国内移住するならどこがいい?助成金のある移住者に優しい自治体【中部編】

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Oct 3rd, 2017

中部地方は日本海側の北陸から、中央高地を挟んで太平洋側の東海まで広範囲にわたります。今回の記事では北陸の新潟、富山、石川、福井、中央高地の長野、山梨、岐阜、東海の静岡と愛知を対象に、移住者に優しい自治体をまとめます。

富山県南砺市は就職を機に引っ越すと20万円!?移住者に優しい自治体【国内移住:中部編】
富士山と河口湖の風景

中部山岳国立公園や南アルプス国立公園のような山岳地帯から、能登半島国定公園、富士箱根伊豆国立公園、三河湾国定公園などの沿岸まで、変化に富んだ同エリア。どういった町が移住者の受け入れに力を入れているのでしょうか。チェックしてみましょう。

 

移住するだけで、まとまった補助金を受け取れる自治体

富山県南砺市は就職を機に引っ越すと20万円!?移住者に優しい自治体【国内移住:中部編】
飛騨高山の風景

住宅を購入しなくても、移住するだけでまとまった補助金が受け取れる中部地方の特徴的な自治体を見ていきましょう。代表例は以下の通り。

・富山県南砺市(なんとし)・・・就職を機に南砺市に移住した人に対して引っ越し費用として最大20万円

・石川県能登町・・・UIターン者、新規学卒者を対象に、雇用から3年以上、能登町に在住する約束で合計10万円

・岐阜県七宗町(ひちそうちょう)・・・町外に住む45歳以下の者が、世帯主として移住した場合、最大25万円(5万円×最長5年)。さらに最初の1年目は、中学生以下の子どもが居ると、1人につき5万円を加算

富山県南砺市は、TABIZINEの過去記事「【暮らしやすい都道府県ランキング】4700人が選んだ1位はどこ?」でも紹介した通り、移住したい町ランキングで総合第3位に選ばれた町ですね。世界遺産の五箇山合掌造り集落がある町としても知られています。最大で20万円とは、南砺市の中でも市が指定する山間過疎地域に居住した場合が該当します。

石川県能登町は能登半島の先端近くにある自治体で、能登半島国定公園にも一部含まれている美しい町。「日本屈指のドライブコース能登半島の見所はここ!はずせない5つの絶景」でも取り上げました。

岐阜県七宗町は美濃加茂からみて山側、飛騨木曽川国定公園に含まれる飛騨川沿いの町になります。移住先として、どこも魅力的な町ばかりですね。

富山県南砺市は就職を機に引っ越すと20万円!?移住者に優しい自治体【国内移住:中部編】

伊豆から見た富士山

以下は2016年度の情報ですが、何らかの形で家賃助成や移住体験プログラムを行っている自治体をまとめてみました。

新潟県:新潟県、新発田市、小千谷市、糸魚川市、妙高市、五泉市、上越市、魚沼市、南魚沼市、田上町、関川村

富山県:黒部市、小矢部市、南砺市、射水市

石川県:七尾市、羽咋市、かほく市、内灘町、能登町

山梨県:富士吉田市、都留市、大月市、韮崎市

長野県:長野市、大町市、佐久市、飯島町、南木曽町

岐阜県:岐阜県、岐阜市、高山市、中津川市、美濃市、瑞浪市、恵那市、揖斐川町、白川村

静岡県:島田市、東伊豆町

愛知県:東栄町

住宅を取得すると大幅な援助がある自治体

富山県南砺市は就職を機に引っ越すと20万円!?移住者に優しい自治体【国内移住:中部編】

白川郷の風景

新築や中古の住宅を購入すると、大きな援助が受けられる自治体と言えばどこでしょうか? 古民家を買って田舎に暮らしたいなどの希望を持つ人からすれば、気になる話。北陸、東海、中央高地の自治体の中から、特徴的な場所をピックアップしてみました。

・新潟県妙高市・・・市外から転入し、新築・中古住宅を購入(最大200万円)

・石川県かほく市・・・市外から転入し、新築を購入(最大80万円)+市内業者の活用、県外からの転入、新婚者、三世代同居など各種の条件を満たすと、最大120万円の加算あり ※中古住宅の場合は、全条件を満たすと最大150万円の補助

・石川県能登町・・・5年以上の定住を前提として、新築を購入すると最大150万円、中古住宅の購入&改築は最大100万円

・岐阜県白川村・・・定住を前提に、空き家と付随する土地を購入すると最大100万円。村内事業者を利用し、購入から1年以内に着手した空き家の改修費用に関しては最大300万円

