水上で楽しむ旅
【超基本】Ship(船)とFerry(フェリー)の違いは?
まず「船」に関する基本からおさらいしてみましょう。船はShip(シップ)ですが、ほかにもFerry(フェリー)やBoat (ボート)を使って「船」を表現することもよくあります。その微妙な違いは何でしょうか?
まず、大型船全般をShip(シップ)と言います。観光や輸送などすべての目的の船が含まれ、波の揺れをほぼ感じないほどの大きな船を指すことがほとんどです。
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一方、Ferry(フェリー)も大型の船を指しますが、こちらは「貨物や車、人の輸送」が目的のものを指します。定期的に運行されている大型の渡し船を指すことも多く、観光船(遊覧船)のようなものをフェリーと呼ぶことはありません。
Boat(ボート)は小型船全般を指し、観光目的や輸送目的、また釣りなどの場合も、Boatを使います。英語ネイティブは100人程度まで乗船可能の船にBoatを使うことが多いように感じます。ちなみに日本語の手漕ぎボートはRowboat(ローボート)と呼びます。
船は女性?
英語で物はたいてい無性別のItを使いますが、船に関しては女性代名詞のSheを使うことが一般的です。日本でも「母艦」というように、基盤となる場所やふるさと、ホームなどには女性(母親)像を抱く人が多いからといわれています。
ジェンダーニュートラルな社会を目指す欧米において、最近のメディアではItを使う場面もありますが、現在も船にはShe/her(彼女/彼女の)が使われています。
バリエーション豊富な船の旅
水上で楽しめる旅のスタイルに欠かせない「船」のいろいろを英語で言ってみましょう。
a tour boat(遊覧船)
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例)A tour boat around lake Ashi
芦ノ湖の遊覧船
遊覧船は船の大きさにもよりますが、Tour boat(ツアーボート)と言います。芦ノ湖の遊覧船自体はかなり大きいのでShip、また途中下車して交通手段としても使えるので、Ferryと言っても自然に聞こえます。
a houseboat cruise(屋形船)
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お座敷などで宴会が楽しめる屋形船は、Houseboat(ハウスボート)と言います。
例)A houseboat on the Sumida river is a traditional Japanese style boat where you can enjoy food and drinks while cruising.
墨田川の屋形船は、日本の伝統的な船でクルーズをしながら飲食を楽しめます。
a boat trip on Thames(テムズ川クルーズ)
ヨーロッパではおなじみのテムズ川クルーズやセーヌ川クルーズ、ドナウ川クルーズなどは、すべて○○ river cruise (○○川クルーズ)もしくはBoat trip on ○○(○○川のボート旅行)と言います。ちなみに、これらの船は比較的大きく感じられますが、英語ではShipよりはBoatのサイズ感です。
a cruise ship(クルーズ船)
何千人も収容可能の客室やプール、レストランなどが入っているクルーズ船のことはCruise shipを使います。
例)One day I’d love to travel around the Mediterranean on a cruise ship.
いつか、地中海をクルーズ船で旅してみたい。
乗り場はどこですか?
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観光船では、チケット売り場と実際の乗船場が離れていることがよくあります。チケットを購入した際などに「乗り場はどこですか?」と言うには?
例)Where can I board the boat?
どこから船に乗れますか?
船に「乗る」は飛行機や列車と同様、Boardを使います。日常会話では、乗るをGet on、降りるをGet offと表現することもよくあります。
今回は、船に関する英語を紹介しました。うまく使えるとスムーズに旅が楽しめたり、話題のきっかけになったりするので、覚えてみてくださいね。
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