あなたはなぜ台湾を選んだのか? 台湾に移住した人の選んだ理由とその魅力

Posted by: 小秀 (秀ちゃん)

掲載日: Nov 19th, 2018

海外に住むことは、とても勇気のいること。

文化も、人々の気質も、生活リズムも違う国の土地で暮らすことは楽しみでもあり、不安なことが沢山です。

そんな中、なぜ台湾に移住を決めたのか、今回は実際に日本から台北に移住したAさんにお話を伺いました。

Aさんが台湾に移住したのは36歳のころ、2012年2月から2013年の12月までの1年10ヶ月の期間。どこにいても収入を得られる環境になったので、長年夢であった海外で暮らすことを決めたそうです。

色んな国があるのに、なぜ台湾を選んだのですか?

台湾には一度旅行したこともあって、日本にも近いし、キレイで、人も日本人と似ているから親しみを持てました。コンビニも多いし、日本食もある。他の国で屋台の食べ物を食べることには抵抗があるけど、台湾の屋台でお腹を壊したなんて聞いたことがないし、治安も良い。食に対してや治安に対して信用があることは、台湾移住を決めた大きな要因かもしれません。

では実際に住んでみて、どう感じましたか?

台北で借りたアパートにはキッチンがなくて、湯沸かし器と冷蔵庫しかなかったし、自炊よりも外で食べた方が安いから、100%外食かテイクアウトでした。食べ物に苦労したことはないですね。

日本語はあまり通じなかったです。中国語は最初は全く喋れなかったのですが、街の人が大体カタコトの英語が喋れたら通じるというのが僕が受けた印象です。

台北に行ってまず最初にジムに入会したのですが、中国語が話せなくてもスムーズに入会できました。日本人だと言うと、みな親切にしてくれました。

ただ、住宅を見つけるのに、中国語が喋れないことで結構苦労しました。台北では師範大学に通っていたのですが、移住してきて最初の3ヶ月は大学の寮での生活でした。寮が大学から遠かったので、一人暮らしを始めようと決めました。

ウェブサイトなどをみれば、住宅情報がたくさんあるのですが、日本みたいに全てがキレイな物件とは限らず、契約するとなると中国語が喋れないと難しくて、台北にいる知り合いや友達の力を借りました。

西門にあるワンルームの高層マンションに住むことにしました。家賃は10000元、日本円で約35,000円くらい。相場もこのくらいです。台北の中心の繁華街でこの家賃は、日本と比べるととっても安いですよね。

交通手段はどうしていましたか?

西門駅から大学までバスが出ていたので、毎朝バスを利用していました。バスは路線も多くてとても便利です。ただ、バスがいつ来るかわからないので、行きたい方向の番号のバスが来たら乗るという感じです。

レンタル自転車も多くて便利だし、地下鉄もよく使いました。夜はタクシーを使うことが多く、台北の街の端から端まで走っても1,000元(日本円で3,500円)になることはなくて、大体300~400元くらい(1,050~1,500円)です。

日本みたいに通勤ラッシュとか帰宅ラッシュがあるわけではなく、台湾では人々の生活スタイルが本当にそれぞれバラバラだから、ある時間に集中して混むことはなく、いつでもある程度は人がいる状態でした。

台北で驚いたことはありますか?

まず僕がビックリしたのは 野良犬が多いこと。日本だとほぼ見ることはありませんが、台北には沢山います。

あと一番驚いたのが、スーツを着ている人をほぼ見ないことかな。日本で働いている人はだいたいスーツを着ているけど、台湾ではみんなそれぞれいろんな服装をしている印象。あと女性もメイクをしている人は日本に比べて少ないですね。

もう一つビックリしたのが、貧富の差が大きいこと。台北では地下鉄や、道路にホームレスの人が沢山いるし、日本みたいに大半が同じくらいの収入、同じくらいの金銭感覚ではないですね。

台北には、お金持ちや、貧困の人たちや、原住民がそれぞれの価値観で共存していて、東京とはまた違うのです。台湾で出世するには、日本で出世するのとは違って、若い頃から本当に努力しないといけないんです。

台湾で楽しんで暮らす方法は?

(C)Yevgen Belich / Shutterstock.com

先ほども言いましたが、台湾では100%外食でした。朝早くから朝食屋さんが開いているし、夜は夜市が夜通し賑わっています。

だからこそ、気に入ったお店をみつけたら、通ってみて常連になること。日本ほど店員さんとお客さんとの間に壁がなくフランクで、世話好きなおばさんや、気さくなドリンクスタンドのお兄ちゃんも多いです。

個人営業のお店が多い分、仲良くなりやすいし、行きつけのお店がいくつかあると、台湾の生活がより面白くなります。オープンマインドに色んな人と話して繋がっていければ、きっと台湾での生活が豊かになっていきます。

台湾に移住や長期滞在しようとしている人に何かアドバイスはありますか?

まず、日本と台湾だと物価も給料も違います。日本の給料からしたら台湾の物価はすごく安いけれど、台湾で働くと給料が安いので、けっして物価が安いわけではありません。むしろ高い方です。

日本の給料をもらいながら台湾で暮らすのは、きっと薔薇色ですね。台湾で働くことを考えている人は、しっかり日本に帰って来れる貯金をしてから台湾に移住することをおすすめします。

台湾はキレイで 食べ物も安くて美味しいから、とっても住みやすいところです。人がフレンドリーで、親しみやすい。中国語が喋れなくても、あまり苦労することはないし、日本人に対して好印象なので、良くしてもらえます。何より台湾は安心できる、とてもいい場所だと思います。

台湾はとても好印象。でも実際に住んで触れてみないと分からないことはたくさんあります。

今回Aさんのお話をお伺いして、思ったのはやはり台湾は親近感があるといえども、日本とは違う価値観で人々が生活しているということ。旅を通して、その土地の人たちがどういう感覚や価値観で生きているかを実際に触れて知ることは、人生においてとても大切なことだと思います。

ぜひ皆さんも台湾に行って、その文化に触れてみてくださいね。

[Photos by shutterstock]

PROFILE

小秀 (秀ちゃん)

shyuchan ライター

台湾人を両親にもち、日本生まれ日本育ち。中華学校で学び、卒業し社会人になると、台湾の文化にふれる機会がなく、中国語もすっかり忘れてしまいました。そんな僕がはじめて1人で台湾旅行に行くことを決心!一人旅を通して台湾で出会った人々や食に魅了され、沢山の人に台湾の素晴らしさを広めるため台湾に関する記事を書く。

台湾人を両親にもち、日本生まれ日本育ち。中華学校で学び、卒業し社会人になると、台湾の文化にふれる機会がなく、中国語もすっかり忘れてしまいました。そんな僕がはじめて1人で台湾旅行に行くことを決心!一人旅を通して台湾で出会った人々や食に魅了され、沢山の人に台湾の素晴らしさを広めるため台湾に関する記事を書く。

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