日本人の旅先として定番大人気の台湾。台湾を初めて訪れる人が目指すのは台北と九份ですが、近さ、手軽さ、居心地の良さから、台湾には一度行くと何度も訪れたくなる魅力があります。
九州よりもやや小さい島でありながら、町あり自然ありの台湾には見どころがいっぱい。「台北と九份にはもう行った!」という台湾旅行のリピーターにおすすめしたい、8つの観光地をご紹介します。
平渓線
台北から日帰りで乗車できるローカル線が平渓線。ガタゴトと走る列車はノスタルジックなムード満点です。沿線にはいくつかの見どころがあるので、一日乗車券を購入して、途中下車をしながらのんびりと鉄道旅を楽しむのがおすすめ。
(C)Haruna Akamatsu
平渓線最大の見どころのひとつが、レトロな老街(旧市街)のある十分。願い事を書いたランタンを飛ばす天燈上げが名物で、商店街すれすれを列車が走る光景も見もの。
十分駅から30分ほど歩いたところには、「台湾のナイアガラ」と呼ばれる十分瀑布もあり、時間に余裕があれば軽いハイキングを楽しむのもいいでしょう。
平渓線沿線の猴硐(ホウトン)は、CNNが世界6大猫スポットに選んだ台湾の猫村。小さな町には100匹以上の猫が暮らしているといい、あちこちで猫に出会えるのはもちろんのこと、猫のアートや猫のパイナップルケーキなど、町全体で猫ざんまい。猫好きにとってはたまらないひとときになるはずです。
十分や猴硐(ホウトン)について詳しくは、『台湾の江ノ電!?台北近郊のローカル線・平渓線でノスタルジックさんぽ』『世界6大猫スポット、台湾の猫村「猴硐(ホウトン)」で可愛いを見つける旅』をどうぞ!
台中
文字通り台湾中部に位置する台湾第3の都市が、台中。台北や台南に比べると、観光地としてはやや存在感の薄い町でしたが、近年歴史ある建物を改装したリノベーションスポットが続々と誕生し、注目を浴びています。
(C)Haruna Akamatsu
そんな台中で人気を集めているのが、医院を改装したスイーツショップ「宮原眼科」。レトロ&ゴージャスな空間は、店内に入ってきたお客さんが口々に「すごい!」と感嘆の声をもらすほど。芸術的なパッケージに入ったパイナップルケーキは台湾みやげにぴったりです。
(C)Haruna Akamatsu
台中郊外にある極彩色の村「彩虹眷村」も必見。黄おじいさんが84歳のときから一人で描き始めたというカラフルでキュートな壁画は、見ているだけで元気をもらえます。
「宮原眼科」や「彩虹眷村」について詳しくは、『「レトロ可愛い」に夢中!今知りたい台中のリノベーションスポット4選』『【台湾】カラフルな台中の「虹の村」、描いた理由は「退屈だから」』をチェックしてくださいね。
鹿港
台中から日帰りで行ける鹿港は、かつて貿易港として栄えた歴史ある町。1591年建造の天后宮は、台湾初の媽祖廟で、今でも毎日多くの参拝者が訪れます。
レンガ造りの邸宅が数多く残る老街は台湾でも有数の趣ある旧市街。歩くだけでタイムスリップした気分になれる、台中とは別世界の風景が広がります。
ノスタルジックな旧市街に加え、肉まんや牡蠣オムレツなどの小吃(軽食)も鹿港の名物。B級グルメを片手に老街を散策するのも粋なものです。
日月潭
台湾中部に位置する風光明媚なレイクリゾートが日月潭。総面積793ヘクタールのダム湖で、エメラルドグリーンの湖面と、周囲の山が織り成す風景は絵のような美しさです。
台湾最大の淡水湖を楽しむには、レンタサイクルが最適。澄んだ湖面を眺めながらのサイクリングは、日ごろのストレスも洗い流してくれますよ。
