日本特有の4月のイベント
4月は新年度の変わり目、スタートの季節です。新入生や新社会人はもちろん、実際には学校や職場が変わらなくても、気分を新たにモチベーションも上がって、わくわくする素敵な時期ですよね。
海外の人にはなかなかピンとこない、日本独特の4月のイベントである入学式や入社式、新歓コンパを英語で説明してみましょう!
入学式
日本で育った人にとって、学校の入学式はとても思い出深いものでしょう。緊張や不安、そして新しい生活への期待などが入り混じる4月は、日本人にとって特別な印象で記憶に残っているのではないかと思います。
Entrance ceremony 入学式
ところが、多くの欧米諸国では入学式はほとんど存在しません。筆者の住むイギリスでは、小・中・高校では新しい学校の初日は、特に何もなくいきなり教室にそれぞれが向かうのが一般的です。学校によっては初日は、Enrolment (エンロールメント、登録)と呼ばれ、入学に伴う諸手続きをする日に当てているところもあるという程度です。
大学の場合は、イギリスではほぼ100%親元を離れて学生寮生活を始めるため、初めの1週間はFreshers’ week(新入生週間)と呼ばれ、各オリエンテーションが開催されます。
Fresher(s) 新入生
例)The freshers’ week takes place from the 1st week of October with full of social events and activities.
フレッシャーズウィーク(新入生週間)は10月の第1週で、社交的なイベントやアクティビティがたくさん予定されています。
ちなみに、ヨーロッパやアメリカなどでは新年度は9月から始まります。
入社式
入社式も、入学式と同じくEntrance ceremonyと表現することができます。海外では、日本のように大学を卒業した人が、一斉に4月に新社会人としてスタートするようなことは一般的ではありません。
中途の人も含めて絶えず新しい人が入社・退社を繰り返す海外では、まったくなじみがないので、ひとこと「入社式とは何か?」を付け加えるとよいでしょう。
例)In Japanese entrance ceremony of a company, board members give a speech to new employees to welcome.
日本の入社式では、会社役員が新入社員を歓迎するためにスピーチをします。
新歓コンパ
親睦会や会合を意味する「コンパ」は、もともとCompany(仲間、交流)の略から来た和製英語といわれています。お酒の一気飲み事故やあまり上品でないイメージから、最近では実際に使う人は減りつつある日本語かもしれませんね。
「新歓コンパ」もしくは「新入生歓迎会」はイギリスにももちろんあり、Welcome partyでばっちり通じます。またWelcome drink(歓迎飲み会)の場合は、立ち飲み式のパーティを指します。
飲み会
では、日本語で言う「飲み会」を英語では?
英語で飲み会はDrinkと言います。Drinking partyではないことに注意しましょう。もしくは、Party(パーティ)、Get-together(集会、集まること)、Catch-up(近況報告をすること)などもよく使われます。
「飲み会続きでへとへと」なときに使えるフレーズ
仕事や学校があるのに「毎晩のようにイベント続きでへとへと」というときには?
例)I’m too tired today. I need to stop going out every night and burning the candle at both ends.
今日はものすごく疲れてるよ。毎晩遊んで無理するのをやめないとな。
Burn the candle at both endの直訳は「ろうそくを両端から燃やす」ということですが、「両端から燃やしたらあっという間に燃え尽きる」ことから「無理をして精力を使い果たす、へろへろになる」という意味で使われます。
新型コロナウイルスのパンデミックから3回目の4月となりました。新しい形での入学式や入社式、また新歓コンパに替わるイベントが定着していくのかもしれませんね。
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