場面ごとに意味が180度違う「やばい」
「やばい」はもともと危ない、悪いことが起こりそうな形勢になるときに使われていました。現在は「やばい」は若者の言葉と思われがちですが、思わず使ってることって実は結構ありますよね?場面によっては、最高、すごい、おいしいなども「やばい」と表現する人も結構います。
今回は、意味が広すぎて、しっくりくる英語でのフレーズがすぐには思いつきにくい「やばい」をシチュエーションごとに検証していきましょう。
基本の「やばい」
まずは、もともとの意味でもある「危ない」という意味のやばいの言い方です。
例)I don’t want to cross the dangerous bridge.
やばい橋を渡りたくない。
This is a risky situation.
これはやばい状況です。
「危ない、リスクがある」という意味で、Dangerous, riskyを使うとよいでしょう。
「まずい!しまった!」というときの「やばい」
次によく聞くのは「しくじってしまった、ミスをした(しそう)」というときの「やばい」です。
例)(寝過ごした場合)Oh, dear! I forgot to set my alarm.
やばい!目覚ましかけるの忘れてた。
この「しまった!」というときの「やばい」は、Oh, dear もしくはDamnがあたりがよく使われます。
Oh my God!は避けるほうが無難
「しまった!」というときの表現で一番知られているOh, my God(オーマイゴッド)を使いたくなる人もいるかと思います。
このOh my God!、実際にネイティブはよく使うのですが、英語学習者の私たちにとっては要注意フレーズ!実は失礼にあたる可能性もあるため、できれば避けたいフレーズです。
キリスト教を含め、信仰心のある人たちにとっては「神様」と軽々しく口にしてほしくないと思う人もいるためです。代わりにOh my gosh, Oh my goodnessを使う人が多くいます。ただし、女性によく使われるフレーズということも覚えておくとよいでしょう。
「怪しい」という意味の「やばい」
「胡散臭い、怪しい」などの意味で「やばい」が使われることもあります。
例)That guy with black sunglasses looks dodgy, doesn’t he?
あの黒いサングラスの男の人、やばくない?
Dodgy(ドジ―)は、イギリスでよく聞く形容詞で「胡散臭い、怪しい」という意味です。
「危機一髪」という意味の「やばい」
「ぎりぎりだった、危機一髪だった」というときのやばいにはClose(近い)が使われることがよくあります。
例)Phew, I nearly missed the train. It was so close.
ふう、電車に遅れるところだった。やばかったよ。
「素晴らしい、すごくおいしい」というときのやばい
桁外れに素晴らしいとき、ものすごくおいしいときにも「やばい」と表現することがあります。この場合は、Awesome(最高)Incredible(信じられない)、Amazing(すごくよい)が素晴らしくて興奮している感じが伝わるワードチョイスかと思います。
例)Have you ever seen the drama series Killing Eve?
「キリング・イヴ」っていうドラマ見たことある?
Yes, I love it! Jodie Comer’s acting is incredible.
見てるよ、大好き!ジョディ―・コーマーの演技がやばい。
日本語では、場所を選ばずに「やばい」を使いすぎると品のない若者のように受け取られてしまうこともあるかもしれません。それでも日常生活の中で、一日に数回は「やばい」と思う瞬間がある人がほとんどのはずです。そんなとき、こっそり今の「やばい」にしっくりくる英語を考えてみるのも面白いかもしれませんね。
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