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鹿児島発「丸干しオイル漬け」で料理の旅【久世福でご当地食べ歩かない旅10】

Posted by: 石黒アツシ
掲載日: Apr 14th, 2022.

全国津々浦々、さまざまな「絶品ご当地グルメ」が私たちを楽しませてくれますよね。とはいえ、まだまだ旅行にも出かけにくいのも事実…。でもご安心を! 全国選りすぐりの絶品が自宅にいながらにしてお取り寄せできちゃうサイト「旅する久世福e商店」(通称「たびふく」)が、私たちの旅欲求を満たしてくれるかもしれません。ということで、この連載では、ご当地の銘品や特産品に目がない「旅行家・食事家・写真家」の石黒アツシが、実際にお取り寄せしてその味を確かめてみますよ。10回目は鹿児島県阿久根市「下園薩男商店」の「旅する丸干し4本セット」です。一体どんな味わいなのでしょうか?

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旅する丸干し


美しい海と山に囲まれた自然豊かな鹿児島県阿久根市

今回、産地直送の味を自宅に届けてもらえるWEBサイト「旅する久世福e商店」でお取り寄せしたグルメは、鹿児島県阿久根市にある「下園薩男商店」の「旅する丸干し4本セット」(3,456 円・税込)です。

丸干しはウルメイワシのおなかを開かずに、そのまま干した干物ですね。大きなウルメイワシは「目刺し」にされ、小型のものだと煮干しにもなりますが、今回は、ウルメイワシの丸干しのオイル漬けの4点セットです。

さて、まずは鹿児島県の北西部に位置し、古来より海・陸交通の要衝として海運業・商業などが栄えてきた阿久根市の観光地や名産品をチェックしておきましょう。

  • 【渦潮】日本三大急潮のひとつ、阿久根と長島の間の海峡「黒之瀬戸」では渦潮が見られ、うずしお展望所も
  • 【阿久根大島】薩摩の国でもっとも風光明媚な場所として知られ、快水浴場100選にも。野生の鹿が120頭ほど棲息する
  • 【ひまわり】尻無区では、夏になると約5,000平方メートルにわたって咲き誇る
  • 【焼酎】鹿児島といえば芋焼酎。阿久根には焼酎醸造所がいくつかあり、ブランド・品の種類が豊富
  • 「旅する」ってどういう丸干しなんでしょうか?

    海外から届いた小包のようなパッケージ

    旅する丸干し

    自宅に届いたのがこちらのパッケージ。消印のように「下園薩男商店」とデザインされています。そして「FRAGILE」(割れ物注意)と英字でプリントされていて、まるで海外から届いた小包のような雰囲気です。

    【今回のお取り寄せグルメ】
    旅する丸干し4本セット
    価格:3,456 円(税込・送料別)
    >>>https://marusatsu.kuzefuku-arcade.jp/?page_id=13&eci_product=193178

    旅する丸干し

    パッケージを開けると4つのボトルが並んでいます。

  • 阿久根プレーン【ボンタンエッセンス】
  • 南イタリア風【ドライトマト・ガーリック】
  • プロヴァンス風【オリーブ・ハーブ】
  • マドラス風【カレー・ミックスビーンズ】
  • 商品名の「旅する」の意味は、「まるで日本の丸干しが世界をわたり歩いているような『旅する丸干し』」ということだそうです。

    風味づけされたオイルと具材を囲む丸干し

    「マドラス風」のキャップを取ってのぞいてみました。ぎっしりと丸干しが並んでいて、真ん中にはミックスビーンズが。スパイシーな香りがしてきました。

    ウルメイワシを漢字で書けば「潤目鰯」。うるうるとした大きな目が特徴です。鹿児島県阿久根市には老舗の干物屋さんがたくさん残っているそうで、漁師たちは朝方4時から6時にウルメイワシを獲って港に戻ります。そのウルメイワシは、おなかの中にエサが残っていないので苦みが少なく、食べやすい丸干しになるんだそうです。

    旅する丸干し

    すべてのボトルを開けてみました。「阿久根プレーン」はボンタンオイルで風味付けされていて、丸干し以外の具は入っていません。真ん中まで丸干しが入っていました。「南イタリア風」にはドライトマト・ガーリック、「プロヴァンス風」にはオリーブ、「マドラス風」にはミックスビーンズと唐辛子が、ぐるりと丸干しに囲まれた真ん中に入っています。それぞれのオイルは、各地の特徴の味となるように風味付けされています。ちなみに頭部は落とされています。

    それぞれの特徴を生かした「楽しみ方」

    では順番にいただいてみましょう。下園薩男商店の公式サイトにはそれぞれの商品の「楽しみ方」が掲載されていて、いろんな食べ方が紹介されています。今回はTABIZINEオリジナルの食べ方でご紹介しますね。

    阿久根プレーン【ボンタンエッセンス】で蕎麦!

