に浸かりジビエを食し神楽を愛でる
今回の宿泊先「神楽門前湯治村」がある安芸高田市へ向かいます。でもただの宿泊施設じゃないんです。
この土地に出た温泉とそれにまつわる伝説、猪や鹿といった地元のジビエ料理と湯も食も魅力的ですが、何しろ素晴らしいのが「神楽」です。
温泉施設、宿泊施設、グルメのお店にお土産店が続く「門前通り」を置くまで進むと、3000人収容可能な「神楽ドーム」がお出迎え。毎週末神楽の舞を鑑賞することができます。舞うのは地元の神楽団のみなさん。神楽団は22もあるそうです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください!
toujimura.com
2日目|秘境三段峡を歩き土地の土産を求めたら棚田へ
【三段峡】三段峡を散策し秘境「二段滝」へ
三段峡は全長約16 キロメートルにも及ぶ西中国山地国定公園内にある大峡谷。 「国の特別名勝(峡谷・渓谷の部)」に関西で唯一指定されています。
散策コースがいくつか設定されていて、道もよく整備されています。今回は「三段峡セラピーロード(猿飛コース)」で、三段峡水梨口から秘境の二段滝まで往復しました。
途中から船に乗って高さ20mもの岩壁の間を進み二段滝へ。マイナスイオンが溢れているように感じます。
詳細はこちらの記事で。
cs-akiota.or.jp
【道の駅 来夢とごうち】この地ならではの土産を手に入れる
三段峡がある安芸太田町の地のお土産を手に入れるならこちら「道の駅 来夢とごうち」です。
特におすすめなのが「祇園坊干し柿」。渋柿を干して渋を抜き、甘さを凝縮した干し柿は身ももっちりで贅沢な仕上がり。昔懐かしい味です。(3個税込800円)
「祇園坊柿ドレッシング」、「祇園坊柿焼き肉のたれ」、「祇園坊柿ソース」といった調味料にも惹かれます。「祇園坊柿ドレッシング&焼き肉のたれ」の各100mlのセットは税込918円です。
そして「祇園坊柿ようかん」は税込432円。
「ぎおんぼう柿チップス」は税込600円。11月にしか味わえない「あおし柿」をチップスにしたもの。ヨーグルトに一晩漬けるとまるで生のようなトロトロ食感に戻るそうです。
そして地ビールも。「安芸乃国酒造のエール」は6種類。各税込550円です。米、かぼちゃ、菊芋、にんにく、紅イモを使っていて独特な味わいです。
「戸河内ウイスキー」(700ml税込2,345円)、「戸河内ウイスキー広島限定」(700ml税込2,860円)や「戸河内ウイスキー8年」(700ml税込3,335円)の3種類の戸河内ウイスキー。ミニチュアボトルもあります。
cs-akiota.or.jp
【井仁の棚田】絶景カフェでいただく棚田で育ったお米と旬の野菜
最後に同じ安芸太田町にある「井仁(いに)の棚田」へ。日本の棚田百選にも選ばれている棚田で、その数は324枚もあるそうです。
夏には青々と育つ稲の緑が美しく、秋には黄金色に。のんびりとした日本の原風景といった景観に癒されます。
すぐそばにある「棚田カフェ イニ ミニ マニ モ」でランチをいただきました。
テラスからはもちろん、店内からも窓いっぱいに棚田の広がりを楽しむことができます。
こちらは「棚田米ランチ」(税込980円)。目の前の棚田で育ったお米と、週の野菜を使ったおかずが見るからに体によさそうです。
この日のおかずとスープがこちら。揚げずに作った鶏のから揚げ、漬物にサラダもついています。
棚田の米粉を使った小麦粉不使用のシフォンケーキもいただきました。税込550円(ドリンク付きのケーキセット税込770円)です。ほっこりとさせられました。
ini-mini-manimo.jp
広島県は南部に観光の目玉がたくさんありますが、県北にも落ち着きある魅力的な場所があります。時間を贅沢に使って、食、湯、地元の芸能、自然をたっぷり楽しんで、心も体も満たされる「大人旅」もおすすめです。
https://dive-hiroshima.com/
[All photos by Atsushi Ishiguro]