誰にでもなじみのあるHaveという言葉
有名なチョコレート菓子のキャッチフレーズ“Have a break! Have a KitKat!”や、数年前に大流行したキャラクター・ピコ太郎の歌の出だし“I have a pen”のように、Haveという言葉は英語を習ったことのない小さな子どもから、大人まですべての人になじみの深いワードです。
Haveには「持っている」という所持を表す意味がありますが、日常会話ではさまざまな場面で広く使え、もともと知っている単語だからこそ、スマートにすっと使える表現がたくさんあります。
食べる、飲むという意味のHave
「食べる」「飲む」はEatとDrinkですが、話し言葉ではこれらを用いずHaveが使われることが多くあります。
例)I had a big breakfast. (重ための朝ごはんを食べた。)
もともとのHave(持っている)の意味で「大きな朝ごはんを持っていた」と混乱することはないの?と思われる方もいるかもしれませんが、主に過去形と未来形の場合は「食べる」の意味で、現在形の場合のみ「持っている」というふうに理解する人が多いでしょう。
例)I had a chocolate bar. (チョコレートバーを食べた。)
I have a chocolate bar.(チョコレートバーを持っています。)
I’ll have a chocolate bar.(チョコレートバーを食べます。)
する、してみるという意味のHave
Haveには「する、してみる」という意味もあります。
例)Have a shower シャワーをあびる
Have a holiday 休暇を取る
Have a look 見てみる
Have a think 考えてみる
このHave a ○○には「ちょっと○○してみる」と言う気軽なニュアンスもあり、Look at it.(それを見て)よりHave a look at it.(ちょっと見てください)のほうが柔らかい印象に聞こえます。
あるという意味のHave
「○○がある」というときにもHaveが使えます。
例)My apartment has a parking space.(私のアパートには駐車場がある。)
Does this room have an aircon?(この部屋にはエアコンがありますか?)
マストの意味では、Have toが断然自然
Have toでMustと同じく「○○しなければいけない」という意味になります。日本語では「○○はマスト!」とよく使いますが、英語ではHave toが断然自然で、厳しい規則や法律、または子どもを叱るなどの場面などでのみでMustが使われ、それ以外では会話で聞くことは実はあまりありません。
例) I had to wake up early this morning. (今朝は、早く起きなければいけませんでした。)
ニュアンスによっては、ネイティブは微妙ないらいらを表現するときにも、このHave toを使います。
例)She always has to be late for lunch.(彼女はいつもランチに遅れなければならない。=どうして彼女はいつもランチに遅刻してくるんだろ?)
「(自分には理解できないけれど)どうして○○でなければならないの?」というニュアンスがあり、よく思っていない、ネガティブな感情を含む表現です。
「招待してくれてありがとう!」の決まり文句
お友達のおうちでのディナーパーティなどの最後に「今日はどうもありがとう」という意味でいうHaveを使った決まり文句があります。
例)Thank you for having me.
これは「私を持ってくれてありがとう」ではなく「あなたのおうちに私を招いてくれてありがとう」という意味で使われます。海外のトークショーなどでもよく聞くフレーズで、ゲストが司会者に向かって“Thank you for having me.”(あたなのショーに招いてくれてありがとう。)という意味です。
超基本単語だからこそ!使い方が豊富なHave
ごくごく基本的単語だからこそ、使い方が豊富なHaveの便利フレーズをご紹介しました。「食べる」「飲む」「ある」「する」など基本的なことならほとんど使えるHave、これからはいろいろな場面で気軽に使ってみてくださいね。
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