
ブンチャーをフィーチャーした「オバマ・コンボ」

オバマ前大統領がハノイを訪れたのは2016年のこと。ニューヨークのシェフ、アンソニー・ボーデインが世界を食べ歩くCNNの番組「Parts Unknown (アンソニー世界を駆ける)」の収録で、オバマさんとアンソニーが訪れたのがこのお店。客がいるお店に入ってきて食べるという設定だけど、お客はみんなエキストラだったとか。

「Bún chả Hương Liên(ブンチャー・フオンリエン)」 は街の中心にあるホアンキエム湖の南側、大通りに面したごく一般的な食堂。ここが「Bun Cha Obama(ブンチャー・オバマ)」と検索すると表示される店です。
2つの料理法でポークを楽しむブンの麺

これが「コンボ・オバマ」です。ブンチャーは、ところてんのように突き出して作る丸い断面の「ブン」という麺を、マリネした豚のスライス肉とハンバーグ状の肉を炭火で焼いたものを入れたスープにつけて食べるつけ麺です。チキンやビーフのフォーと並んで、かなりメジャーな麺料理です。

付け合わせの野菜とベトナムのしそとミント、にんにく、唐辛子と一緒にいただきます。炭で焼いたポークが香ばしくって、シンプルなスープにコクが出ます。麺はつるつるでのど越し良し。しそは日本のものと同じ味で、ミントを入れるから全体にすっきりします。こちら単品なら50,000ドン(約250円)。
大きな揚げ春巻きがサクサクうまうま

「ネム・ハイ・サン」という、えびとかに肉が入った揚げ春巻きも1個付きます。大きさは、直径約6センチ、長さ約10センチと大きめで、中には春巻きの一般的な具、豚肉ときくらげも入っていて、サクッとした皮のクリスピーさと、いろんな具のおいしさが口いっぱいに広がります。これ単品で食べるならちょっと贅沢で、単品で35,000ドン(約170円)です。
これにハノイビール20,000ドン(約90円)がついたオバマ・コンボは105,000ドン(約480円)。お気づきの通り、単品で頼んでもセットで頼んでも、なんとお値段同じです。ちなみに、使い捨てお手拭きはテーブルに自動的に運ばれてきて3,000ドン(約15円)で追加されます。筆者の場合、使わずに返したら、その分は請求されませんでした!
オバマさんが大統領の時はあんなだったなぁとか、ちょっと思い出しながらおいしくいただきました。
ちなみに、アンソニー・ボーデインさんが絶賛したベトナム料理は、以下の記事にも登場します。
【世界ひとり飯23】ベトナム・ホイアンで最高のバインミーと絶品の白い薔薇を!(朝から人気のバインミー)
【世界ひとり飯24】ホイアンの市場でコシのある麺とおにぎりスイーツを(記事に登場する市場のフードコート)
[All photos by Atsushi Ishiguro]

Atsushi Ishiguro ライター&フォトグラファー
旅するフードフォトグラファーです。そして、食生活について考えて、レシピを開発して料理もします。「おいしいものをおいしく伝えたい」をテーマに、世界のおいしいものを食べ歩き、写真におさめて、日本で再現し、みなさんと一緒に食べたいというのが、私のビジョンです。
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