ネイティブ英語への近道、前置詞を操る!
日本語でも「を」「は」「に」「へ」などの前置詞の微妙な使い方の違いを外国人に説明するのはなかなか大変。英語でも前置詞の細かいニュアンスを理解して、ネイティブのように使い分けるのは簡単ではありません。でも、中にはすんなり理解しやすい、便利な使い方がたくさんあります。今回は、前置詞の中でも比較的イメージしやすく、わかりやすい“On”について、お役立ちフレーズを紹介します。
まずは、基本中の基本!「○○の上にある」という意味の“On”
“On”は「○○の上にある」という意味でもっともよく使われ、ほとんどの“On”の使い方はこの「上にある、乗っている、触っている」ということからイメージしやすいものばかりです。
例)My watch is on the table.(時計はテーブルの上にあります。)
I am on the train. (電車に乗っています。)
「○○しているところ」と現在進行していることを表す“On”
少し紛らわしい使い方として、何かを今現在使っている、行っているという意味も“On”にはあります。例えば、電話機の上に乗ることはありませんが、電話中のときには“On”を使います。
例)He is on the phone.(彼は電話中です。)
「夏休みのキャンプ場の予約そろそろしないと・・・」と一緒に行く予定の友達に言ったところ、次のような返事が返ってきました。
例)Don’t worry, I’m on it!(心配しないで、もう私が取りかかってるから!)
“I’m on it!”の直訳は「私はその上にいる」ですが、決まり文句で「(すでに)取りかかってる、手を打っている」という意味でよく使われます。
継続を表す“On”
“On“には、継続を表すフレーズもいくつかあります。例えば、“Go on”や“Carry on”は“Continue”(続く)とほぼ同じ意味です。
圧倒的に頻繁に会話で使われる“Go on”は「相手に何かを促す、催促する」一言としてよく使われます。
例)何か言いたそうな部下からの話を促すときに、
Go on.(どうぞ、話を続けて。)
差し入れでもらったスイーツがあと1個だけオフィスに残っています。食べたいけど最後の一個だし・・・と躊躇していたら、言われる一言。
Go on.(どうぞ、取ってください。)
「頼っている、依存している」というときに使う“On”
“On”には「頼っている、○○次第」という意味のときにも使われます。
例)We live on rice.(お米を主食にしています。)
I live on my smartphone.(スマートホンがないと生きていけない。)
「おごるよ」という意味で使う“On”
「頼っている」に近い使い方で、“On 〇〇”は「○○に任せる=○○のおごり」という意味でも使われます。
例)誕生日が近い友達とパブに行きました。「何、飲みたい?」と聞いた後、
It’s on me!(私のおごりよ。)
と言うと、とってもナチュラルに聞こえます。
また、レストランなどで食事の最後に、コーヒーや食後酒をサービスでふるまってくれるところも海外ではよくあります。
例)Coffees are on the house.(コーヒーはお店からです。)
“On the house”は決まり文句で「お店からのサービスです」という意味で使われます。
前置詞なんて怖くない! “On”の使い方
日常会話で、決して難しい表現ではなく、知っているとスムーズに伝えられる“On”の使い方をご紹介しました。今後は、ネイティブの方と英語で話す機会があるときには、ぜひ前置詞にも意識してみると、新しい発見があると思います。
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