「この歌、懐かしい!」なんて言う?
街やテレビから昔懐かしい曲が流れてきたとき、当時の思い出が一気によみがえり、「この曲、懐かしい!」と言って友達と盛り上がることはよくあるのではないでしょうか? 喜怒哀楽のように感情が揺さぶられたときこそ、気持ちを共有したくなるのは英語でも同じです。
では「懐かしい」は、英語でなんと言うのでしょう?
懐かしいを和英辞書などで引くと、nostalgic(ノスタルジック)が最初に出てくることが多く、実際に英会話でもfeel(感じる)とセットで使って「懐かしい」を表現することができます。
例)Wow, this song! I feel nostalgic.
えー、この曲! 懐かしい!
ただし、nostalgicは「感傷に浸ってほろ苦い気持ちになる、切ない気持ちになる」ようなニュアンスがあるため、思い出深い曲や昔大好きだった曲が不意に聞こえて、テンションが爆上がりで「懐かしい!」という気持ちとは少し違うかもしれません。
盛り上がって「懐かしい!」と言いたいときには、ほかの表現方法もおすすめします。
例)This song brings back memories.
この曲、思い出すなー。(直訳:この曲が思い出を持ってくる。)
例)This song takes me back.
昔を思い出すなぁ。(直訳:この曲が昔に戻らせる。)
上のふたつは、どちらも久しぶりに聞いた懐かしい曲が「昔の記憶や思い出を鮮明によみがえらせる」というニュアンスのフレーズです。
ほかにも、思い入れの深い曲でよく聞いていた、よく歌っていた、というような場合は次の表現もおすすめです。
例)I can’t believe it. This is MY song!
信じられない。これは私の曲!
「懐かしい」という意味の英語は含まれていませんが、あえてシンプルに「これは私の曲!」と言うことで、自分にとってものすごく思い入れのある曲であることが伝わるので、こちらもとても自然に聞こえます。
ちなみに昔懐かしいヒット曲「懐メロ」は、英語ではclassic hit(s)と言います。Oldies(オールディーズ)も懐メロという意味ですが、一般的にはビートルズやさらにそれ以前(1970年代以前)のかなり古い時代の曲という意味で使われています。
ほかにもある「懐かしい」を表すフレーズ
子どものころの写真を見たり、昔住んでいた場所を訪れたり、学生時代の恩師を思い出したりと、さまざまな「物」「場所」「人」でも懐かしさを感じることがあります。
例)This is the primary school I went. It reminds me of my childhood.
これが私が通った小学校です。子どもの頃を思い出すなぁ。
It reminds of me ○○で「それは私に○○を思い出させる」という決まり文句です。
例)I miss Maria, who was my flatmate in London. We used to chat about everything every night.
ロンドンでフラットメイトだったマリアが懐かしいな。毎晩、いろんなことを話したなぁ。
これひとつで完璧! Good old days
昔を思い出して「懐かしいね」「古き良き日々だったね」と言いたいときに一番のおすすめフレーズに、Good old daysもしくはGood timesがあります。
すべてが楽しくよい思い出である必要はなく、苦しかったりつらかったことも含め、「今となっては思い出深い、懐かしいなぁ」というニュアンスで使うこともできます。
例)We used to go out every Friday night and stayed in bed on Saturday morning with hangover.
かつては金曜日の夜は毎週飲みに行って、土曜日の朝は二日酔いで寝てたよね。
Yep, good old days…
ほんと、懐かしいなぁ……。
日本語では頻繁に使うのに、英語ではぴったりあてはまる表現が見つけにくい「懐かしい」について解説しました。昔好きだった曲やテレビドラマ、思い出の場所、はまったスイーツなど、長く生きるほど「懐かしい」ものは増えていきます。みなさんの「懐かしい」を英語で伝え合ってみたら、楽しい時間が過ごせるかもしれません。
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