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第3回「王様と自動車整備工、二足のわらじを履く部族王」
第4回「イスラム圏では、披露宴は男女別々に行う!?」
第2回目は、イギリスのお話。
以前、イギリスのスピリチュアル・スポットであるグラストンベリーの記事にも書きましたが、イギリス人は神秘的なものが大好き! オカルト的なものや、幽霊も「あるもの」と自然に受け入れられています。
日本人も同じ傾向にあるとは思うのですが、そんな我々が見ても「えっ!?」と思ってしまうような世にも奇妙なイギリスの保険をご紹介したいと思います。
UFOにさらわれた時のための保険
ロンドンを拠点とする保険会社GRIP(Goodfellow Rebecca Ingrams Pearson)が販売しているのは、なんと「UFOにさらわれた時のための保険」。年間の保険料は100ポンド(2016年4月現在1ポンド約155円)で、2000年の数字ではありますが3万7000人の加入者がいるのだとか。
これにより、保険会社は約400万ポンド(約6億2000万円)の利益を得ていることになります。こういう保険を販売する企業にも驚きますが、実際に加入してお金を支払う人がいることにも驚きます!
けれど当然のこととはいえ、保険加入者が「宇宙人にさらわれた!」と主張しても保険金を受け取るまでには様々な関門があります。「うそ発見器」のテストを通過したり目撃者の証言なども必要になるのだとか。
幽霊が出た時のための保険
UFOのみならず、幽霊に脅かされたときのための保険も存在するのだとか。ウルトラヴァイオレット(Ultraviolet)という会社の幽霊保険は、アメリカの加入者が超常現象によって死亡したと認められ100万ポンドが支払われたこともあるといいます。
さらにこんなエピソードも。東イングランドのローストフト(Lowestoft)という街にある小さなホテル「The Royal Falcon Hotel」のオーナーは、度重なる超常現象に悩まされていました。築500年のこのホテルは、かつて女学校として使われていたことがあります。その際そこで働いていた僧侶が女生徒(教師という説もあり)との密会を咎められ、自殺してしまったという経緯があるのだとか。
その僧侶と思われる霊が特にホテルのバーに影響を及ぼし、バーのグラスが浮いたり壊されたりするのを実際に目撃し、保険加入を決心したといいます。宿泊客やスタッフが怪我をしたり死亡した場合、最大100万ポンドが支払われるプレミアムタイプを選び、年間保険料は500ポンド(約7万7000円)。なかなかの負担額なので、ホテルオーナーが深刻に悩んでいることがうかがえます。
ちなみにTripAdvisorで宿泊客のコメントを見る限り、特に幽霊に遭遇した人はいないよう。これからも、何事もなくホテルを営業できるといいですね。
狼男や吸血鬼に襲われた時の保険
欧州起源のモンスター、狼男や吸血鬼は人を襲うだけではなく、襲われて噛まれた人もモンスター化してしまうことで知られています。そのモンスターたちに襲われることを心配する人たちの保険まで存在するというのだから驚きます。その保険を販売しているのは、ロンドンに本社のある保険会社のロイズ(Lloyds)。ホームページによると、6万人もの人が保険に加入しているのだとか。
ちなみに、このロイズは先ほどご紹介した「UFOにさらわれた時のための保険」も販売しているので、まさに「世にも奇妙な保険会社」と言ってもいいのではないでしょうか。
備えあれば憂いなしとはよく言いますが、こういう超常現象にはあまり過剰に気をもまずに生活できたらいいですね。
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