
「乗せる」の意味

「乗せる」の基本的な意味は、何かの上に置くこと。ものの上や中に、ものや人を置くという意味でよく使います。また、物理的に「置く」動作が伴わない、比喩表現としての「乗せる」もあります。以下がその例です。
・音や調子に合わせる(例:バイオリンの調べに乗せて)
・物事を進める(例:軌道に乗せる)
・参画する(例:その計画に乗る)
・だます(例:口車に乗せる)
・ある手段や経路を使って運ぶ(例:演説を公共の電波に乗せる、販売ルートに乗せる)
【例】
ゲートを開き、搭乗客を飛行機に乗せる。
「載せる」の意味

「載せる」の基本的な意味も、何かの上に置くこと。特に、人ではなくものを置くときと、新聞や雑誌などの刊行物やウェブメディア等に何かを掲載するときに使います。
【例】
新聞に、秋のぶどう狩りツアーの広告を載せた。
「乗せる」と「載せる」の使い分け方

「乗せる」と「載せる」はどちらも「何かの上に置く」という意味がありますが、何をのせるかと、のせる先(何にのせるか)で使い分けます。
「乗せる」は比較的汎用性が高く、人にもものにも使えます。基本的に、迷ったら「乗せる」を使えばいいと考えてOKです。
一方、「載せる」は基本的にものに使います。「資材を載せたトラック」など、「積載」という熟語が当てはまりそうな場合は「載せる」が使えます。もう一つ覚えておきたいのは、雑誌や新聞、ウェブメディアなどに掲載する際は「載せる」を使うということです。この場合は人もものも「載せる」を使います。
毎日ことば
【クイズ】より適切なのはどっち?

【答え】
1→載
2→乗
1の正解は「載」。雑誌に掲載されていたホテルなので、「載」が適切です。
2の正解は「乗」。フェリーに乗るのは人なので、「乗」が適切です。
監修:吉田裕子先生
国語講師。都内大学受験塾・カルチャースクールで講師を務める他、書籍執筆、講演、企業研修、三鷹古典サロン裕泉堂の運営などの活動に取り組んでいる。NHK Eテレ『知恵泉』、NHK‐FM『トーキングウィズ松尾堂』など、テレビ・ラジオにも出演。著書に『大人の語彙力が使える順できちんと身につく本』(かんき出版)や、『大人に必要な読解力が正しく身につく本』(だいわ文庫)など多数。
吉田裕子先生の(株)裕泉堂 公式サイトはこちら

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saori-kumamoto
編集プロダクションと出版社での勤務を経てフリーの編集者・ライターに。ウェブメディア・書籍・雑誌・広報誌などで幅広く活動中。隙あらば航空券をウェブ検索し、旅のプランを練っている旅行好き。自宅に3台のたこ焼き機を所有する関西人。
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