現在日本のワーキングホリデー協定国は16ヵ国。オーストラリア、ニュージーランドなどは古くからの協定国のためよく知られていますが、近年増加が目覚ましいのがヨーロッパ諸国。
2015年にポーランドとポルトガル、2016年にはスロバキアとオーストリアのあいだにも協定が結ばれました。
そこで、近年新たにワーキングホリデー協定国となったヨーロッパ4か国の魅力をご紹介しましょう。
ポーランド

ヨーロッパの中央部に位置し、地理的にも文化的にも、東西ヨーロッパの架け橋となってきたポーランド。ショパンやキュリー夫人をはじめ、数々の偉人を輩出してきた学問と芸術の国でもあります。
「平原」という意味をもつ国名の通り、見渡す限りの大平原や、バルト海の海岸、氷河時代からの湖水地帯など、手つかずの美しい自然が広がっています。

ポーランドの魅力は、自然だけにとどまりません。ポーランド各地に点在する、おとぎ話に出てくるような中世の街々は感動的な美しさ。負の世界遺産、アウシュビッツ強制収容所をはじめ、数々の歴史の舞台となった場所も残されており、歴史を学び、肌で感じたい人にもぴったりです。
1919年にポーランドが独立を果たした当時、シベリアで厳しい生活を余儀なくされていたポーランドの孤児たちを日本が助けたこともあって、日本に好感を抱いている人も少なくないポーランドは、穴場的な滞在先といえるかもしれません。
ヨーロッパのなかでは物価が安く、ワーキングホリデー中の滞在費を抑えられるのも嬉しいところ。先進国ヨーロッパとは違った素朴な表情を残すポーランドなら、美しい風景に触れながら穏やかな生活が体験できることでしょう。
ポルトガル

ユーラシア大陸最西端に位置するポルトガル。1543年にポルトガル人が日本に鉄砲を伝えて以来、「遥かなる隣人」とでも呼ぶべき、日本とのつながりの深い国です。
南北に長い国土をもつことから、地域によって異なるものの、温暖で太陽に恵まれた気候で知られています。現在日本とワーキングホリデー協定を結んでいるヨーロッパの国のなかでは、「もっとも天気のいい国」といえるでしょう。
異国の人や文化にも寛容で、親切でフレンドリーな人が多いポルトガル人。一方で、遠慮や謙遜といった、日本人に近い気質も持ちあわせているといわれています。のんびりとしたポルトガルの人々のペースに慣れてしまえば、独特のおおらかさが心地よくなってくるはず。

ポルトガルを語るうえで欠かせないのが、ポルトガルを象徴する「サウダーデ(Saudade)」という言葉。よく「哀愁の国ポルトガル」と表現されますが、「サウダーデ」には、哀愁だけでなく、郷愁や憧憬、希望など、ひとつの単語では表現しきれない多様で複雑なニュアンスが含まれます。それは、日本人が抱く「切なさ」や「懐かしさ」とどこか通じるものがあるのかもしれません。
ポルト歴史地区やリスボンのジェロニモス修道院、シントラの文化的景観をはじめ、世界遺産や魅力ある街々、美しい自然景観が各地に点在するポルトガルは旅情を掻き立てる風景に満ちています。そんなポルトガルならきっと、「去りがたい」と思えるほど心地いい場所と仲間を見つけることができるはずです。
「流行の波はもうすぐそこまで!いまポルトガルに行くべき6つの理由」でもその魅力を紹介しましたが、今もっとも注目されている国のひとつともいえるでしょう。

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Haruna ライター
和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。
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