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「返す」と「戻す」の違いって?【正しい日本語解説Vol.28】

Posted by: 熊本沙織
掲載日: Dec 8th, 2022.

社会人になると、新しい言葉を使う機会が増えますよね。使い慣れていない言葉を無理に使い、大事な場面で恥をかいてしまった……。なんていう人も少なくないのでは? そこでTABIZINEでは、知っているようで意外と知らない頻出ワードを徹底解説! 今回は、似ているようで意味が異なる「返す」と「戻す」について、日本語に関する著書も多数手がけている、国語講師の吉田裕子さんに解説してもらいます。

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「返す」の意味


「返す」の意味は、物事や人の状態、場所などを、以前と同じにすること。他にも、以下のような意味があります。

・表を裏にしたり、上を下にしたりと、ものの向きや位置を反対にする(例:ひっくり返す)
・相手に反応する(例:返事、返礼、返報、返答、返歌)
・もう一度、あるいは何度も同じ動作をする(例:繰り返す)

【例】
レンタカーを営業所に返す

「戻す」の意味


「戻す」の意味も、物事や人の状態、場所などを、以前と同じにすること。「返す」に比べて、元通りの場所や通常の状態に持っていく意味が強いのが特徴です。他にも、「食べたものを吐く」という意味もあります。

【例】
一度手に取った商品を棚に戻す

「返す」と「戻す」の使い分け方


「返す」と「戻す」はどちらも「物事や人の状態、場所などを、以前と同じにする」という意味がありますが、どちらを使うか迷ったら、「所有権が移動するか」で判断するという方法があります。

「返す」を使う場合は所有権が移動し、「戻す」を使う場合は所有権が移動しない、と覚えておきましょう。

例えば、雑貨店で商品を一度手に取り、もとにあった場所に置くには「戻す」を使います。商品を購入しない限りその商品の所有権はお店にあるので、「戻す」を使うのです。

一方、購入した商品に不具合があり、その商品を店に返品するときには「返す」を使います。一度購入して自分に所有権が渡ったものを、店に返品・返金してもらうことで所有権が店に渡るので、「返す」を使うのです。

ただし、所有権が移動するかどうかで判断できない場合もあることにも注意してください。

【クイズ】より適切なのはどっち?

【答え】
1→戻
2→返

1の正解は「戻」。所有権が移動しないことや、元の「通常運行」の状態に移行するという意味から考えて、「戻る」が適切です。
2の正解は「返」。「返す」の意味のなかでも「相手に反応する」にあてはまるので、「返す」が適切です。

監修:吉田裕子先生
国語講師。都内大学受験塾・カルチャースクールで講師を務める他、書籍執筆、講演、企業研修、三鷹古典サロン裕泉堂の運営などの活動に取り組んでいる。NHK Eテレ『知恵泉』、NHK‐FM『トーキングウィズ松尾堂』など、テレビ・ラジオにも出演。著書に『大人の語彙力が使える順できちんと身につく本』(かんき出版)や、『大人に必要な読解力が正しく身につく本』(だいわ文庫)など多数。

吉田裕子先生の(株)裕泉堂 公式サイトはこちら

熊本沙織

saori-kumamoto
編集プロダクションと出版社での勤務を経てフリーの編集者・ライターに。ウェブメディア・書籍・雑誌・広報誌などで幅広く活動中。隙あらば航空券をウェブ検索し、旅のプランを練っている旅行好き。自宅に3台のたこ焼き機を所有する関西人。


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