地球1周以上の距離を走行!1000万円以上の運賃がかかった世界最長のタクシー旅行とは【旅に関する面白いギネス記録】

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Mar 18th, 2023

1955年に書籍から始まった「ギネス世界記録」。人間が達成した記録や、自然界で起きた「世界一」など、さまざまな世界記録を認定・登録しています。その中から、旅行に関するギネス世界記録を紹介していきます。今回は、旅先の移動に欠かせないタクシーの世界一を紹介します。

地球のイメージ
 


 

6万9,716.12kmのタクシー移動

ロンドンタクシー1
Monkey Business Images / Shutterstock.com

皆さんの人生の中で、最も長い距離を走った、あるいは、運賃の支払いが最も高くなったタクシー利用といえば、いつ・どこの乗車になりますか?

筆者には、大した思い出がありません。高額でも、5,000円くらいだったと記憶していますが、読者の中には数万円、場合によっては数十万円の運賃を支払った経験を持った人もきっといるはずです。

しかし、世界はもっと広い様子。ギネス世界記録に現在も載っている「タクシーでの最長旅行(Longest journey by taxi)」は、その移動距離が6万9,716.12kmに達しています。地球1周が約4万kmですから、それ以上の距離をタクシーで移動した計算になります。

それだけ走れば、費用も大変な額になります。記録が更新された当時、このニュースを取り上げたBBCの報道によると、運賃の総額は7万9,006.80ポンドに達したといいます。日本円にすると約1,277万3,936円です。

意外に、安いといえば安い運賃ですが、高級外車や地方の中古住宅を買えるような金額ですから、普段のタクシー運賃とはケタ違いとはいえそうですね。

4大陸・50カ国以上の旅でトラブルも続出

ロンドンタクシー2
Tanic Huangteerakul / Shutterstock.com

世界最長のタクシー移動にチャレンジした人は、当時20代のイギリス人3人でした。車両は、あの有名なロンドンのブラックキャブを使用します。

最初は、ロンドンからシドニーまでタクシーで移動する予定だったそうです。それだけでもすごい話ですが結局は、15カ月間の行程で4大陸を移動し、50カ国以上を通過したとの話。

当然、楽な旅にはなりませんでした。車のタイヤがパンクし、窓ガラスが割れ、ラジエーターにトラブルが発生し、エンジンのオーバーヒートなどもあったそう。

車だけではありません。スパイと間違われて秘密警察にモスクワで逮捕されたり、イランでは国外追放されたり、多くの困難が訪れます。特に、イラン・パキスタン・インド辺りの通過が最も困難だったと、本人たちが取材に応えています。

このチャレンジでは、ヒマラヤを越えたり、中国西部の青海省で標高5,225.4m地点を通過したりと、普通の人が死ぬまでに経験できないような瞬間もいっぱいあったようです。

人とは違う、とっておきの旅がしたいと思ったら、せっかくなので、ギネス世界記録を調べて、その記録を更新しに行くくらい突き抜けて予定を組んでみると、人生の財産になるような旅が楽しめるかもしれませんね。

[参考]
That’s a fare trek, lads: Pals go round the world in black cab… running up £80k on the meter – Mirror
£80,000 fare for the world’s longest taxi journey‎ – Guinness World Records
Three Brits Broke Guinness World Record for Longest Taxi Journey – abc
Black cab trio set longest taxi journey world record – BBC

[All photos by Shutterstock.com]

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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