岡山名物きびだんごとは?
きびだんごといえば、桃太郎のお話や歌を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか? 桃太郎ゆかりの地である岡山では、きびだんごは代表的なお土産品です。
昔は、黍(きび)の粉を蒸して作ったおだんごに、餡をつけたり、汁に入れたりして食べていたと言われています。江戸時代から明治時代には、もち米に上白糖や水飴を混ぜて作ったやわらかい求肥のおだんごに、黍粉で風味を加えた「きびだんご」が登場。現在もほぼ同じ製法が引き継がれているのだそう。
6種類のきびだんごを甘さ・パッケージデザインの映え度でマトリクスレビュー!
今回比較したのは、JR岡山駅のお土産ショップで販売されていた、箱入りのきび団子6種類。パッケージのイラストは様々ですが、すべて桃太郎がモチーフとなっています。
- JR岡山駅のお土産ショップで買えるきび団子
- 廣榮堂 元祖きびだんご10個入り 486円
- 山方永寿堂 きびだんご10個入 500円
- 山脇山月堂 きびだんご6粒入り 330円
- 廣榮堂武田 きびだんご9個入 450円
- つるの玉子本舗下山松壽軒 プレーン・きなこ串吉備団子8串入 464円
- 金萬堂 きび田楽8個入 420円
※価格はすべて税込です。
【映え度No.1】山方永寿堂 きびだんご10個入
とにかくフォトジェニックな「山方永寿堂 きびだんご10個入」! 大きな桃の描かれたパッケージの中には桃太郎やお供のキジや犬、鬼などのイラストの包みに包まれたきびだんごが10個入っています。
「山方永寿堂」は、昭和21年(1946年)の創業のきびだんご専門店。厳選した材料を使い、昔ながらの製法できびだんごのみを作り続けています。干支の折り紙がついた「めでたきびだんご」や、紙相撲で遊べる「ももたろう紙相撲きびだんご」など、遊び心に溢れたラインナップが魅力的です。
こちらのきびだんごで話題に上がったのは、パッケージの楽しさ。桃を開くと赤ちゃんの桃太郎が生まれ、さらに開くと鬼ヶ島が見えたりと、桃太郎のお話が進んでいくような仕掛けになっています。
甘さは甘すぎず、控えめすぎずといった評価でした。パッケージについては、ほぼ全員が絶賛!
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山口彩
パッケージにストーリーがあって可愛い。価格もお手頃で買いやすい。
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Mayumi.W
箱を開けていくとお話が進んでいくところが面白い。わくわくしながら食べられる。後味が甘かった。
【天皇にも献上された老舗】廣榮堂 元祖きびだんご
パッケージに絵本作家の五味太郎さんのイラストが描かれた「廣榮堂 元祖きびだんご」。きびだんごといえば廣榮堂の名を挙げる人も多い、有名かつ愛され続けている老舗和菓子店です。
「廣榮堂」は、安政3年(1856年)創業。茶席向けにきびだんごを開発したのがはじまりで、今では羊羹やどらやき、栗まんじゅうなどの和菓子も手がけています。今回のパッケージと色違いの「海塩きびだんご10個入り」や「黒糖きびだんご10個入り」(共に税込486円)なども販売しています。
廣榮堂のきびだんごは、明治天皇に献上され「日本にふたつとあらぬ吉備団子 むべあじわひに名を得しや是」との御製を賜り、「日本一のきびだんご」として名を馳せます。
国産のもち米に砂糖、水飴、きびを加えたというきびだんご。昔ながらの製法に、元祖という名前にも納得です。
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Sayaka
個包装のイラストが可愛くてばらまき土産にもいい。もっちり、甘さ控えめ。
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土田洋祐
甘さ控えめで一番好き
【串だんごで食べやすい】つるの玉子本舗下山松壽軒 プレーン・きなこ串吉備団子8串入
今回食べ比べした中で唯一串付きの、つるの玉子本舗下山松壽軒 プレーン・きなこ串吉備団子8串入。淡い色が優しいパッケージは、イラストレーターの大神慶子さんによるデザインです。
「つるの玉子本舗下山松壽軒」は、明治20年(1887年)創業の菓子店。看板商品は、おそらく日本で初めてのマシュマロ菓子ではないかとされる「つるの玉子」です。ほかにもクッキー風バター煎餅の「米のなる木」や、「木の実ざくざくナッツケーキ」など、和菓子にとどまらず多彩なお菓子を販売しています。
