【実はこれが日本一】2023年は20.23m!毎年高くなる日本最大の「門松」

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Dec 27th, 2022

日本一高い山は「富士山」、日本一大きな湖は「琵琶湖」、日本一高いタワーは「東京スカイツリー」など、有名な日本一はいろいろありますが、あまり知られていない、ちょっと意外な日本一を紹介するシリーズ「実はこれが日本一」。今回は、年末年始に目にする機会の増える門松の日本一を紹介します。

門松のイメージ
 


 

大人のキリンを縦に3頭積み重ねたような高さ

一般的な門松
皆さんの家では門松を用意しますか? 門松とはそもそも、

歳神(としがみ)を迎える依代(よりしろ)として家々の門口に立てて飾る松>(岩波書店『広辞苑』より引用)

です。

スーパーマーケットやホームセンターのような場所にも大小の門松が普通に売られていますが、日本で最も巨大な門松といえば、どこにあるのでしょうか?

恐らく門松は、日本独特の文化なので「日本一=世界一」になると考えられます。そう思って、ギネス世界記録をチェックしてみたら、2009年(平成21年)12月26日に愛知縣護國神社(名古屋市)で世界一の門松が登場したと記録されています。


愛知縣護國神社の鳥居。この鳥居に届くような巨大な門松が登場した(Wikipediaより)

その高さは15.6m。大人のキリンの体長が4~5mですから、キリンを縦に3頭積み重ねたような高さに達します。すさまじいですよね。

信号機の高さも一般的に5m程度とされていますから、愛知縣護國神社の門松がどれだけ巨大だったかが察せられます。

地元の人たちが日本最大の門松をつくっている

では、日本一(世界一)の門松といえば、愛知縣護國神社に登場した門松で確定なのでしょうか?

調べてみると、実は違いました。単に、ギネスの記録更新を申請していないだけで、実はもっと巨大な門松が、毎年お目見えしています。

日本一(世界一)巨大な門松は、愛媛県西予市野村町高瀬の旧中筋小学校グラウンドに建てられる「大門松」です。

愛媛県西予市野村町は、愛媛県の西部の山中にあります。その山中の集落で、地元の人たちが材料と労働力を提供して、廃校となった小学校のグラウンドに、自分たちで日本最大の門松をつくっているのですね。

2018年(平成30年)の元日に向けた設置が事の始まりで、その時の門松は高さが20.18mでした。その後、毎年の恒例となり、2022年(令和4年)の元日に向けて建てられた門松は20.22mに達しました。

要するに、西暦にちなんだ高さで、毎年ちょっとずつ高くなっているのですね。

地元の中筋公民館に問い合わせたところ、今年も2023年(令和5年)の元日に向けて門松が建てられていて、2022年12月26日からはライトアップもスタートするとの話です。

入場料は無料。駐車場の料金も不要だとの話。年末年始に四国へ、特に愛媛県訪れる予定のある人は一度訪れてみてはいかがですか?

旧中筋小学校
住所:愛媛県西予市野村町高瀬4098

[参考]
Largest Kadomatsu – Guinness World Records
長崎)巨大門松、天まで届け 01年にはギネス認定も – 朝日新聞
西予市・野村に「世界最大級」の大門松 – 愛媛新聞
中筋の大門松 – 西予市野城総合福祉協会
高さ20.22m「世界最大」門松完成 ライトアップ開始 – 愛媛新聞
愛媛県西予市「世界最大級」の大門松 – 日本旅行

[All photos by Shutterstock.com]

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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