ロープウェーから眺める山と湖の絶景も必見。山の上には台湾最大の原住民パーク「九族文化村」もあり、台湾原住民14部族の文化にも触れられます。
阿里山
台湾中部にある阿里山は、台湾最高峰の玉山の西に連なる山々の総称。台湾の雄大な自然に触れられる山岳リゾートとして人気を集めています。
世界三大山岳鉄道のひとつに数えられる阿里山森林鉄道は、阿里山観光の目玉のひとつ。深い森を縫って走る列車旅は、鉄道ファンならずとも特別な体験です。
祝山の展望台から見るご来光や、樹齢1500年以上の木々が伸びる神秘的な森も、阿里山の見どころ。たっぷりと自然に触れてパワーチャージをするなら、阿里山に宿泊して、じっくりと歩いてはいかがでしょうか。
太魯閣
台湾東部に位置する太魯閣は、台湾を代表する景勝地。峡谷一帯が国立公園に指定されており、垂直に切り立った断崖の底をターコイズブルーの川が流れる光景は息を吞むほどの迫力です。
浸食によってできた無数の穴がツバメの巣のように見えるといわれる燕子口や、祠の下から湧き水が勢いよく流れる長春祠など、自然が生み出したダイナミックな風景の数々は圧巻。一日かけてゆっくりと歩いてみましょう。
台南
台湾南部の都市、台南は「台湾の京都」とも呼ばれる古都。台湾で最も早く拓かれた町で、かつては政治の中心でもありました。町のあちこちに歴史的建造物が点在する台南の町は、台北よりもずっとのんびりとしていて、「台北より居心地がいい」と言う人も少なくありません。
古都台南のなかでも特に歴史のあるエリアが、安平地区。オランダ人が築いた城塞「安平古堡」や、ガジュマルの木が倉庫を覆う光景が「ラピュタの世界を思わせる」と話題の「安平樹屋」など、長い歴史に裏打ちされたユニークな建造物が点在。台湾最古の商店街がある、昔なつかしい老街も見逃せません。
さらに、台南は美食の都として有名。台南でしか食べられない名物グルメを求めて、台北の人々もわざわざやってくるというほどです。屋台や食堂をはしごして、タンヅーメンやシチュートーストといったバラエティ豊かな小吃を楽しんでください。
台南について知りたい人は、『【台湾】台南1日観光はこれだ!歴史とグルメを満喫できる欲張りモデルプラン』『台北から日帰りもOK。台湾の古都、台南で地元グルメ三昧!』『次に行きたい台湾の街、今大注目の台南7つの魅力。実はアクセス便利!』などもご覧ください。
高雄
台湾南部の沿岸に位置する第2の都市、高雄。日本から複数のLCC(格安航空会社)が就航しており、アクセスも良好。台北着・高雄発で台湾を縦断するルートを組んだり、高雄発着で台湾南部をじっくり旅するのもいいでしょう。
(C)Haruna Akamatsu
近年の高雄の人気観光スポットといえば、駁二藝術特区。高雄港に近いかつての倉庫群や鉄道の跡地が、新進気鋭の芸術家たちによってホットなアートスポットに生まれ変わりました。
カラフルなオブジェがあちこちに点在しているのみならず、古い倉庫を改装したおしゃれな雑貨ショップやギャラリーが並び、ただ歩くだけでも楽しめます。
高雄を象徴する古くからの観光名所、蓮池潭にも足を延ばして。2つの塔を背にして並ぶ虎と龍の像はインパクト抜群で、龍の口から入って虎の口から出ると、善人になれるといわれています。
歴史的建造物や古い町並に加え、自然、さらには旬のアートスポットと、多彩な見どころが詰まった台湾。何度訪れても、きっとまた新たな魅力に出会えるはずです。
高雄観光の際は、『【台湾】行って後悔なし!高雄を訪れたら絶対行きたい観光名所7つ』『【台湾・高雄】はじめての高雄はここから!アクセスしやすい観光地・夜市4選』も要チェックです!
[Photos by shutterstock.com]