オーストラリアへの入国制限
現在(3月7日時点)豪州政府は、オーストラリアへ到着する14日以内に、中国本土滞在・乗り継ぎした旅行者の入国を禁止。オーストラリア市民・永住者に対しては、帰国後14日間の自主的な自宅隔離を求めています。また、学生ビザなど一時的なビザの保有者は、第三国に14日以上滞在してからであれば入国が許可されています。さらに、感染が急増するイランと韓国に対しても同様の措置が取られています。
空港・飛行機内での対応
先日、日本からオーストラリアへ帰国した方に、空港や機内での様子を伺うことができました。2月29日(土)ブリスベン到着、ジェットスター航空を利用した日本人女性Hさん。チェックインした関西空港では、通常より迅速な対応だったそう。
乗客への接客時間を短縮し、できる限り接触を避けることで感染を防ぐ狙いがあったのではないかと語ります。出国手続きと入国審査では「直近14日以内に中国へ渡航・経由したか」を度々確認されたと言います。経由したケアンズ空港内には、手指消毒ができるようハンドサニタイザーを設置。機内ではキャビンアテンダントもマスクを着用。咳をしている乗客に対して、積極的にマスク着用を促していたそうです。
受け入れ先の病院では
新型コロナウイルス感染者、受入先の一つである「Gold Coast University Hospital」では、現在まで6名の患者の治療が行われてきました。実は筆者、先月出産にてこちらの病院に入院していました。その際感染が疑われる患者が搬送され、「アテンションプリーズ、現在○棟△階では緊急体制にて検査を実施中。皆さん今いる地点から動かないようお願いします」といった院内アナウンスが流れるなど、緊迫した場面も。
ゴーストタウンと化したチャイナタウン
チャイナタウンと言えば、オーストラリア各主要都市の人気観光スポット。しかし現在は訪れる人も激減、閑散としています。街を歩けば、「Where are you from?」「Are you from China?」 と聞かれることが多くなった今日この頃。「アジア人」=「感染者では?」といった、人々の警戒心が少なからずあるのを肌で感じます。
マスクは当然売り切れ
店頭では日本同様、マスク・ハンサニタイザー・トイレットペーパーがほぼ完売状態。それにも関わらず実際のマスク着用率はかなり低め、街中では1人、2人見かける程度で全員アジア人です。
また、「予防のためのマスク着用」という概念のないオーストラリアでは、「マスク着用」=「コロナウイルス感染者」と疑われ、避けて通られる事もしばしば。以前であれば「何でマスクなんかしてるの? そんなに重病なの?」などとからかわれたものですが、さすがにこのご時世オージーたちも笑ってはいられぬ状況のようです。
刻々と迫りくるコロナウイルスの影、高めたい予防意識
普段よく訪れる地域や自宅近所で感染者が判明するなど、コロナウイルスの存在を身近に感じる日々。個人レベルの対策は限られていますが、「咳をする時は口をふさぐ」「石けんを使ったこまめな手洗い」など、基本的なことをしっかりする事が重要ではないでしょうか?
日本では当たり前の「マスク着用」や「うがい」も、オーストラリアでは馴染みのない習慣。文化も違えば人それぞれ危機感も異なりますが、できる限り多くの人とこの新型コロナウイルスについて語り、予防意識を高めるのもまた大切なことだと感じます。
[参照]
Coronavirus (COVID-19) health alert:
https://www.health.gov.au/news/health-alerts/novel-coronavirus-2019-ncov-health-alert
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Ai Kaneko 暮らし旅ライター
【オーストラリア】役者として映画やミュージックPVなどに出演。現地撮影コーディネーターとしても様々な作品に携わる。【日本】TV番組制作や旅メディア運営を経験 【現在】「暮らすように旅して、旅するように暮らす」をモットーに、”暮らし旅ライター”としてフリーで活動中。
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