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いながきの駄菓子屋探訪73 大量のプラモデルが積まれた室蘭市「かたつむり」

Posted by: 駄菓子屋いながき 宮永篤史
掲載日: Dec 18th, 2021. 更新日: Dec 14th, 2022

全国約400軒の駄菓子屋を旅した「駄菓子屋いながき」店主・宮永篤史が、「昔ながらの駄菓子屋を未来に残したい」という思いで、これまで息子とともに訪れた駄菓子屋を紹介します。今回はとんでもない量のプラモデルの箱に驚かされる、北海道室蘭市の「かたつむり」です。

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プラモデル店と兼業の駄菓子屋

北海道の中南部、室蘭市と登別市の市境に近い場所ある、プラモデル店と兼業の駄菓子屋「かたつむり」。以前紹介した札幌市の「福ちゃん本舗」とも付き合いがあるお店です。まもなく移転する予定とのことなので、今しか見られない景色を目に焼き付けるべく、訪ねてみました。

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JR室蘭本線鷲別駅の下を通る、道道107号線のアンダーパス。その側道沿いに、水色のポップな看板が掛かったお店がありました。店構えは完全にホビーショップですが、看板に「だがし」との表記があります。
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お店に入ると、床から天井まで積み上げられた、とんでもない量のプラモデルの箱に驚かされます。壁際にも積まれているのに、通路側にも高く積まれて2列になっている状態。「底や奥になってしまっている品物はどうやって取るんだろう?」という疑問がわきましたが、「店主が持ち上げ、お客さんが抜く」という協力プレイで取り出している光景を見たことで解答を得ました(笑)。

店主の趣味が高じて始めた店

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奥にレジカウンターがあり、その周辺に多数の駄菓子が置かれています。島型になっている棚は細かく区切られ、箱ごと陳列しないことで品数を増やせる工夫がしてありました。くじ引きやトレーディングカードのパックなども多数あり、幅広い年齢層が夢中になれる構成。小学生以下のみが買える数量限定商品もあり、子どもたちへの愛情にも満ちていました。
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店主の山口さんにお話を伺うと、かたつむりは、平成12年(2000年)ごろに創業。店名は、かたつむりのように雨の日も風の日も地に足をつけ、地味でも着実に前に進む商売になるように、と名付けたそうです。看板は、当時小学生だった娘さんのデサインとのこと。家族の絆を感じるエピソードです。
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「うちは、自分の趣味が高じて始めた店です。ホビーショップだと基本的に大人ばかりになってしまうので、子どもたちも来やすいようにと駄菓子を置きました。趣味と実益を兼ねているので楽しいのは当たり前として(笑)、この仕事の面白さは、やっぱり子どもの成長が見られること。とんでもないアホだったのに、大人になったら会社の経営者になっていたとか。面白いし、うれしいですよね、そういうのは」

他人のために一生懸命になれる子は、何歳になっても輝いている

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「子どもが大人になっていくのをたくさん見守ってきたなかで、気付いたことがあるんですよ。他人のために一生懸命になれる子は、何歳になっても輝いているなと。大切なことですよね」

店内を囲む紙箱たちが吸音材代わりになっているのか、ホビーショップには独特の静けさがあります。そんな中で駄菓子やプラモデルを物色していると、集中力が増して、なんだか良い買い物ができた気がしました。ノスタルジックな現店舗がなくなってしまうのは少し寂しいですが、移転先は道路を挟んだ向かい側の場所になるとのこと。新生かたつむりはどんなお店になっているのか、再訪するのが楽しみです。
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※現在は移転が完了し、2021年12月10日に下記住所にて再オープンされたとのこと。旧店舗を訪ねることはできなくなってしまいましたが、記事にてかたつむりの歴史の一部を感じていただければ幸いです。

かたつむり

  • 住所:北海道室蘭市高砂町1-56-2(新店舗)
  • 営業時間:平日11:00~18:00、土日祝10:00~17:00
  • 定休日:木曜日

※営業日・営業時間は旧店舗と同じです

[All photos by Atsushi Miyanaga]

駄菓子屋いながき 宮永篤史

Atsushi Miyanaga
駄菓子屋いながき店主。1979年生まれ。経営していた学童保育を事業譲渡し、その後、息子と二人で日本一周駄菓子屋巡りの旅へ。超高齢化や後継者不足、利益率の低さなど、店主から語られる昔ながらの駄菓子屋の窮状を知り、なんとかこの文化を未来に繋げられないかと埼玉県加須市に駄菓子屋を開業。発達障害のシングルファザーですが、周囲の助けもありなんとか楽しく生活しています。


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