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いながきの駄菓子屋探訪82:年中無休で子どもに愛情を注ぐ釧路市「中村商店」

Posted by: 駄菓子屋いながき 宮永篤史
掲載日: Mar 12th, 2022. 更新日: Dec 14th, 2022

全国約400軒の駄菓子屋を旅した「駄菓子屋いながき」店主・宮永篤史が、「昔ながらの駄菓子屋を未来に残したい」という思いで、これまで息子とともに訪れた駄菓子屋を紹介します。今回は、北海道の地酒から沖縄の泡盛まで扱う北海道釧路市の「中村商店」です。

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釧路の住宅街にある酒屋と兼業の駄菓子屋

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北海道東部(道東)でもっとも人口が多く、太平洋沿いに20kmほど街並みが続いている釧路市。釧路湿原国立公園を擁し、市街地からもっとも近い釧路市湿原展望台では、雄大な景色を楽しむことができます。市内を観光したあと、展望台へ向かう途中の住宅街で、酒屋と兼業の駄菓子屋を見つけたので訪ねてみました。
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釧路市街の西寄りに位置する鳥取北地区。鳥取12号公園のそばに、「中村商店」がありました。自動販売機やポストが並ぶ店先は、昔ながらの商店といった佇まい。今ではあまり見かけなくなった公衆電話とキャビネットも、ノスタルジックな外観を引き立てています。

北海道の地酒から沖縄の泡盛までそろう

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店内は広く、島型の棚が2つあり、たくさんの駄菓子が並んでいます。壁際の棚と冷蔵庫にはお酒が置かれ、こちらもまた種類が豊富。北海道の地酒はもちろん、沖縄の泡盛も取り扱っていました。
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入り口のそばには、飲食スペースがあります。あとから付け足された場所のようで、壁には断熱のためのアルミシートがびっしり。夏でも涼しく、冬の寒さが厳しい地域なので、「これは、みんなが過ごしやすいように、という気づかいだ……」と感心していたところ、「それ、別にお客さんのために作ったわけじゃなくて、植物の温室を使わなくなったからそうしただけですよ(笑)」と店主。とんだ勘違いでしたが、お店を象徴する場所になっていました。

くじ付き駄菓子を独特のスタイルで売る

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ジャック製菓のくじ付き駄菓子の売り方が特徴的で、1つ10円程度で販売し、当たりが出たらその記載されている金額分の商品と交換するのが一般的な駄菓子屋での販売方法です。中村商店では、20個+おまけでのセット販売で、当たり券は交換できないという独特のものになっていました。ギャンブル要素が減った代わりに、必ずお得になるという斬新なスタイルです!
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店主ご夫妻で運営する中村商店は、旦那さんが飲食店等にお酒を配達し、店舗は奥さんが担当しているとのこと。ここは奥さんの実家にあたり、元々は昭和47年(1972年)に両親が創業した、スーパーマーケットのような食料品店だったそうです。昭和59年(1984年)に引き継ぎ後、周囲に子どもや飲食店の数が多かったことから売り物を駄菓子とお酒に絞り、現在に至るとのこと。

駄菓子屋が地域貢献に

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「駄菓子屋にしかできないこと、っていうのがあると思うんですよ。自分で買うものを選んだり、自分で計算をしたり。家や学校ではできない相談を私にしに来るとか、買ったものを食べながら、子どもなりの悩みを話し合ってたりとか。横のつながりを深めるのに役に立っているなと思います。駄菓子屋が、ささやかにでも地域に貢献できていたらうれしいですね」
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「この仕事の楽しさは、子どもたちが喜んでいる姿を見ること」とも話してくださった店主。駄菓子の数も、リクエストに答え続けて現在の品揃えになっているそうです。定休日を作るな、という先代の教えを守り、元日以外は常に開いているという中村商店。年中無休で子どもたちに愛情を注ぐ、優しさに満ちたお店でした。
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中村商店
住所:北海道釧路市鳥取北10-10-1
営業時間:9:00~20:30
定休日:元日

[All photos by Atsushi Miyanaga]

駄菓子屋いながき 宮永篤史

Atsushi Miyanaga
駄菓子屋いながき店主。1979年生まれ。経営していた学童保育を事業譲渡し、その後、息子と二人で日本一周駄菓子屋巡りの旅へ。超高齢化や後継者不足、利益率の低さなど、店主から語られる昔ながらの駄菓子屋の窮状を知り、なんとかこの文化を未来に繋げられないかと埼玉県加須市に駄菓子屋を開業。発達障害のシングルファザーですが、周囲の助けもありなんとか楽しく生活しています。


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