海外での救急医療に備えて知っていると安心な英単語
海外旅行や海外滞在中に不意の事故や病気で、どうしても病院にかかりたいということもあるかもしれません。今回はそんなときに、これだけは知っていると安心できる!という単語やフレーズを解説します。
イギリスでは通じない「ER」緊急外来の呼び方
救急医療が受けられる医療機関(緊急外来)は、アメリカの人気テレビドラマからER(Emergency room)と覚えている人も多くいるかと思いますが、イギリス・オーストラリアなどではERは一般的には使われておらず、A&E(Accident & Emergency)と呼ばれています。
例)I fell off from my bike and went to A&E last night. (昨晩、自転車で転んで救急外来に行ったんだよ。)
絶対に聞かれる基本事項
海外で救急医療を受ける場合、絶対に聞かれる質問がいくつかあります。
例)Do you have any allergies?(アレルギーはありますか?)
Allergyは「アレジー」と発音すると覚えておきましょう。この際、特に重要なものはアスピリンなどの薬へのアレルギー、Latex(ラテックス、ゴム)アレルギーです。ゴムアレルギーの場合は、絆創膏や医療スタッフが使う手袋にも注意が必要になるので大切な質問です。
また、成人女性の場合は妊娠の有無も聞かれることが多いでしょう。
例)Are you pregnant?(妊娠していますか?)
質問さえ聞き取れれば、Yes、Noで答えるだけでスムーズに医療行為が受けられるので、ぜひ覚えておきましょう。
新型コロナの症状
風邪やインフルエンザにも共通する新型コロナウイルス感染症の症状の代表的なものをいくつかご紹介します。
A new continuous cough(新しい継続的な咳)
A high temperature(高熱)
A loss or change to your sense of smell or taste(嗅覚や味覚がなくなったり変わったりすること)
ここで意外な使い方としてご紹介したいのはTemperature(温度)です。あえてHigh temperatureと言う必要はなく、Temperatureだけで「熱」という意味でよく使われます。
例)I had a temperature.(熱があった。)
学校で習ったFeverももちろん使えますが、こちらは「高熱」のニュアンスが強く、一般的な熱にはTemperatureが使われます。
具合が悪いってどう伝える?illとsickの違い
体調がすぐれない、具合が悪いと伝えるには?
例)I am sick.
I am ill.
わかりやすいsickとillを使った表現ですが、ネイティブが使う本当の意味を解説します。
Sickは吐き気
実はSickは「体調が悪い、具合が悪い」というときより「吐き気がする、吐いて具合が悪い」という意味で使われます。
例)I ate something wrong and was sick all night.(悪いものを食べたみたいで、一晩中吐いていた。)
illは深刻な病気
illは、どちらかというと「(入院を必要とするような)深刻な病気で具合が悪い」という印象があり、風邪など日常的な理由で具合が悪い場合はあまり使われません。
具合が悪いは、Not feel wellというのがベスト!
具合が悪い、体調がよくないことを伝えるには、I am not feeling well.を使うことをお勧めします。病院では、これにHeadache(頭痛)、Dizzy(めまいがする)、Sick(吐き気がする)など、具体的にどう具合がよくないのかを付け加えるとよいでしょう。
不安の多い海外での病院も基本フレーズでサバイバル!
行かずに済むならばそれに越したことはありませんが、海外の病院に行かなければならない場合もあるかもしれません。サバイバルに必要ないくつかの単語やフレーズを知っていれば、少しは不安が和らぎ、落ち着いて医療スタッフとコミュニケーションが図れるかと思います。通訳を手配してくれる国も多くあるので、万が一の場合は、そちらも覚えておくと安心です。
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