「せっかく海外旅行をするのなら、一度に複数の国や都市を周遊したい」そう考える人は多いはず。海外周遊旅行を楽しみたいなら、絶対に知っておきたいのがオープンジョー航空券の存在です。
お得な運賃でより自由なプランニングが可能になる、オープンジョー航空券の基本知識とそのメリットをお伝えしましょう。
海外周遊旅行の味方、オープンジョー航空券
2都市間の単純往復航空券を利用すると、現地での到着地と出発地が同一になります。たとえば、往路が成田発パリ着、復路がパリ発成田着といった具合です。一都市だけでの滞在ならそれで問題ありませんが、複数の国や都市を周遊したい場合には不都合が出てくることも。
たとえば、ドイツ各地を周遊予定の人が成田・フランクフルト間の往復航空券を購入すると、他の都市を旅行した後、またフランクフルトに戻る必要が出てきます。これは、旅のプランしだいではとても面倒。国境を超えて複数の国を旅行するなら尚更ですね。
そんなとき、海外周遊旅行の強い味方になってくれるのがオープンジョー航空券です。オープンジョー航空券とは、往路と復路の発着地が異なる航空券のこと。航空券予約サイトでは、「オープンジョー」、あるいは「複数都市」などと表現されています。
オープンジョー航空券を利用する場合、往路は成田発プラハ着、復路がウィーン発東京着といったルートが考えられます。なお、復路をウィーン発大阪着にすることも可能で、往路と復路の発着地がすべて異なるルートを組むこともできるのです。
オープンジョー航空券の予約に含まれない都市間移動は他の交通手段で
往路が成田発プラハ着、復路がウィーン発東京着のオープンジョー航空券の例でいえば、プラハからウィーンまでの移動は予約には含まれていないため、鉄道やバス、LCC(格安航空会社)などの現地での移動手段を別途確保する必要があります。
オープンジョー航空券は片道航空券よりお得
「往路と復路の発着地が異なる航空券」という説明だけを聞けば、片道航空券を2枚購入するのと変わらないように思えるかもしれません。
しかし、ポイントとなるのは往路と復路の航空券を通しで購入するという点。通常、長距離国際線の片道運賃は、往復運賃の半額よりもかなり割高に設定されています。LCCであれば、片道ずつ予約しても割高になることはありませんが、フラッグシップキャリアの場合、往復と片道の料金に大きな差がないことも珍しくありません。
しかし、オープンジョー航空券として通しで購入してしまえば、基本的には往復の運賃体系が適用されます。ルートによっては、2都市間の単純往復よりも若干運賃が上がることもあるものの、片道ずつ購入するよりは圧倒的にお得。
筆者が実際に利用した例でいえば、往路がバーゼル(スイス)発シンガポール着、復路が大阪発バーゼル着のオープンジョー航空券は7万8000円。所要時間等の条件が同等の片道航空券を別々に購入していたら、10万円は下らなかったでしょう。
それでは、オープンジョー航空券のメリットを活かした旅先とは?
オープンジョー航空券が本領を発揮するのはヨーロッパと東南アジア
オープンジョー航空券に含まれない区間の距離が極端に長くなる場合は、オープンジョー航空券としての経済的メリットが発揮できない場合があります。そのため、往路の到着地と復路の出発地は、同じ地域(ヨーロッパなど)内で設定するのがおすすめ。
なかでも、オープンジョー航空券を使った周遊旅行に適しているのが、ヨーロッパと東南アジアです。なぜなら、いずれも域内のLCCが発達していて、現地での交通費が安く抑えられるからです。
たとえば、ヨーロッパ周遊旅行で人気の高いロンドン、パリ、ローマ。LCCを利用すれば、ロンドン・パリ間は3000円台から、パリ・ローマ間は2000円台から移動でき、セール期間中にはさらに安くなることさえあります。
また、ヨーロッパや東南アジアでは、鉄道やバスといった飛行機以外の交通手段も充実しているので、複数の都市を訪れながら最終目的地に近づいていくという旅行スタイルがぴったりなのです。
単純往復航空券と同等のお得な運賃で、より選択肢の幅が広がるオープンジョー航空券。自身の希望に合った自由な旅行スタイルを好む人が増えつつある今、ますます頼りになる存在です。
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Haruna ライター
和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。
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