1:緊張感が足りず、油断しすぎている
先述の動画には外国人に「若い日本人旅行者の印象は?」とインタビューをするパートがあります。その中でマイクを向けられた外国人が「日本人の若い観光客は警戒心がなさすぎる」と指摘してくれています。
歩道の真ん中で地図やガイドブックを見ながらうろうろしたり、手荷物に注意を払っていなかったり、平気で夜に出歩いたり、現地の人を信用しすぎたり。どの行動も油断しすぎていると見られているようです。
一般の人にすらそう見られているのですから、犯罪者からすれば格好のターゲット。海外でも通用する防犯意識を、日本で暮らしているときから練習して身につけたいですね。
そうすれば身の回りを警戒するという不慣れな時間が長く続いても疲れにくくなりますし、緊張の糸も途切れにくくなるはず。
2:現金を大量に持ち歩く、財布を人前で堂々と見せてしまう
次はお金の話。こちらも先ほどの動画で外国人が答えていますが、「キャッシュを平気で持ち歩く(のは変)」といった声を寄せていました。
旅となると、いつも以上に所有する現金は大きくなりがち。そのキャッシュを平気で持ち歩き、さらには人前で財布を堂々と開いてしまうなどの行為は、トラブルの引き金になると外務省からも指摘されています。
全ての現金を持ち歩かず、ホテルの金庫に残しておくなど、現金の分散化はやはり必須ですよね。またホテルからの移動中もすぐに使う分をポケットに入れ、残りは財布とともにバッグの奥の方に入れておくなど、お金の持ち方を工夫したいですね。
3:世間に揉まれた厳しさや貫禄がない
日本人は海外に行くとすごく若く見られますよね? 筆者も30歳のころに20歳と間違えられた残念な経験があります。
例えば発展途上国に暮らす同世代の人と比べて、一般的に甘やかされた環境で育っている日本人は、世間に揉まれた厳しさや貫禄がなく「子ども」に見られてしまうのですね。
もちろん、日本は急いで自立を求められるような社会にもなっていないのですが、商魂たくましい地元民向けのマーケットなどへ好奇心だけで繰り出してしまえば、お金を巻き上げられてしまう恐れも・・・。
「自分は大丈夫」などと根拠のない自信を持ってしまいがちですが、危ない場所にはやはり近づかない方が無難なのですね。
4:過度な好奇心で、初めて会った人と寝食をともにしてしまう
筆者も何度か経験がありますので偉そうには書けないと先に断っておきます。
ただ、一部の日本人の若者は頭から人を信用してしまう上に、過度な好奇心が勝ってしまうため、初めて会った現地の人と食事をしたり、家に行ったりしてしまうそう。
偶然知り合った人と寝食をともにする旅は、ものすごく楽しい一方でトラブルの原因にもなります。
ちょっと逆から考えてみれば分かるのですが、日本に来た外国人旅行者に対して、成り行きから「食事をご馳走しよう」と誘い掛けても、普通は笑顔で断られます。
見知らぬ外国人と旅先で簡単に寝食をともにするなど、国際的な常識ではありえないのですね。
5:優柔不断で「ノー」と言えない
そのような環境に育った日本人だからか、優柔不断できっぱりと「ノー」と断る強さがないとも指摘されています。
違法のタクシーに客引きされたり、空港で突然「荷物を運んでくれないか?」などと声を掛けらても、「ノー」と答えられず、あいまいな態度で笑ってごまかそうとしてしまいがち・・・。その優柔不断さが、さらにつけこまれる原因になります。
以上が海外で目立ってしまう日本人旅行者の言動や姿。自戒を込めてまとめました。十分に注意したいですね。
[なぜ君がねらわれるのか – 外務省 海外安全ホームページ ] [All photos from shutterstock ]
Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター
翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(
https://hokuroku.media/ )創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。
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