・岐阜県高山市・・・市外から中活区域へ移住し、住宅の新築、取得、改修を行った場合、最大150万円を補助

・山梨県富士吉田市・・・市外から転入した40歳未満の夫婦が、土地を買い新築を建てた場合、最大100万円。中学生以下の子ども1人当たり10万円を加算(最大50万円)

新潟県の妙高市はスキーリゾートとしても有名な場所。石川県のかほく市は能登半島の根元にある湾岸の町ですね。人気の金沢にも近い自治体です。

北陸に関しては上述した自治体の他にも、富山県小矢部市、南砺市、福井県勝山市、おおい町など、住宅購入で最大100万円の助成金を出してくれる自治体が他にも幾つかあります。

中央高地の岐阜県白川村は、世界遺産である合掌造り集落がある自治体ですね。高山市も外国人に人気の観光地。富士吉田市も河口湖と山中湖が近い町で、移住には最適です。TABIZINEでも繰り返し取り上げてきたエリアですね。

富山県南砺市は就職を機に引っ越すと20万円!?移住者に優しい自治体【国内移住:中部編】

山梨県富士吉田市の風景

以下は2016年度の情報ですが、移住者に対して住宅取得の助成・サポートを何らかの形で行っている自治体のリストになります。中央高地である3県の自治体でサポートが充実している印象があります。

新潟県:新潟県、新潟市、長岡市、新発田市、小千谷市、加茂市、燕市、糸魚川市、妙高市、五泉市、上越市、阿賀野市、魚沼市、南魚沼市、胎内市、田上町、関川村

富山県:滑川市、黒部市、砺波市、小矢部市、南砺市、射水市、入善町

石川県:七尾市、加賀市、羽咋市、かほく市、白山市、能美市、津幡町、内灘町、能登町

福井県:大野市、勝山市、あわら市、坂井市、おおい町

山梨県:富士吉田市、都留市、山梨市、大月市、韮崎市、北杜市、甲斐市、笛吹市、上野原市、市川三郷町長野県:長野市、飯田市、諏訪市、中野市、大町市、佐久市、千曲市、東御市、小海町、下諏訪町、富士見町、原村、箕輪町、飯島町、松川町、喬木村、南木曽町、木祖村、木曽町、木島平村、栄村

岐阜県:岐阜県、岐阜市、高山市、多治見市、中津川市、美濃市、瑞浪市、恵那市、美濃加茂市、土岐市、可児市、山県市、本巣市、笠松町、揖斐川町、川辺町、八百津町、白川町、東白川村、白川村

長野県:長野市、飯田市、諏訪市、中野市、大町市、佐久市、千曲市、東御市、小海町、下諏訪町、富士見町、原村、箕輪町、飯島町、松川町、喬木村、南木曽町、木祖村、木曽町、木島平村、栄村

静岡県:静岡県、伊東市、島田市、富士市、磐田市、掛川市、藤枝市、湖西市、菊川市、伊豆の国市、牧之原市、東伊豆町、清水町、長泉町、小山町、川根本町

愛知県:設楽町、東栄町

 

以上が中部地方の移住者に優しい自治体になりますが、いかがでしょうか。人口の多い愛知県や静岡県の政令指定都市ではなく、人口の比較的少ない自治体が熱心にサポート体制を整えてくれていると分かります。好みのライフスタイルをふまえながら、移住先を探してみてくださいね。

注:各種助成金、補助金は、各種条件がある場合がございますので、くわしくは自治体のWebサイトなどでご確認いただきますようお願いいたします。

富山県南砺市は就職を機に引っ越すと20万円!?移住者に優しい自治体【国内移住:中部編】

諏訪湖の風景

明日は「移住者に優しい自治体【近畿編】」をお届けいたします!

[2016年度版 知らないと損する全国自治体支援制度 -一般社団法人移住・交流推進機構]
[南砺市ふるさと回帰転入助成制度 – 南砺市]
[能登町定住促進助成金 – 能登町]
[ふるさと定住住宅助成金 – 能登町]
[妙高市住宅取得等支援事業補助金 – 妙高市]
[『かほく市若者マイホーム取得奨励金』制度を拡充しました!! – かほく市]
[木島平村若者定住家賃補助金交付要綱 – 木島平村]
[七宗町移住定住奨励金について – 七宗町]
[白川村空き家再生活用事業補助金制度 – 白川村]
[3.新築物件取得支援奨励金 – 富士吉田市]
[まちなか定住促進補助事業 – 高山市]
[All Photos by shutterstock.com]

 

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

SHARE

  • Facebook