【台湾夜市の世界】ミシュランにも選ばれた胡椒餅は必食!台北「饒河街観光夜市」

Posted by: 石黒アツシ

掲載日: Sep 15th, 2023

コロナ禍を経て、以前のように気軽に旅できるようになった台湾。台北から、基隆、花蓮、嘉儀、台中、そして台北に戻るという5泊6日の旅に出て、各地の夜市を訪ねて、各地のおいしいものを食べ歩きました。まず最初は、台北の饒河街夜市(じょうががいよいち)です。ミシュランガイド台北のビブグルマンにも掲載された「福州世祖胡椒餅」は必食!


 


 

饒河街夜市のローカルな熱気に盛り上がります!

台北で夜市と言えば「士林夜市」が、そのスケールと盛り上がりでダントツの知名度ですが、「饒河街夜市(じょうががいよいち)」(または「饒河街観光夜市」)もまた、なかなか熱気あふれる夜市です。饒河街という通りにあり、全長600mに渡って数百件もの店舗や屋台が並びます。観光客も多いのですが、地元の人たちも多く集まり、そのお目当てはやっぱりグルメです。

饒河街夜市の最寄り駅は、台北捷運松山新店線(台北MRT)と、台鉄の「松山駅」。台北の中心地の北東部に位置し、市内どこからでもアクセスがいい場所です。

駅を出るとすぐに目に飛び込んでくるのが「松山慈祐宮」という寺院。夜になるとライトアップされて、豪華な装飾をまとった姿が浮かび上がります。

まずはミシュランにも選ばれた「胡椒餅」をいただきます!

台湾にもミシュランガイドがありますが、そのビブグルマン「価格以上の満足感が得られる料理を提供する店」のジャンルに連続リストされたこともあるのがこちら、「福州世祖胡椒餅」です。

東西に延びる饒河街夜市の西側のゲートを入ってすぐ、ゲートの下と言ってもいい場所に露店が出ます。カウンターの前には並ぶための列ができていて20名くらいの人たちが行列を作っていました。

豚ひき肉と青ネギを、たっぷりのこしょうで味付けした餡を小麦粉で包みます。その包んだ「餅」を、熱した釜の内側に張り付けて焼いたのが胡椒餅。

この窯が4つ並んでいて、次々と焼きあがっていくので10分ほどしか並びませんでした。

1個60元ですから280円ほど。趣のあるデザインの紙袋に入れて手渡してくれますが、この段階ではかなり熱いのでちょっと冷まさないとやけどしそうです。

表面にはたっぷりの白ゴマが振ってあって、香ばしい焼き目もついています。お店のそばの路上でパクっといただきました。

割ってみると肉餡がたっぷり。肉汁も滴ります。がしかし、まだまだ熱い! 口の中をやけどしないよう注意しながら、はふはふと食べます。表面はカリッと焼きあがっていて香ばしい。

さて、このお店の名前の「福州」は、実は中国本土の福建省にある市の名前。胡椒餅はそこからやってきた移民が持ち込んだものだそうです。こちらの本店以外にも、士林店、重慶店があります。

以前紹介した東京でも食べれる本格的においしい胡椒餅のお店「四谷一餅堂」の情報はこちらです!
 


 

グルメ好きにはたまらないおいしいものパラダイス!

さぁ、それでは他の店を覗いていきましょう。

真っ赤な看板に「蚵仔包」と書かれているこちら、「蚵仔」は牡蠣なので、肉まんならぬ「牡蠣まん」ということになります。小麦粉の生地で牡蠣と卵黄も包みこんでから揚げて作るようです。1個70元なので300円ほど。

「蝦仁包」はエビ、「鮮肉包」は豚肉。それに、牡蠣とエビの2種の具入りのもの、牡蠣、エビ、豚肉全部入りもあります。これ、今までに見たことがなかった「揚げ饅」ですね。これからさらに人気が出そうな気がします。

こちらはおなじみ「香腸」、台湾の腸詰です。屋台では丸ごと焼いたものを丸ごと串に刺したりしてくれます。ちょっと甘みがあって、台湾風の香辛料が入っています。切らずに、串に刺したものをそのままパクパクと食べるのは、日本で食べるフランクソーセージと同じ要領ですね。

「排骨炸」は、「排骨」骨付きのリブ肉を揚げたもの。骨から出るうまみも少し辛味のある衣と相まってしっかりとした味です。

「鶏腿捲」は鶏モモをロール状にしたものを焼いたもの。以前にはあまり見たことがなかったように思います。

豚、鶏に続きこちらは牛肉。「牛筋」、「牛肚(胃)」、「牛腱(すね」」の煮込みです。大きな寸胴でぐつぐつと煮込まれています。

こちらは牛リブ肉を串焼きにしてくれるお店。胡椒が効いた肉の焼ける香りが漂います。

海鮮もあります。いかの丸焼きは、開きにしたものをたれをつけて焼いてくれます。

海鮮と言えば寿司。日本丸というお寿司屋さんです。サーモン、まぐろ、エビといった馴染みのあるネタも並んでいました。

各地の夜市でも見かけるのがエリンギ焼。たれをつけて焼いています。

スィーツもいろいろありますが、おすすめは「地瓜球」。さつまいもボールです。ペーストにしたさつまいもを使っていますが、ふっくらと揚がっていてとても食べやすい。

さすがフルーツ大国の台湾ということで、新鮮なジュースもバラエティ豊か。その場に並んでいる新鮮なフルーツを絞ってくれるので、ヘルシーです。

さて、おすすめのドリンクは「甘蔗汁」サトウキビの生絞りジュースです。優しい甘みが疲れをとってくれて、体の熱も冷ましてくれます。

夜市には、洋服や靴などの日用品のお店も出ていますが、屋外ゲーセンもあります。こちらではグルメ屋台の隣に下着のお店、その前の通りにはスマートボールのような子ども用の玩具も並んでいました。こんな風に混沌としているのも楽しいのが夜市ですね。

次は台北から東へ向かい、港町基隆の夜市に行ってきます!
 

饒河街夜市
住所:105台灣台北市松山區饒河街
営業時間:月~日 17:00~24:00 (店により異なる)

 
※店舗や時期により商品の仕様や品揃え、価格が変わる可能性がありますので、ご注意ください。
※店舗営業については最新情報をご確認ください。
[All photos by Atsushi Ishiguro]
 


 

PROFILE

石黒アツシ

Atsushi Ishiguro ライター&フォトグラファー

旅するフードフォトグラファーです。そして、食生活について考えて、レシピを開発して料理もします。「おいしいものをおいしく伝えたい」をテーマに、世界のおいしいものを食べ歩き、写真におさめて、日本で再現し、みなさんと一緒に食べたいというのが、私のビジョンです。

旅するフードフォトグラファーです。そして、食生活について考えて、レシピを開発して料理もします。「おいしいものをおいしく伝えたい」をテーマに、世界のおいしいものを食べ歩き、写真におさめて、日本で再現し、みなさんと一緒に食べたいというのが、私のビジョンです。

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