楊枝に刺さったきびだんごは、なんだかミニチュアのお団子みたいで可愛い〜! 個包装もカラフルでキュートです。串だんごなので、手が汚れなくていいという意見も多かったです。
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山口彩
やわらくて崩れやすいが、串だんごになっているので食べやすい。可愛さと大人っぽさがあるパッケージで女性におすすめ。
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Sayaka
渋いけどレトロ感あるパッケージが可愛い。串つきなのも可愛い。
【内閣総理大臣賞受賞】金萬堂 きび田楽 8個入
昔ながらのパッケージに老舗っぽさを感じる「金萬堂 きび田楽 8個入」。内閣総理大臣賞を受賞したお菓子でもあります。
きな粉をまぶしたお餅は、ほかのものと比べてずっしりめです。楊枝が付いているので、手を汚さずいただけます。
お餅の中にはローストしたクルミ。ちょっと変わり種のきび田楽です。いわゆるきびだんごらしさはあまりありませんが、食べ応えや食感の楽しさで男性陣に人気でした。
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征矢匠
粒粒としたクルミの食感ときなこの風味がナイス
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Mayumi.W
食べ応えがあって、クルミの食感も楽しい。パッケージがレトロで老舗っぽいのが好きな人にいいかも。
【インパクト抜群!】廣榮堂武田 きびだんご
パッと目をひくインパクトNo.1の、「廣榮堂武田 きびだんご」。パッケージのイラストはイラストレーターのNoritakeさんが手掛けています。
「廣榮堂武田」は「廣榮堂 元祖きびだんご」のメーカーである「廣榮堂」と、もとは同じ店で、安政3年(1856年)の創業です。明治天皇にきびだんごを献上し、御製を賜った武田浅次郎の「いいものを使い真心をこめて作ればきっとよいものができる」という信念のもと、きびだんごを作り続けています。
釘抜き池田藩の国印である釘貫(くぎぬき)を商標とすることを許された「廣榮堂」。このお墨付きを引き継いでいるのが、「廣榮堂武田」なのだそう。
現在では生チョコをおもちで包んだ「生チョコもち」や、「清水白桃ゼリー」なども販売しています。
きびだんごは、国産のもち粉ときび粉を使用した伝統の味。ピンクと黒のシンプルながらインパクトのあるパッケージは編集部でも人気でした。甘さはどちらかというと控えめ。新しいパッケージと昔ながらのきびだんごのギャップを楽しめる一品です。
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山口彩
店頭で一番目立つ。ポップなパッケージとは裏腹に甘さひかえめできちんと作られている印象。そのギャップが面白い。箱もしっかりしていてお得感がある。
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Sayaka
シンプルなパッケージ。9個入りの個包装が並んでいて、手に取りやすい
【コスパ&あっさり度No.1】山脇山月堂 きびだんご
パッケージは一見渋めですが、よく見ると桃太郎がのぞいていたりと遊び心のあるデザインの「山脇山月堂 きびだんご」。
明治14年(1881年)創業の「山脇山月堂」のきびだんごは、明治・昭和天皇に献上されたという由緒あるきびだんご。マリトッツオの形に似せた「モチトッツォ」や、おもちでカスタードクリームを包んだ「生きびだんご」など、伝統を守りながらも新しいチャレンジをしているメーカーです。
個包装になっていないので、配るのが難しい商品ですが、リーズナブルでおうちでいただくのにおすすめ。6種類食べ比べた中で、一番甘さ控えめと評価された「山脇山月堂 きびだんご」。甘いものが苦手な人はぜひ試してみてください。
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山口彩
あっさりしているのが逆にくせになる感じもある。個包装ではないので、ばらまき土産には向いていない。
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Mayumi.W
パッと見地味だけどよく見ると桃太郎が覗いていて可愛い。ほかのものより少しかために感じた。
「桃太郎」に出てくるお供の動物を虜にするきびだんご。自分好みの味を見つけてみてくださいね!