    阿久根プレーン

    「阿久根プレーン」にはボンタンエッセンスで風味がついています。それにしてもこの美しく光るウルメイワシ。見た目にもおいしそうでかっこいいですよね。ボンタンは直径20cmにもなる大きな柑橘類の果物。阿久根市の特産品のひとつです。

    シンプルなタイプということで和食にしました。そういえばニシンそばってあったなということで蕎麦にします。

    茹でたそばに、白出汁と阿久根プレーンのボトルのオイルを大さじ1ずつを合わせたものをかけて、たたいた梅干し、大葉に海苔をのせて、阿久根プレーンを縦に割ったものをトッピング。

    おいしいです! 出汁にオイルを加えて混ぜているので、出汁の風味がさらにプラスされ、オイル分と乳化して麺に絡みやすくなりました。丸干しはウルメイワシの旨味がしっかり楽しめるのに、苦みも、青臭さも感じられません。それに、このサイズなら麺と一緒に箸で取って口に運べてちょうどいい。これから暖かくなる季節にリピートしたい一品になりました。

    南イタリア風【ドライトマト・ガーリック】

    南イタリア風

    イタリア料理といえばパスタやピザが思い浮かびます。直火やオーブンで焼くオムレツ「フリッタータ」もそのひとつ。「南イタリア風」にはドライトマトとガーリックという、イタリア料理に欠かせない食材も入っているので、これは本格的なフリッタータができそうです。

    小さめの丸い耐熱皿で、たまご2個分で作りました。割ってよく混ぜたたまごにバジル、ブラックペッパー、大さじ1杯分の唐辛子のスパイスが効いたオイルを加えて、塩・こしょうを少々。南イタリア風の丸干しをぶつ切りにして一緒にしたら、オイルを塗った耐熱皿に入れて180℃のオーブンで20分焼きます。

    オイルのおかげでふっくらと仕上がり、さらに、おいしいイタリアの味付けも完璧に。丸干しの食感とふんわりのたまごの食感のコントラストも絶妙でした。これはワインと合わせる前菜にしてもいいかもしれません。

    プロヴァンス風【オリーブ・ハーブ】で新じゃがのグリル

    プロヴァンス風

    プロヴァンスはフランス南東の地中海に面した地方。ブイヤベースやニース風サラダ、ラタトゥイユなど、海の幸に野菜もおいしい料理が有名です。

    さて、「プロヴァンス風」に入っている材料を見てみると、タイム、セージ、フェンネル、ローレル、ローズマリーと、香り良いハーブが並んでいます。これは野菜と一緒にしたらおいしそうです。

    そこで、今が旬の新じゃがに合わせてみました。新じゃが3個を4分の1の大きさに切ったら、プロヴァンス風のオイル大さじ1を全体に絡めて、180℃のオーブンで30分焼きます。取り出して、絡めたときに残っていたオイルをまた絡めて、軽く塩・コショウ。たてに切った丸干しと、ボトルのオリーブを合わせたら出来上がりです。

    丸干しですから、水分が出てこないのがいいんです。香ばしく焼けた新じゃがが、ハーブの香りをまとって、そこにやはり香り深い丸干しですからいうことありません。

    マドラス風【カレー・ミックスビーンズ】でビリヤニ風

    マドラス風

    「マドラス風」は、丸干しがガラムマサラ等スパイシーな香辛料、唐辛子、黒こしょう入りのオイルに浸かっていて、ミックスビーンズが入っています。そういえば、スリランカでは魚のカレーがよく食べられていますよね。そこでご飯と一緒に炒めてビリヤニ風にしてみました。

    タマネギのみじん切り8分の1個分を、マドラス風のオイル大さじ1で炒めます。透明になったら、ぶつ切りにした丸干しを加えて、茶碗に軽く1杯分のご飯も加えて炒めます。あとは塩・コショウを少々。これでうまくできるかと半信半疑だったものの、しっかりおいしく仕上がりました。ミックスビーンズと、目玉焼きをトッピングして、パクチーを添えました。

    辛さとスパイスの深みがしっかりついている丸干しとオイルなので、塩・コショウ以外の調味料は不要でした。これはまさにビリヤニです。ご飯を長粒米にするともっと本格的になりますね。

    複合施設「イワシビル」も運営してます!

    ちなみに、下園薩男商店は阿久根市で、1階がショップ&カフェ、2階が丸干しのオイル漬け等の工場、3階がホステル(簡易宿泊施設)という「イワシビル」を運営しています。

    「イワシのようにみんなが集まる場所で美味しい食事を食べて、話をして、ゆっくり休むあなたの旅のスタート地点。」が、イワシビルのコンセプトだそう。「旅する丸干し」を食べて、阿久根への旅を計画してみるのも楽しそうです。

    [All photos by Atsushi Ishiguro]

    石黒アツシ

    Atsushi Ishiguro ライター&フォトグラファー
    旅するフードフォトグラファーです。そして、食生活について考えて、レシピを開発して料理もします。「おいしいものをおいしく伝えたい」をテーマに、世界のおいしいものを食べ歩き、写真におさめて、日本で再現し、みなさんと一緒に食べたいというのが、私のビジョンです。


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